◾️「ガス人間第1号/The Human Vapor」(1960年・日本)
監督=本多猪四郎
主演=土屋嘉男 三橋達也 八千草薫 佐多契子
東宝特撮ホラーは幼い頃から興味はあった。怪獣映画図鑑めいた本の片隅に必ずこれらの作品も紹介されていて、どんなんだろうとずっと思っていたっけ。「ガス人間第1号」は変身人間シリーズと題された三部作の第三作。
不可解な銀行強盗が発生し、警察は犯人を追い詰めながらも取り逃してしまう。捜査線上に上がったのは美しい日舞の家元藤千代。一時低迷していたが再起を賭けた発表会を催すつもりで、散り散りになった一門に金を積んで協力を依頼していた。その紙幣が銀行から盗まれた紙幣と一致したために藤千代は逮捕。そこへ真犯人だと名乗る男が現れ、藤千代を釈放するように要求。そして不可能と思える銀行での犯行を再現してみせると言い始める…。
マッドサイエンティストによって人体実験の犠牲となった悲劇がストーリーの軸。しかし、肉体を気体化するその能力を悪事に用いながらも、その動機はあくまでも愛する日舞と藤千代のためという一途さ。さらに警部補と新聞記者のカップルが絡んだ男と女のエピソードが、物語を一層深くする。「愛されていると思ったことはありますか?」と静かに問いかける藤千代のひと言に、これはただのホラー映画じゃない、と思い知らされる。貫かれた愛の物語にラストシーンは絶句する。これは和製「オペラ座の怪人」だ。
八千草薫の静かな熱情、お嬢さんを見守る老人左卜全、そして毎度怪演の土屋嘉男。今の技術がない時代に様々な工夫を凝らしたガスに変化するシーン。格子戸を潜り抜けるシーンは、チープなんだけど、当時は「ターミネーター2」の液体人間T-1000並みの衝撃だったに違いない?w
不可解な銀行強盗が発生し、警察は犯人を追い詰めながらも取り逃してしまう。捜査線上に上がったのは美しい日舞の家元藤千代。一時低迷していたが再起を賭けた発表会を催すつもりで、散り散りになった一門に金を積んで協力を依頼していた。その紙幣が銀行から盗まれた紙幣と一致したために藤千代は逮捕。そこへ真犯人だと名乗る男が現れ、藤千代を釈放するように要求。そして不可能と思える銀行での犯行を再現してみせると言い始める…。
マッドサイエンティストによって人体実験の犠牲となった悲劇がストーリーの軸。しかし、肉体を気体化するその能力を悪事に用いながらも、その動機はあくまでも愛する日舞と藤千代のためという一途さ。さらに警部補と新聞記者のカップルが絡んだ男と女のエピソードが、物語を一層深くする。「愛されていると思ったことはありますか?」と静かに問いかける藤千代のひと言に、これはただのホラー映画じゃない、と思い知らされる。貫かれた愛の物語にラストシーンは絶句する。これは和製「オペラ座の怪人」だ。
八千草薫の静かな熱情、お嬢さんを見守る老人左卜全、そして毎度怪演の土屋嘉男。今の技術がない時代に様々な工夫を凝らしたガスに変化するシーン。格子戸を潜り抜けるシーンは、チープなんだけど、当時は「ターミネーター2」の液体人間T-1000並みの衝撃だったに違いない?w