いつもお世話になっている香川県にある旅行会社「旅八」のお仕事をいただいて、5人のお客様と新人ガイド一人の同行研修を兼ね添乗員、ガイド、ドライバーの三役兼務と忙しい“プチな山旅”となりました。
今回は岩手県の八幡平、岩手山、早池峰山へ、北の山々は春から初夏の花がいっせいに咲き乱れていました。
7月1日 八幡平
7月2日~3日
岩手山は、馬返しから登り、八合目の避難小屋に泊まり、夕飯は、ご飯を炊いて五目寿司、背負ってきた大根を使ってサラダやおつまみを調理したりと山小屋の生活をみなさんでゆっくりのんびり楽しんでみました。
(“インスタント食品を使って簡単な食事をつくるな!”という大学山岳部の先輩の教えがいまも体にしみこんでいるのです、、、)
翌日は、南にあった梅雨前線が突然消え、日本海側へ現れ前線通過中の強風雨の中の山頂となりました。
そんな天気もめげずに咲いている、焼け走りコースのシラネアオイ、コマクサの群落にみなさんは感激。
この焼け走りのコマクサも、樺やヤナギの成長とともに、後数十年で消えるといわれています。
7月4日 早池峰山
ガイドを始めた頃、山に咲く花の楽しさを教えていただいた山のひとつが早池峰山です。その後も何度も足を運び、花の名前を覚えさせていただきました。
この時期は、きれいな花が出迎えてくれます。
ハヤチネウスユキソウ(上記画像3枚)だけではなく、ミヤマウスユキソウ、ミネウスユキソウと3種のウスユキソウにも出会える山でもあります。
蛇紋岩と濃霧に映える、アズマギクやミヤマオダマキ、チシマフウロウの紫系の花、
ミヤマシオガマやナンブトラノオ、のピンク系の花。
カトウハコベ、チマゼシキョウ、コバイケイソウの白系の花。
ナンブイヌナズナ、ヤマガラシ、ホソバノイワベンケイ、ウコンウツギ、キバナノコマノツメの黄系の花。
どの色の花も、梅雨空を借景に生き生きと咲いていました。
オサバグサ
もうひとつ、早池峰山から教えていただいたのは“宮沢賢治”。早池峰にゆかりの作品には、“早池峰山を巡る抒情詩”や“どんぐりと山猫”という童話もあります。
早池峰山を登り終えたら、“「早池峰と賢治」という小さな展示館”にも立ち寄ってみてください。
「いつ見るの、山から下りた 今でしょう!」
というわけで、無事みなさまを仙台空港へ送り届け、搭乗手続きを済ませていただき、お見送りをして今回の仕事は終わりました。
新人ガイドさん、ガイド試験に合格しただけではわからないことばかり、、、
ガイドのノウハウをからだで覚えるのは、
「いつやるのか、今でしょう!」