お知らせ
Naoto Amaki
天木 直人
Naoto Amaki
2015年02月24日
辺野古移設工事の反対活動家2名拘束事件は徹底検証が不可欠だ
いくら安倍政権が「イスラム国」人質事件を過去のものにしてしまおうと目論んでも、あの時の安倍政権のごまかしは今後も徹底的に検証されなければいけない。 そこへきてもう一つ、徹底検証が必要難事件起きた。 2月22日に起きた辺野古移設反対活動家2名の拘束事件がそれだ。 23日、那覇地検は、米軍が拘束し、沖縄県警が逮捕した二人の活動家の拘留請求を行わず2人人は三十数時間後に釈放された。 世論を恐れたからだ。 さもなければ、米軍や沖縄県警の拘束、逮捕が行き過ぎである事を認めたからだ。 沖縄地検は釈放理由を「明らかに出来ない」としているという(2月24日東京新聞)が、それはおかしい。釈放理由は明らかにされなければいけない。 この釈放を報じる各紙の記事を読んでみると、今度の事件はどう見ても不当に映る。過剰警備に見える。 私が注目したのは、これまで抗議活動に直接的な行動を見せなかった米軍が身柄拘束に踏み切ったところだ(2月24日朝日)
これは、在沖縄海兵隊幹部が抗議活動について「ばかばかしい」などと発言していた事とあわせ考えると、米軍関係者の中でいらだちが出て来たということだ。 しかしそれが事実なら、沖縄県知事は米国政府に徹底抗議しなければいけない。 今度の事件を外交問題にしなければいけない。 キャロライン・ケネディ駐日大使に抗議し、日米友好のパフォーマンスに逃げ込むケネディ大使を辺野古移転問題で国民の前に引きずり出さなければいけない。 植民地支配意識が米軍にあるとしたら国際的に大問題になるからだ。 もうひとつ検証されなければならないことは、身柄の引き渡しを受けた沖縄県警名護署が二人を逮捕したことだ。 その根拠である日米地位協定が日本の主権を放棄した不平等条約であることはもはや周知の事実だ。 今度の事件が、日米両政府の共同による沖縄の植民地化であれば、安倍政権の責任問題となる。 そうでなくとも、拘束する側の米軍警備員と拘束される側の活動家に沖縄住民同士を争わせる手口は、植民地における分断統治そのものだ(東京新聞)。 安倍政権の卑劣さが浮き彫りなる。 今度の活動家拘束、逮捕事件は、釈放されたからそれでいいと、うやむやに終わらせてはいけない。 その検証は徹底的に行われなければいけない。 それは、これからの抗議活動に対する米軍・安倍政権の横暴を阻止するためにも不可欠である(了)
2015年02月24日
西川農水相の突然の辞任に驚く
西川農水相の突然の辞任には驚いた。 私は西川農水相の政治献金疑惑は民主党にとって降って湧いた千載一遇のチャンスだといい続けてきたが、ここまで早くその時が来るとは思わなかった。 民主党に安倍政権を本気で倒す気があるなら、ここで一気に勝負に出なければ嘘だ。 それほど衝撃的な突然の辞任だ。 民主党はどう追及すればいいのか。 もちろん献金疑惑の違法性について明らかにすることだ。 報道によれば安倍首相は慰留したという。 それでも西川農水相の辞意が固かったのは、さらなる追及が続けば危ういと観念したのだろう。 それならなおさらだ。 黒になれば安倍政権に与える打撃ははかりしれない。 そこまで追い込むのだ。 その場合、TPPがらみの献金疑惑に焦点を絞るべきだ。 西川農水相の就任はTPPとりまとめの論功行賞だったことは皆が知っている。 今度の政治献金がTPPがらみであったことが明らかになれば贈収賄の疑いが深まる。 米国との関係も絡んでくる。 そうなれば安倍首相の5月連休の訪米にも影響が出てくる。 そうでなくとも、この西川農水相の疑惑追及がアリの一穴になって、安倍首相が直面するあらゆる懸案が逆回転し始めるだろう。 すなわちアベノミクスはもはや破綻も同然だ。 拉致問題や北方領土問題は解決不可能だ。 安倍首相にとって安倍談話は譲れないが、それゆえに日中関係は最悪になる。 辺野古移設の強行は命取りになる。 原発汚染水問題は手つかずのままだ。
イスラム国人質事件の真相が明るみになれば政権は吹っ飛ぶ。 なによりも、自らの発言で日本が終わりのない「テロ」の恐怖にさらされるようになった。 どれ一つとっても安倍首相の責任だ。 5月の訪米までに、それら懸案にメドをつけなければいけない。 それらの問題を抱えて米国に行って、米国議会で演説することなど不可能だ。 メドが立たず、5月の安倍訪米が延期されるような事態になれば、その時こそ安倍首相が政権を投げ出す時だ。 それにしても安倍首相は大きな間違いをした。 何があっても西川農水相に留任を厳命して強行突破すべきだった。 民主党や野党が騒ごうが知らん顔をして抑え込むべきだった。 今の安倍独裁政権ならやろうとすれば何でもできたはずだ。 世論は、嘘か本当か知らないけれど、5割以上が安倍内閣を支持していることになっているのだから、怖くないはずだ。 一瞬の弱気が、すべてを逆回転させることになる。 しかし、今度は辞めるわけにはいかない。 健康状態は絶好調らしいから、二度と同じ手口は使えない。 最後まで任期をまっとうしてもらって、すべての懸案を解決してもらわねばならない。 国民はそれを見届けなければいけない(了)
