『◇「うちだって」「順番だから」
場の空気を凍らせる言葉を探る「禁句」シリーズ。今回は、PTA活動など親同士のNGワード。子を介してたまたま知り合った間柄、夫婦間のように相手の怒りのツボは見えず、職場のように決まった物言いもない。手探りで進める会話の行く手は地雷だらけだ。【宮田哲】
◇謝れば済む話なのに
買い物客でにぎわう東京都品川区の武蔵小山商店街パルム。近くで働く川崎市の女性(41)は、長男の小学校時代に2年委員を務めたPTA活動について「言いたいことだらけ」と話す。 4年生ではPTA新聞を作る広報委員だった。会合があるのは平日昼間で、仕事で欠席したことがあったが、次の会合で他の委員に責められた。 「うちの子供だって熱があったけど、夫が仕事を休んで看病してくれて、私は出席したわ」 2年生の時は会長など執行部役員の選出委員をしたが、会議で驚いた。推薦された人を名指しで「協調性がない」「遊びすぎで家にいない」と評する人がいた。「私にとっては苦痛以外の何物でもありませんでした」 「笑う出産」などで知られる漫画家のまついなつきさん(50)。3児の母で、小学校の役員選出委員長などを務めた。多くの母親にも取材してPTA活動を描いた著書「まさかわたしがPTA!?」もある。まついさんや武蔵小山商店街にいるお母さんたちに活動の各場面での禁句を教えてもらおう。まずは、役員、委員選び。
「順番だからみんな公平にやりましょう」
「家庭の事情でできない人は必ずいます。順番、公平はまっとうな言葉だけに、やれない人を傷つけます」とまついさん。冒頭の川崎市の女性も語る。「事務の仕事をする母子家庭の母親は委員になって、会社に嫌みを言われながら会合に出ていました」。役員、委員を評する言葉で、まついさんが「絶対にいけない」という言葉がある。
「好きでやっているんでしょう」
「家庭の姿が変わったのに、仕事は多いままのPTAの役員は大変。誰もやる人がいないから渋々やっているのに、冗談じゃありません」
仕事ぶりに変な物言いがつくことも。編集などの経験がある親が広報委員になり、素晴らしい広報紙を作ったとする。でも、言われるのだ。
「次の年の人が困るからいいかげんにしてほしい」
「実際、そう言われた人がいました」とまついさん。「会長さんが取りなして『次の年はできることをやればいいんだ』と話していましたが」。逆に、前任者から物言いが来ることも。
「私たちの時はやったのに、手抜きをしないで」
前任者は忙しくても会議の回数まで引き継ぎ通りやった。だが新しい担当者が、メールを活用して会議の回数を減らすなどして、前任者から不満が出てもめたパターンだ。
PTA以外での「ママ友」同士はどうか。
心理カウンセラーの袰岩(ほろいわ)奈々さん(51)は、代表を務める「カウンセリングルーム プリメイラ」(杉並区)で、母親から子育てなどの相談を受けている。「相手が悪口を言っている時にどう返事するかは難しいものです」。例えば「うちの息子はだめ」と話す母親に、つい言ってしまう。
「そういえば落ち着きがないわね」
自分で悪口を言うのはいいが、他人に言われるのは気に障る。プライバシーを聞くのもトラブルの元だ。
「あなたのだんなさんは何していらっしゃるの」
2歳の長男がいる母親(34)は「公園にそう聞く人がいて、答えにくそうにしている人も。子供が遊ぶのに親がどんな仕事をしていようと関係ないでしょ」と憤る。
わが子しか眼中にない言葉も多い。袰岩さんは「子供同士のトラブルでママ同士がトラブルになる事例を、学校の先生からよく聞きます」。例えばA君がB君をぶって、軽いけがをさせた。A君の母は電話。謝れば済む話なのに言ったのは。
「うちの子は別に悪くない」
袰岩さんは「場合によっては人を傷つける言葉もある」という。「家族でハワイに行った」「子供が有名中学に合格した」という話だ。話す側はただ報告しているつもりでも「聞く側の劣等感に触れると、相手の心に突き刺さる。自慢と取られ、すごい反発を受けることもあり得ます」。
◇すべては子供のため
でも、親同士のつき合いやPTA活動が面倒くさいだけかといえば無論違う。まついさんは「いろんな話をする『部活』のような楽しさもある。地域の人間関係もできていきます」。
「金で買えない感動」があると語るのはラジオDJの山本シュウさん(46)だ。品川区内の小学校のPTA会長を5年もやった“大ベテラン”で「子供たちをそばで見ているから、よその子でも卒業式で『将来は〇〇になりたいです!』とか言っているのを見ると泣ける」。大阪出身の山本さんは「僕は男の顔をしたおばちゃん。それくらいおせっかいやき」。入学式や運動会ではレモンのかぶり物をして「レモンさん」にふんし、子供たちを応援した。
山本さんにはPTA活動の合言葉があるという。一つは「すべては子供たちのために」。「全国のPTAには『あの奥さんがいたらできない』なんて言っているお母さんがいるでしょう。気持ちは分かるが、PTAは子供のため。好きや嫌いや言うてる場合やない。それから『We are シンセキ!』です」
それ何ですか?
「人はね、親戚と思えば大切な人になる。車を運転していて、割り込まれてカッとなっても『危ないやろ、シンセキ』と繰り返すと気が静まりだす。だから、僕の禁句は、愛のない言葉全般。感謝や、優しさという愛が、常に相手に伝わってないとあかんと思う」』
この頃、PTAの役員になりてがないのかも分かりませんね。子供会の役員も順番にしているところが多いですよ 。昔はお節介な人やかまいやさんが多かったのですが。夫婦で仕事を持っている人や仕事の勤務時間不規則ででPTAの役員になりたくない親御さんもいるでしょうね。 PTA活動は地雷だらけなどと言わないで、お互いにざっくばらんに話合えば誤解も解けると思います。相手の立場に立って、思いやりを持って気軽に肩肘張らずに話合って見て下さい。PTAの役員になるのも何かの縁、人と人の縁と出会いお互いの話し合いの場にして、心と心の触れ合いを大切にして下さい。
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