Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

モンスターズ・インク

2021-01-14 | 映画(ま行)



◾️「モンスターズ・インク/Monsters, Inc.」(2001年・アメリカ)

監督=ピート・ドクター
声の出演=ジョン・グッドマン ビリー・クリスタル メアリー・ギブス スティーブ・ブシェミ

2004年に書いたレビューです。

   ◆

「トイ・ストーリー」と並んでうちの子のお気に入りだった。脚本がいい。サリーとマイクのバディムービー的面白さと、ブーとサリーの心の交流をきれいにまとめた好編。それぞれのキャラクターが個性的で生き生きしているのがまた楽しい。マイクがデートする寿司屋がストップモーションアニメの巨匠の名前「ハリー・ハウゼン」ってのがいいね!。

お話としてはちょっと都合よすぎる?と思えるところも多々あるけれど、まぁファミリームービーなので堅いことは言わずにおきませう。それでもラストの「にゃんにゃん!」には泣けるんだよね、これが。

異文化とのコミュニケーションや遭遇は、「ターザン」や「ポカホンタス」、「リロ&スティッチ」など90年代以降のディズニーアニメでしばしば題材とされてきたテーマだ。モンスターと人間とではあるが、この物語もまさにそれ。人間の子供を怖がらせてエネルギーを得てきたモンスターの世界が、笑い声でエネルギーを得るように変化する。

恐怖でなくて笑顔を。この映画が製作されたのは、アメリカ同時多発テロの年。その後数年経ったタイミングで観ると、国際社会のあるべきコミュニケーションもこうあるべきなのでは、なんてことを考える。武力を誇示して他国に踏み込み、罪のない一般市民を巻き添えにしたところでなーんの解決にもならない。体制の維持のために手段を選ばないウォーター・ヌース社長はさしずめ好戦的などっかの大統領ってところか?。ピクサー作品を観ながらそんなことを考えてしまうような世界情勢だったということを、刻んでおいたってことで。いずれにしても9・11後の殺伐とした空気を、少し和らげてくれる。そんな素敵な映画です。



コメント (2)
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