エディ・ヴァン・ヘイレンの訃報を目覚めてすぐに聞くなんて。また憧れのミュージシャンが一人いなくなった。でもそれだけ長い間第一線で活躍し続けて、僕らに興奮と感動を与えてくれたんだ。感謝。
高校3年の春、僕の出身地で「ベストヒットU.S.A.」の放送が(やっと)始まった。あの初回は僕らにとんでもない衝撃を与えた。思えばあの回に登場したバンドやアーティストは今でも聴き続けているものばかり。その週のチャート1位が、忘れもしないヴァン・ヘイレンのJump。
笑顔でかっちょいいギターソロを奏でるエディは、すぐに僕らのクラスでヒーロー視されるようになる。
僕は鍵盤弾きなので、エディのキーボードプレイにも魅了された。アルバム「1984」はシンセを大々的に取り入れた革新的なロックアルバム。傑作が次々リリースされた奇跡のような年だった1984年。僕は「1984」を、「Born In The USA」や「Like A Virgin」よりも繰り返し聴き、「Purple Rain」や「Footloose」のサントラよりも弾いてみようと試みた。JumpのオーバーハイムXaの分厚いシンセブラスを、ヤマハDX7の廉価版シンセであるDX21で再現しようと試みた(僕には無理でした)。間奏の手ぐせのようなソロも、速弾きできないくせに練習したっけ。
I'll waitの渋いシンセ、Love Walks Inのスケール感、Right Nowのピアノリフなどキーボードが印象的な曲の存在も素敵だった。
僕がギタリストに憧れる変なキーボード弾きに成長したのは、間違いなくエディ・ヴァン・ヘイレンのせいだ。ご冥福をお祈りします。