1994年・アメリカ Ed Wood
監督=ティム・バートン
主演=ジョニー・デップ マーチン・ランドー サラ・ジェシカ・ハーパー ビル・マーレイ
ティム・バートン監督はいじめられっ子のイメージがある。怪獣映画を観て、退治される側の怪獣をかわいそうに思ったとかつてインタビューで答えていた。陽の当たらない場所にいるものに対する愛が、彼の監督作の随所に感じられる。それはこの映画もしかり。エド・ウッドは、ハリウッドでサイテー監督として名高い実在の人物。華やかな聖林(ハリウッド)の日陰に生きた彼に、ティムは自分を重ね合わせて、B級映画への愛情を込めて描ききった。これは彼のフィルモグラフィーの中でも秀作だし異色作。
エド・ウッドの監督作「プラン9・フロム・アウタースペ-ス」は、一部だが友達(こういうのが大好きな奴・・・やっぱ同類?)に録画を見せてもらったことがある。確かに奇っ怪な映画だし褒められた出来ではない。しかし、それを撮りあげる”映画バカ”たちの情熱を僕は確かに感じた。
この映画で最も感動させられるのは、エドの映画に対する愛情・熱意と、それを支える人々だ。登場人物はエドを始め、みんなハリウッドの明るさとは違うところにいる人々。忘れ去られた怪奇映画俳優ベラ・ルゴシにしても、ビル・マーレイ扮するオカマさんたちにしても。動くしかけもない大ダコを相手に戦う場面を、ベラが老体にむち打ちながら撮影する場面には感動した。もちろんコメディーとして撮られている場面もたくさんある訳だが、それもおかしさを通り越して納得すらさせられる。例えば撮影資金の為に洗礼をうける場面は実におかしいけど、考えてみれば撮影資金のために新薬の実験に協力するロバート・ロドリゲスだって同じ。信条にかかわることまでやってしまうところ、やっぱり凄い。
映画のクライマックスでエドが尊敬するオーソン・ウェルズ(ビンセント・ドノフリオが上手に演じている)と会う場面がある。
「他人の夢を撮ってどうする?自分の夢のために戦え」
と励まされる場面は、こっちまで涙出そうになった。僕自身も仕事上思うようにいかないことにイライラしていたこともあり、この言葉は胸に響いた。何て勇気をくれる映画なんだろう。エド、ベラ、ありがとう。よしっ!オレも戦うぞぉ!。
監督=ティム・バートン
主演=ジョニー・デップ マーチン・ランドー サラ・ジェシカ・ハーパー ビル・マーレイ
ティム・バートン監督はいじめられっ子のイメージがある。怪獣映画を観て、退治される側の怪獣をかわいそうに思ったとかつてインタビューで答えていた。陽の当たらない場所にいるものに対する愛が、彼の監督作の随所に感じられる。それはこの映画もしかり。エド・ウッドは、ハリウッドでサイテー監督として名高い実在の人物。華やかな聖林(ハリウッド)の日陰に生きた彼に、ティムは自分を重ね合わせて、B級映画への愛情を込めて描ききった。これは彼のフィルモグラフィーの中でも秀作だし異色作。
エド・ウッドの監督作「プラン9・フロム・アウタースペ-ス」は、一部だが友達(こういうのが大好きな奴・・・やっぱ同類?)に録画を見せてもらったことがある。確かに奇っ怪な映画だし褒められた出来ではない。しかし、それを撮りあげる”映画バカ”たちの情熱を僕は確かに感じた。
この映画で最も感動させられるのは、エドの映画に対する愛情・熱意と、それを支える人々だ。登場人物はエドを始め、みんなハリウッドの明るさとは違うところにいる人々。忘れ去られた怪奇映画俳優ベラ・ルゴシにしても、ビル・マーレイ扮するオカマさんたちにしても。動くしかけもない大ダコを相手に戦う場面を、ベラが老体にむち打ちながら撮影する場面には感動した。もちろんコメディーとして撮られている場面もたくさんある訳だが、それもおかしさを通り越して納得すらさせられる。例えば撮影資金の為に洗礼をうける場面は実におかしいけど、考えてみれば撮影資金のために新薬の実験に協力するロバート・ロドリゲスだって同じ。信条にかかわることまでやってしまうところ、やっぱり凄い。
映画のクライマックスでエドが尊敬するオーソン・ウェルズ(ビンセント・ドノフリオが上手に演じている)と会う場面がある。
「他人の夢を撮ってどうする?自分の夢のために戦え」
と励まされる場面は、こっちまで涙出そうになった。僕自身も仕事上思うようにいかないことにイライラしていたこともあり、この言葉は胸に響いた。何て勇気をくれる映画なんだろう。エド、ベラ、ありがとう。よしっ!オレも戦うぞぉ!。
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