深夜0時過ぎ、防犯カメラに不審な人物

大阪市にある、運送会社に設置された防犯カメラ映像。

営業が終わり、誰もいないはずの午前0時過ぎ。フードをかぶった人物が現れ、突然トラックの窓ガラスを割った。

さらに割った窓から運転席に何かを入れた次の瞬間―。

車内に白い煙のような物が充満。何が起きたのか?

投げ込まれたのは“噴射”消火器 

被害に遭った運送会社代表:
ガラスが割られて消火器の粉が中に噴射されている状態なんです。

噴射状態の消火器が車内に次々と投げ込まれたという。

その結果、座席やハンドルなど運転スペース全体がピンク色の消火剤まみれに…。

被害にあったのは、このトラックだけではなかった。

車で仲間が到着、2人がかりで…

この後、もう1人の仲間が車で現れ、今度は2人がかりで、トラックの窓ガラスを割り始めた。

そして、同様に噴射状態の消火器を全ての車の運転席に投げ入れた。

わずか6分ほどで犯行を終えた2人。

一連の犯行で会社が保有する18台のトラックすべてが運転不能となった。

修理や車両レンタル…被害は1億円超

被害に遭った運送会社代表:
4トン車で(修理代が)500万円。2トン車3トン車はちょっと下がるのでそれでも(修理費合計は)8000万円ぐらいですね。

さらに会社側は請け負っていた仕事をこなすために、別のトラックをレンタル。それらの費用を含めると被害総額はおよそ1億円に上るという。

被害に遭った運送会社代表:
単なるイタズラではなさそう。見るからにトラックを動かせなくしたっていう感じですよね。

代表者がこう話す理由は、消火器の特徴にあった。

被害に遭った運送会社代表:
消火器の粉って言うのはすごく粒子が細かくて。トラックの中の電気系統全部アウトになるので時間がかかる。

そのため、修理に出してから半年で、戻ってきたのは4台だけ。18台すべての修理が終わるのは来年になる見通し。

警察は威力業務妨害の疑いで、犯人の行方を追っている。

(「イット!」6月9日放送)