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Naoto Amaki
天木 直人
Naoto Amaki
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2015年02月17日
「安倍首相の中東外遊を批判すると潰される」は本当か
邦人人質の命が危険にさらされている事を知っておきながら、のこのこと中東まで出かけて行って、おまけに不用意な演説やイスラエルとの親密ぶりをアピールしてイスラム国の敵となり、邦人を犠牲に追いやった。
これは誰も否定できない安倍首相と外務省の大失策である。
しかし、そんな安倍批判をしたら潰される、と皆が言い出している。
政治家までも委縮しているかのごとくだ。
おかしくはないか。
たしかに安倍批判に対する圧力はある。
メディアが出演者に対し番組の中では安倍批判を止めてくれと言ったり、安倍批判をした者が番組から降ろされる事件も起きた。
私のところにも安倍批判を行うとてきめんに嫌がらせのメールが来る、ヤフーからの配信も一方的中止された。
しかし、それぐらいで潰されたと思ったり騒いだりするのは、そう思う方に甘さがあるからだ。
その気になれば安倍批判はいくらでもできる。
その証拠に、右翼月刊誌サピオの3月号で落合信彦氏がこれ以上ないぐらい激しい安倍批判をしている。
いわく、愚かなリーダー
いわく、カネにものを言わせた「地球儀外交」の末路
いわく、安倍晋三のバカげた功名心が「人質事件」を起こした
いわく、アメリカや中国とはまともな外交が出来ないくせに、小国で
歓待されていい気になっているのだから情けない
いわく、この事件の責任は、誰よりも安倍晋三にある
いわく、よりによってイスラエル国旗に前でスピーチした。アラブの
敵だと言っているようなものだ。
いわく、安倍よ、頼むからこれから外国旅行で国民の税金だけは使わ
ないでくれ。その金は東北再建のためにつかってくれ。
もう引用はいいだろう。
私も同じような事を書いているが、こうしてあらためて読むと、私も真っ青なほどの激しい批判を紙面一杯に書き続けている。
ここまで言われては安倍首相が可愛そうなくらいだ。
それでも落合氏が冤罪で捕まったという話は聞かない。
そうなのだ。
繰り返して言う。
その気になればいくらでも安倍批判はできる。
それが出来ないのは、批判する側に、失いたくない何かがあるからだ。
保身が働くからだ。
安倍批判をして潰されるとやたらにう騒ぐのは、本気で安倍批判をしていない事を自ら認めているようなものである(了)
2015年02月17日
日本はいつから正式に有志連合国に参加したのか
我々は簡単に有志連合への参加を口にするが、そもそも有志連合に正式に参加するという宣言を日本政府は一度たりとも行ったことがあっただろうか。
米国のHPが自分たちの都合で一方的にそう書いているだけではないのか。
そう思っていたら、きょう2月17日の東京新聞がQ&Aのコラムで書いていた。
有志連合は昨年9月5日、英国で開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に合わせ10か国の外相・国防相が集まり、結成された、と。
なるほど、有志連合の結成はそれでわかった。
問題は日本がいつその有志連合に参加したのかということだ。
これについて東京新聞はこう書いてる。
何かに署名したり、文書を提出したりして加わるものではないが、日本は昨年9月19日、国連本部で開かれた「イラク情勢に関するハイレベル安保理会合」で約30億円のテロ対策支援を表明した。実質的に、この時点で「人道支援を行う有志国」と米国に認定されたようだ。米国務省は10月1日、有志国連合のリストとして、日本を含む61か国をHPに掲載した、と。
こんないい加減な答えである。
しかし、いい加減なのは東京新聞だけではない。
安倍政権そのものが、いい加減なのだ。
菅官房長官は2月2日の記者会見で、昨年12月にブリュッセルで開かれた閣僚級会合をあげたらしい。
しかし、岸田外相は2月4日の国会答弁で、昨年9月に参加した、と述べたという。
それを聞いた菅官房長官は、きのう16日の記者会見でそう言い直したらしい。
ここまでいい加減なのだ。
誰も正確なことを言えないなら、私が最善の答えを提示しよう。
日本が正式に有志連合の仲間入りをしたのは、「アベ」と名前を呼び捨てにされて、お前の人道援助のために日本は敵になったとビデオで世界に発信された1月25日だ。
これ以上、明確で、覚えやすい定義はない(了)
2015年02月17日
サンデー毎日の書評に感謝する
偶然にも、発売中のサンデー毎日3月1日号に、私の最近著「アマル それは希望」(元就出版社)の書評を見つけた。
一面識もない、岡崎武志という高校教師でありフリーライターである評者の書いた書評を、以下の通り全文紹介させていただく。
「天木直人は、『中東レバノン』で特命全権大使として勤務経験のある元外務官僚。人々が対立し争いあう現実を目の当たりにして、人間愛の大切さを物語に昇華した。人間愛の中心は男女の性愛にあるという思いで紡がれた短編集『アマル それは希望』。一作目の『アマル』は、悲しい過去を背負いスパイとして生きてきた女性アマルと、中東和平に文字通り身を投じた日本人商社マン、ケンシローの、儚くも深い愛を描く。愛で世界は変わる、そう信じたくなる」
これ以上ない褒め言葉で埋め尽くされている書評だ。
そして、私の思いをこれ以上なく的確に読み取ってくれた書評だ。
この書評の真骨頂は最後の一行だ。
「愛で世界は変わる、そう信じたくなる」
現実は決してそうではない。
評者も、もちろんそのことは百も承知だ。
優しさだけでは幸せになれないし、人生の荒波を乗り切ることは出来ない。
もちろん愛だけで世界が平和になることなどあり得ない。
しかし、それ以外に何があるというのか。
この世の中のあらゆる矛盾に負けることなく、人間が人間として生きて行くには、それに優る価値はない。
愛で世界は変わる。
皆がそう思う時、世界は変わる。
それはまさしく憲法9条が訴えていることなのだ。
いまこそ憲法9条が輝く時だ。
この書評を書いてくれた岡崎武志と、それを掲載してくれたサンデー毎日に感謝したい(了)
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