◼️「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション/Nicky Larson Et Le Parfum de Cupidon」(2018年・フランス)
監督=フィリップ・ラショー
主演=フィリップ・ラショー エロディ・フォンタン タレク・ブダリ
いやもう、「シティーハンター」愛に満ちていて多少の難は許せてしまう。原作の軽いけどプチハードボイルドな感じが好きだっただけに、フランス実写版はブラックでちょっとお下品なコメディ要素を過剰に感じてしまう。冒頭の手術室の格闘にしても、アニメでおなじみの黒い鳥がボカシ代わりに使われる。あの向こうで揺れてるのかと思うと笑っちゃうんだけど、ちょっとくどい。
惚れ薬効果がある香水争奪戦というストーリーも、荒唐無稽だけど、愛の国おフランスらしいと思えばオッケーかな。香水の効果で相手に魅せられてしまう場面、音楽で分かりやすく演出するクドさがクセになる。80年代末から90年代のセックスシンボルだったパメラ・アンダーソンを、セクシー女優役にキャスティング。彼女に会う場面では、恋する高揚感を表現するのに「ラ・ブーム2」の主題歌だった「Your Eyes(恋する瞳)」が使われている。「シティーハンター」は90年代にフランスで放送されていたらしいから、当時夢中になった世代には、このへんがツボだったんだろうな。
ともかく、ジャッキー・チェン主演版の映画化作品よりは好き。固定された主観ショットだけのアクション場面は、アイディア賞をあげますw。
お約束のGet Wild、👍。アニメではよく見るすご腕の射撃とか形勢逆転のお膳立てとか、キザなカッコよさが欲しかったな。吹替は山寺宏一が主役を演ずる。アニメでは、その他大勢の役で毎週名前がクレジットされてた人だけに、ちょっと嬉しい。今回の事件を依頼する老人役は、「コーラス」「幸せはシャソニア劇場から」の名演技が忘れ難いジェラール・ジュニョ。