「もぐらたたき的、場当たり的な政策決定を官邸と行政機関が取り、手続きを無視している」と指摘し、涙の辞任会見だった。
内閣官房参与で放射線安全学の権威、小佐古敏荘東大大学院教授が、福島第1原発事故をめぐって首相官邸に参与を辞任する意向を伝えたというのだ。
菅内閣の閣僚からも不協和音、民主党小沢派の議員からも、そして、内閣官房参与の原子力専門家小佐古先生が参与辞任をしたいと申し出た。
これでも、菅さんは辞めようとは言わない。
あまりにも意固地すぎると思ってしまうきょうこのごろの菅さんの動きや発言だ。
ただ、今、わが国の総理大臣が変わっている暇(いとま)がないのは解っているが、それにしてもあまりにも右往左往が多すぎるような気がしてならない。
小佐古さんが会見で「政府は法律などを軽視し、その場限りの対応で事態収束を遅らせている」と批判(共同通信)したが、その通りで、大震災復興対策や福島第1原発の対応でも、政府や内閣に対する批判が増えてきている。
菅さんにはリーダーシップがないし、ころころと方針が変わりすぎる。ポリシーに欠けるから、場当たり的な発言になってしまうのだろう。
ホームに帰ってゲームをし、勝った楽天や仙台ベガルタの選手を見ていると、大地震の被災地には、明るさがようやく戻ってきているが、家や肉親を失い途方に暮れている多くの被災者が待ち望んでいるのは一日も早い復旧だろう。
未曾有の被害を受けた日本の復興を全世界が注目している。
リーダーの菅さんが先頭に立って、ワンマンすぎると言われるぐらいの指導力を発揮していかないと世界から見放され、日本が孤立してしまう懸念さえ感じざるを得ない。
テレビから流れる『がんばろう!ニッポン』コールだけでなく、『しっかりやりなはれ!がんばろう菅さん!』のコールも送らなければならない事態だ。