Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

北京原人の逆襲

2024-07-24 | 映画(は行)

◾️「北京原人の逆襲/猩猩王」(1977年・香港)

監督=ホー・メンホア
主演=ダニー・リー イブリン・クラフト クー・フェン

ジョン・ギラーミン監督の「キングコング」が大ヒットした1976年。その人気にあやかって翌年に製作された香港映画が本作「北京原人の逆襲」である。巨大な類人猿が暴れるだけでなく、半裸の金髪美女、探検隊を襲う猛獣、象の大群、そして描かれる人間のエゴ。刺激に満ちたまさに商魂の塊のような映画。初めて観たのはフジテレビ系の映画番組だった。

当時の僕は中学生。破壊される村のチープなセット、襲うどころかジャれてるとしか見えない猛獣たちに唖然としながらも、亜流の大猿映画に見入ってしまった。だって、ヒロインを演じたイブリン・クラフトのお姿がとにかくお子ちゃまには刺激的でw。わずかな布面積にドキドキ。

2024年7月にDVDで再鑑賞したのだが、特撮スタッフには「ウルトラマンエース」の関係者が参加していると知る。改めて観ると北京原人の操演はなかなか。また、主役の冒険家は「狼/男たちの挽歌 最終章」の刑事さん。あの葛藤の演技はよかったよなぁ…と周辺情報を得て、あんまりこの映画をバカにしちゃいけないのでは?と思った。だが、いかんせん本筋のストーリーは、本家の良いところにギラギラした大人の汚さが加わって、大人になった今の寛大な視線でも、キツいなぁと感じる。まぁそれも楽しめばよし。

(以下、蛇足)
ヒロインの露出が気になって仕方なかった方へ。DVDの特典映像にある予告編は、本編よりも露出過多ですよっ♡






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幸福な結婚記念日

2024-07-24 | 映画(か行)


◾️「幸福な結婚記念日/Heureux anniversaire」(1962年・フランス)

監督=ピエール・エテックス ジャン・クロード・カリエール
主演=ピエール・エテックス ジョルジュ・ロリオット

ピエール・エテックスの短編第2作。前作「破局」のコントのような一人芸とは違って、映画として映える仕掛けがいっぱい。

結婚記念日を夫婦で祝うために帰路につく夫。ところが大渋滞で車は一寸ずり(方言ですみません💧)、さらに路上駐車のトラブルに巻き込まれ、なかなか家に帰りつかない。待ちくたびれた妻は料理をつまみ食い。果たして二人は無事に記念日を祝うことができるのか?

わずか13分の短尺。次に何が起こるかワクワクさせるエピソードが詰め込まれて、楽しい楽しい。前作同様にエテックス自身は台詞も少なめで、誰にも伝わるギャグや描写を織り込んでくる。

渋滞場面ではいかにクルマが動かないのかを、車中の仕事や洗車、路上の吸い殻で表現。ジャック・タチとのつながりを念頭に観てしまう映画ファンには、「トラフィック(ぼくの伯父さんの交通大戦争)」とイメージが重なってくる。モータリゼーションの皮肉な笑い。

そして脇役まで笑わせてくれる。路上駐車から端を発して散々な目に遭う床屋の客がとにかくかわいそう🤣。そして物を言わぬラストシーン。散々な記念日ではあるのだけれど、なぜかほっこりした気持ちになる。子供に見せても、この面白さは伝わるだろな。

長編にも挑んでみよう。楽しみっ。





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