Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

ローマの休日

2022-06-05 | 映画(ら行)

◼️「ローマの休日/Roman Holiday」(1953年・アメリカ)

監督=ウィリアム・ワイラー
主演=オードリー・ヘプバーン グレゴリー・ペック エディ・アルバート

ほぼわたくし事です。ご了承を。

映画に夢中になり始めた中学生の頃。同じクラスで生徒会長だった映画好きのW君と仲良くなった。僕らは世間が名作と呼ぶものを片っ端から観てやる!と、意欲に燃えていた。そんな折、地元の映画館がクラシック二本立てを500円で上映し始めた。僕らはまずはここからだと心に決めて映画館へ。「ローマの休日」と「ロミオとジュリエット」の二本立て。とても男二人で観る映画ではないww。ともかく、映画にますますのめり込むきっかけとなった。気づくとオードリー主演作は、大部分を映画館で観ている

2022年5月、早見沙織(「俺妹」のあやせが好き)、浪川大輔(「ヴァイオレット…」のギルベルト少佐が好き)の新録吹替版が、金曜ロードショーで放送されたのでウン十年ぶりに鑑賞。靴の場面がカットされてるのが残念。あそこはキャラクターが伝わるいい場面なのにもったいない!キャメロン・クロウ監督が「エリザベスタウン」で引用してるし、あの場面に思い入れがある人多いことだろう。でも今回のような放送で映画の楽しさが若い人に伝わるといいな。

初めて観た時はオードリーに見惚れながらも、王女様に振り回されるグレゴリー・ペックを中心に観ていた。今観ると逃げ出した王女の気持ちや、自分の役割を果たすために戻った気高さに感激する。オードリーがオスカーを獲得したのも納得。彼女を利用してスクープ記事を書こうとしたのに断念するジョーの優しさ。誠実そうなグレゴリー・ペックのパブリックイメージがあってこそ伝わった気もする。エディ・アルバートも含めてキャストが見事なこと。美容室の場面も、黒服の秘密警察の一団登場も、好きな場面しかない。

そして無言のラストシーンで胸がいっぱいになる。この間をじれったいなんて思わないで。黙って歩き出すまでの彼の気持ちを考えたら、あの場面は観ている僕らにとっても名残惜しい場面。何度も観てるはずなんだけど、ええ歳になった自分、キスシーンから先をウルウルしながら観ていた。でも写真渡すところで声あげて笑ってしまう。

2004年に「オードリー・ヘプバーン展」と題した展示を観に行った。「麗しのサブリナ」の白いドレス、「ティファニーで朝食を」の黒いドレスをこれかぁーと感慨深く眺めたけれど、「ローマの休日」で使われたベスパが展示されててちょっと感激。

父の机をあさっていたら古い映画の半券やチラシが大量に出てきた。その中に「ローマの休日」初公開時の上映スケジュールが記載されたものが。画像アップしときますね。*クリックすると拡大します。

別のチラシには「ローマの休日」にわざわざ赤鉛筆で丸つけていた。*クリックすると拡大します。

待てよ。まだ親父が独身の頃だよな。誰と一緒に行ったのだろう。妹が母に尋ねた。
「私じゃないわよ」

そしてその父の子である僕は、新婚旅行でイタリアに行くことになる。ローマの行く先々でガイドさんが黙ったら喋る客と化した(恥)。
「ここでブルース・リーとチャック・ノリスが…」
「ここでモンゴメリー・クリフトが…」
「ここでアニタ・エクバーグが…」
少しは黙ってろ、オレ(心の声)。
ところが「ローマの休日」ゆかりのスペイン広場と真実の口を目の前にして、感激して何も言えなくなったのでした😭。


コメント (2)
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