トップ大阪ニュース全国ニュース連載・特集コラム・論説
連載・特集 »
浅野秀弥の未来創案
【維新と公明の裏取引】
2016年6月2日大阪日々新聞社
大阪小選挙区調整 誰が得する?
おおさか維新の会代表の松井一郎府知事は、公明党が大阪府内で議席を所持している衆院の4小選挙区で、「候補者擁立せず」と3たび表明した。
小選挙区は1人しか当選しないから、公明党と同じ国政与党の自民党もその選挙区では当然バーターで立候補していない。おおさか維新の会は、国政の場では野党の立場だが、責任野党を掲げて「是々非々」で臨んでいる。府内小選挙区では最も強いが、自民党候補がいる選挙区で立候補自粛したことはない。
この状況から、おおさか維新の会と公明党もしくは最大支持母体・創価学会とは、何らかの大阪での行政施策でのバーターが透けて見える。その見返りとして維新側から「4選挙区に候補擁立せず」と言わしめた可能性が高いのだ。問題はその内容。私は副首都推進局の設置に賛成した件と特別区と総合区の住民投票実施に賛成した2件を指していると思っている。
おおさか維新の会が、国政のキャスチングボートを握ろうとする立場を利用し大阪の地方行政にもその影響力を反映させ、公明党や創価学会の関係者を動かしているのなら「地方行政をないがしろにしている」としか私には思えない。事実公明党の大阪府議団と市議団は総合区の実現に独自案を提出しているのに、党本部もしくは学会指導層から頭越しのバーター提携で裏取引が行われているのだとしたら、今後は公明党の政治姿勢自体を信じられなくなる。
おおさか維新は、この様な裏取引政治をまだ続けるつもりなのか? 安倍総理が自民党大阪府連のはしごを外して切り捨てたように、地方行政の議会制民主主義が裏取引の材料になっているとは驚いた。
主権者である府民市民がまっとうな判断する基本は情報公開の促進である。最大の公開の場である議会での真摯(しんし)な論戦を避け、裏取引で物事が決まっていくやり方を府民は許してはならない。政治屋たちに振り回されることのない、本当の民意がきちんと反映される政治体制へ、今こそ環境から変えていこう。
あさの・ひでや(フリーマーケット=FM=社社長、関西学生発イノベーション創出協議会=KSIA=理事長)1954年大阪市生まれ。わが国のFM創始者で日本FM協会理事長。関西経済同友会幹事。数々の博覧会等イベントプロデュースを手掛ける。
連載・特集 »
浅野秀弥の未来創案
【維新と公明の裏取引】
2016年6月2日大阪日々新聞社
大阪小選挙区調整 誰が得する?
おおさか維新の会代表の松井一郎府知事は、公明党が大阪府内で議席を所持している衆院の4小選挙区で、「候補者擁立せず」と3たび表明した。
小選挙区は1人しか当選しないから、公明党と同じ国政与党の自民党もその選挙区では当然バーターで立候補していない。おおさか維新の会は、国政の場では野党の立場だが、責任野党を掲げて「是々非々」で臨んでいる。府内小選挙区では最も強いが、自民党候補がいる選挙区で立候補自粛したことはない。
この状況から、おおさか維新の会と公明党もしくは最大支持母体・創価学会とは、何らかの大阪での行政施策でのバーターが透けて見える。その見返りとして維新側から「4選挙区に候補擁立せず」と言わしめた可能性が高いのだ。問題はその内容。私は副首都推進局の設置に賛成した件と特別区と総合区の住民投票実施に賛成した2件を指していると思っている。
おおさか維新の会が、国政のキャスチングボートを握ろうとする立場を利用し大阪の地方行政にもその影響力を反映させ、公明党や創価学会の関係者を動かしているのなら「地方行政をないがしろにしている」としか私には思えない。事実公明党の大阪府議団と市議団は総合区の実現に独自案を提出しているのに、党本部もしくは学会指導層から頭越しのバーター提携で裏取引が行われているのだとしたら、今後は公明党の政治姿勢自体を信じられなくなる。
おおさか維新は、この様な裏取引政治をまだ続けるつもりなのか? 安倍総理が自民党大阪府連のはしごを外して切り捨てたように、地方行政の議会制民主主義が裏取引の材料になっているとは驚いた。
主権者である府民市民がまっとうな判断する基本は情報公開の促進である。最大の公開の場である議会での真摯(しんし)な論戦を避け、裏取引で物事が決まっていくやり方を府民は許してはならない。政治屋たちに振り回されることのない、本当の民意がきちんと反映される政治体制へ、今こそ環境から変えていこう。
あさの・ひでや(フリーマーケット=FM=社社長、関西学生発イノベーション創出協議会=KSIA=理事長)1954年大阪市生まれ。わが国のFM創始者で日本FM協会理事長。関西経済同友会幹事。数々の博覧会等イベントプロデュースを手掛ける。