2月23日
安倍政権の最大の敵は外圧である
安倍暴政を止めるのはもはや国内の政治批判、政治圧力では難しい。 日々の報道を見ているとそう思えてくる。 しかし安倍首相の命取りになる外的要因は目白押しだ。 アベノミクスがごまかしきれなくなった時点で安倍首相は終わるだろう。 東電は22日高濃度放射能汚染水が港湾内に流出したと発表したらしいが、海洋汚染が国際問題化し、訴訟に発展すれば安倍首相と東電は窮地に追い込まれる。 東京マラソンは無事に終わってめでたいが、テロの恐怖は東京マラソンで終わりではない。はじまりだ。 都内で一度でもテロが起きればたちまち安倍政権は危機に陥る。なぜなら自らまいた種であるからだ。 そして外交面における孤立も安倍政権にとって致命的だ。 そう思っていたら、きのう2月22日の読売新聞がニューヨーク発として報じた。 国連安保理はきょう23日、戦後70年と国連創設70年にあわせた公開討論を開くと。 今月の安保理議長国である中国が提案したという。 王毅外相が主席し、議長を務めるという。 これは、今年を「抗日戦争勝利70年」と位置づけ、「戦勝国」中心の戦後秩序の維持を強調する中国の国際的キャンペーンの一環であることはあきらかだ。 習近平主席の安倍歴史認識叩き不退転の決意表明である。 いくら安倍首相とその側近が、習近平は許せないと怒って見ても、間違った歴史認識に固執する安倍首相に勝ち目はない。 国連安保理は国連が発足した当時も今も、戦勝国が拒否権を持って牛耳っている。 米国の相対的力が年々低下し、中国の国力が飛躍的に強化されつつある。 米国とロシアはウクライナ問題をめぐって対立が深まるばかりだ。 中国はそのロシアと関係を深め、安倍首相のプーチン大統領に対する「良好な」関係は吹っ飛んでしまったも同然だ。 もはや安倍首相はオバマの米国にすがるしかない。 米国が安倍首相の生殺与奪を握っているのだ。 かくして安倍首相5月連休訪米の成否がすべてとなり、その成功のために安倍首相の対米従属策が一気に進むことになる。 こんな情けない政権はかつてなかった。 それが戦後70年たったいまの日本の現実である(了) 2015年02月23日 米軍と一緒になって国民を捕まえた安倍政権 安倍政権の反国民的な強硬姿勢がここにきてとみに加速しつつあると思っていたら、ついにここまで来たかという思いだ。 22日、辺野古移設反対の県民二人が米軍基地の前で抗議行動している最中に米軍に拘束され、その身柄を引き渡された沖縄県名護署がその二人を逮捕したという事件が起きた。 これだけならその場の正確な状況がわからないが、インターネットの朝日デジタルの報道はこうなっている。 ・・・複数の目撃者によると、反対派数十人が抗議していた際、何人かが基地との境界を示す道路上のオレンジ色の線を越えて基地内に入った。山城議長が「引け」と止めようとしたが、待機していた米軍の警備員らが山城議長に近づき、両足を抱えて基地内に引きずっていったという。もう1人は山城議長を助けようとして拘束された。弁護士は「基地に入ったかどうか微妙な位置。この程度で拘束するのは不当だ」と批判した・・・ もしこれが事実ならとんでもないことだ。 米軍の警備員にそのような権限を与えている治外法権の日米地位協定こそ即時撤廃されなければいけない。 これほどのひどい主権放棄の協定が、戦後70年も経つというのに指一本触れられずに横行している。 しかし、より深刻なのは、沖縄県警がその米軍の迎合するかのように沖縄住民を逮捕したことだ。 この弁護士が語っているように、この程度で米軍が拘束するのは明らかに行き過ぎであり、みせしめだろう。 沖縄県警はむしろ沖縄県民の側にたって、彼ら二人を釈放すべきところを、逮捕している。 米軍の手先のごとくだ。 かつて1960年の安保闘争の時、安倍首相の祖父である岸信介首相は自衛隊を導入して反対する国民を取り押さえようとして、閣僚の一人から止められ、断念した。 それから半世紀以上もたって、祖父岸信介首相の悲願であった米軍基地撤退を、孫の安倍晋三首相は、日本から撤退させられないどころかその逆に米軍基地を強化している。 祖父岸信介首相でさえ自国民を押さえつけることができなかったのに、孫の安倍晋三首相は官憲によって逮捕させている。 あの時、岸信介首相の暴挙に対して体を張って制止した閣僚がいたのに、いまは、ただの一人も安倍首相の暴走を止める者はいない。 なにもかも逆行している。 こんな反国民的な日米両政府の暴挙が白昼堂々とまかりとおっているのに、メディアはまともな報道すらしない。 戦後最悪の指導者の下で、この国は確実に滅びに向かっている(了)
引用元 http://www.amakiblog.com/archives