10月10日 13:19
子供向け共済の主な内容
(産経新聞)
突然の病気やけがによる子供の入院。そんなとき、医療費は健康保険や公的助成などでまかなえる場合が多いが、病室の料金や付き添いの簡易ベッド代など健康保険適用外の出費がかさむこともある。子供向けの共済を活用すれば、1千円以下の掛け金で不測の事態に備えることができる。(玉崎栄次)
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予期しない出費
横浜市に住む会社員の男性(41)は2年前、長女(6)が原因不明の高熱で3日間検査入院した。同市では、親の所得による制限はあるものの、中学生まで入院費を助成している。このため、医療費はかからなかったが、交通費や食事代、身の回りの消耗品、お見舞いへの返礼などで1日当たり約5千円の出費があった。 男性の長女は大部屋に入ることができたが、空きがなく個室などを利用しなければならなくなると、保険適用外の差額ベッド代が発生する。保護者の付き添いが必要なときには簡易ベッドや布団のレンタル料もかかり、1日1万円を超えることも少なくない。
男性は子供向けの共済に加入していたため、共済金が支給され、自己負担は最小限に抑えられた。「予期しない出費は家計の負担になる。できる限り備えておきたかった」 それぞれに独自色 子供向けの共済は主に3つの団体が運営している。全国労働者共済生活協同組合連合会(全労済)の「こくみん共済 キッズタイプ」(保障期間0〜18歳)は約50万人が加入。掛け金は年齢にかかわらず一律月900円で、入院した際に1日5千円を受け取ることができる。 都道府県民共済で知られる全国生活協同組合連合会(全国生協連)は「生命共済 こども1型」(同0〜18歳)を、地域の生協を通じて加入できる日本コープ共済生活協同組合連合会(コープ共済)は「たすけあいJ1000円コース」(同0〜20歳)をそれぞれ運営。ともに掛け金は一律月1千円で、入院時に前者は1日当たり5千円、後者は同6千円が支払われる。3団体とも、事故による通院に同2千円を給付する。 それぞれに独自性がある。全労済は、骨折や腱の断裂、関節の脱臼を負った場合に5万円を給付(年1回のみ)。広報渉外課の隅田武志さんは「脱臼などは子供に多いけがで、加入者のニーズも高いため、手厚くしている」と説明する。 全国生協連は、健康保険が適用されない先進医療を受ける場合に1万〜150万円の共済金を支給。コープ共済では、長期入院への保障が手厚く、270日以上続く入院に対して36万円が支払われる。
幅広い保障項目 保険会社が販売する保険は原則として医療や生命、損害などの分野に分かれているが、共済はそれらを横断的に保障している。各共済とも、事故や病気で死亡したり、重度の障害が残ったりした場合も共済金(100万〜600万)を支給。全労済と全国生協連は、子供が誰かにけがを負わせた際などの個人賠償(最高100万円)も保障する。 また、共済は営利事業ではないため、共済金の支払いや運営費などを差し引き資金に余りが生じた場合、その余剰分を「割戻金」として加入者に戻す仕組みがある。平成27年度の掛け金に対する割戻金の割合は、全労済約15・5%▽全国生協連約21・9%▽コープ共済約16・4%(地域により異なる場合がある)−で、実質的には、それぞれ月760円▽同781円▽同836円−で加入できたことになる。 保険会社が販売する医療保険は子供に特化した商品は少なく、原則的に大人向けのものに加入することになる。ファイナンシャルプランナーの根本寛朗さんは「民間の医療保険で特約などを使い、同じ保障にすると月1500円程度が目安になる。掛け金の安さは共済の魅力の一つ」と指摘する。逆に、オプションなどで加入者がそれぞれに必要な保障を付けられる民間の保険ほどの柔軟さはないため、「各共済が独自に保障項目に加えている手術や先進医療、長期入院への保障などの特徴を慎重に見極めることが大切だ」と助言している。
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【用語解説】共済
組合員が掛け金を拠出して資金を用意しておき、事故や病気など不測の事態が生じたときに「共済金」として支払う仕組み。自分たちで互いに助け合う「相互扶助」が目的であるため、保険会社による営利事業である「保険商品」とは性格が異なる。」
子供が、いつ交通事故に遭ったり、怪我をしたり、突然予期せぬ病気になったりします。
やはり子供を持つ保護者は、掛け金の安い共済に加入しておくべきです。
子供向き共済ですと早く支払ってくれますから、立替が短く経済的なな面でも楽と思います。