自民の犯罪的集票組織<本澤二郎の「日本の風景」(4274)

<「特定郵便局」が自民党職域支部で集票集金組織>

 11月23日の昨日は、肺腺癌で非業の死を遂げた妻の命日。息子二人が数年ぶりに帰宅したので、埃をかぶっていた仏壇を清掃して出迎えた。311直後の315に茨城・埼玉・千葉を経由して東京上空を通過した放射能の流れを、初めて聞かせた。風向予測機器のスピーディーと、東京都の世田谷に設置されている測定器によって実際に証明されている。同日午前10時から11時の間、外にいた都民の多くが被ばくしている。

 

 2012年に発病、もはや手遅れで、ステージ3Bで翌年の11月23日に亡くなった。夫は房総半島の埴生の宿の様子を見に来ていて、被ばくを免れた。

 今年の23日は、勤労感謝の日で休日、それでも東京からの定期便ならぬ永田町から電話が入った。話を聞いてみて、20年も官邸と自民党本部の記者クラブに籍を置きながら、旧特定郵便局の正体について、全く気付いていなかったことにがっくりした。

 

 電話の主は、自ら総選挙に自民非公認で、2度出馬したことがある。仕えた代議士の下での選挙を何度も経験している。自民党の職域支部についての実態に詳しい。無所属出馬だと、よほどの大金を使わないと、公認候補に太刀打ちできない。

 

 その一つが伏魔殿の特定郵便局なのである。地方の名士が支配する郵便局長利権はすごい。私財を山のように蓄え、自ら豪邸に住んで、局員を顎で使っている。昔の悪代官か大地主と思えばいい。それが郵政民営化で、多少の変化はあっても、自民党組織の集票と集金システムとして君臨・存在している。

 

<民営化後も変わらない「カルト創価学会の自民党版か」の声も>

 彼によれば、カルト創価学会の集票集金システムの自民党版というのである。

 

 元自民党派閥記者最長記録保持者も、知りえなかった真実である。新聞も書かない、テレビも報道しない、よって野党も批判しない、のだろう。

 ことによると、これは本邦初の特ダネかもしれない。

 

 郵便局長は自民党員に限る、さらに神社神道の氏子総代でもあるため、その集票力は抜群となろう。我が屋の近くの郵便局の局長について、もうだいぶ前になるが「売りに出される土地の多くを郵便局長が買い占めている」という話を聞いた。汗水たらしての土地買いと異なる。

 地域社会に潜り込むと、知らない不正腐敗現象がたくさん転がっている。その最たる問題市民が、旧特定郵便局長ということになるのであろう。この問題を放置してきた郵政当局と議会・司法のイカサマによって、日本の地盤沈下は急落していることになる、と言えるかもしれない。

 千葉県庁など地方公務員の利権職員は、その多くが自宅を豪邸化する程度のようだが、どうやら郵便局長には、集金・蓄財力で手が届かないのだろう。

 

 不正腐敗を追及しない、追及できない体質も見て取れる。しんぶん赤旗の出番かもしれない。

 

<不正腐敗は山ほど、内部告発も抑え込まれる疑惑の伏魔殿>

 郵便局の大半は、地方の資産家によって牛耳られ、支配・機能してきた。その建物や土地代は、買い上げや借り上げられるという。その値段は「べら棒に高い」、もうそれだけでも、彼らは優雅な生活を保障されている。いうところの一等国民なのである。

 

 ご存知、アベノミクスで日本は先進国の中で劣等生に落ち込んで、国民の収入は平均すると、お隣の韓国民に劣る。だが、その一方では、超格差社会が確立している。貧富の差は歴然である。

 「彼らは権力の末端で違法行為をして止まらない。何事もやりたい放題。自民党支部としての防護服を着ているため、ともかくあくどい連中である。このことを国民が問題にしないようでは、この国は終わりだ」という。

 

 参考までに資料を開くと、民営化するまでの郵便局は、全国に2万4000、そのうちの4分の3が、ざっと2万が特定郵便局。

 横暴な局長による手口が、乱暴すぎて不祥事が相次いでいる、とも指摘されている。詐取や顧客情報漏れ、かばい合いなど悪の温床となっている。パワハラは日常茶飯事、内部告発をしようものなら、正義の人に脅迫まがいのことが。まるでやくざの組織そのものなのだ。

 かんぽ生命の不正販売は、起きるべくして起きた事件なのだ。野党議員が割り込む余地がないのも理解できそうだ。

 

 自民党の正体を知る人物は「特定郵便局が不正腐敗の元凶。国民が立ち上がらないと、日本沈没は本当になる」と決めつけた。

2021年11月24日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)

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