チェ23歳の放浪
* * * * * * * *
若き日のチェ・ゲバラとその友人アルベルトの南米の冒険旅行を綴っています。
この作品はチェのことを知っているのといないのとでは、受ける印象がだいぶ違うのではないかと思います。
だから、このたびのチェ2部作を観てからこの作品を見ると、また感慨もひとしお。
この映画の製作総指揮がロバート・レッドフォードでして、
多分彼も、チェには相当の思い入れがあることが伺えます。
実際の二人の旅の手記から映像化したものです。
1952年。
23歳のチェは、まだ医学生。
故郷のブエノスアイレスから、7歳年上の陽気なアルベルトと共に
バイクに乗って南米を旅します。
しかし、ほとんどお金もなく、バイクはポンコツで故障ばかり。
南米の美しい自然の中の田舎道を
時にはバイクを押しながら、
後半はバイクもダメになって徒歩やヒッチハイクで・・・。
決して楽な旅ではありません。
時には持病の喘息の発作にも悩まされます。
パタゴニアから険しいアンデス山脈を越え、チリへ。
そして南米大陸の北端まで。
一万キロを超える旅。
そんな中で彼らは様々な人々と出会います。
都市部の裕福な家庭に育ったチェには、初めて触れる人々の厳しい生活。
また、彼はハンセン氏病を専門科目としており、
その療養所も訪れるのですが、
そこでの人々との交流も、彼の心の底の何かを揺り動かすんですね。
彼は搾取するものと搾取されるもの、
虐げるものと虐げられるもの、
強者と弱者、
このように二分化される現実に次第に憤りを感じるようになっていくのです。
まだ、はっきりとした思想を持つにはいたりませんが、
革命家チェ・ゲバラとしての萌芽が見える。
そんなところが見所です。
チェはガールフレンドからアメリカで水着を買うためのお金を預かるのです。
それをアルベルトがことあるごとに狙う。
ほら、あのお金を使おうよ。
あのお金を貸してくれ・・・。
頑として、手を付けようとしないチェだったのですが。
結局何に使ったのか。
そこが注目です!
マチュピチュの遺跡を訪れる二人。
すばらしいシーンです。
そうか、チェもそこに立ったのだとしたら、
やはり一度は行って見たいものですねえ・・・。
この旅で、チェの中の何かがこれまでと変わる。
彼の激烈な人生への分岐点となる旅。
ガエル・ガルシア・ベルナルが素敵に演じています。
本物のチェもすばらしくハンサムなので、実にぴったり。
少し無精ひげの伸びた辺りがまた、精悍な感じも出て、
チェのイメージにいっそう近くなります。
アルベルト役のロドリゴ・デ・ラ・セルナは、ゲバラのはとこに当たる方だそうで・・・。
やはり、「チェ39歳」を見た後で、この作品を見るのがいいと思います。
「39歳」は、結末が切なすぎるので、
この作品で少し、気分を持ち直しましょう・・・。
2003年/イギリス/127分
監督:ウォルター・サレス
製作総指揮:ロバート・レッドフォード
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、ロドリゴ・デ・ラ・セルナ、ミア・マエストロ
Motorcycle Diaries 2
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若き日のチェ・ゲバラとその友人アルベルトの南米の冒険旅行を綴っています。
この作品はチェのことを知っているのといないのとでは、受ける印象がだいぶ違うのではないかと思います。
だから、このたびのチェ2部作を観てからこの作品を見ると、また感慨もひとしお。
この映画の製作総指揮がロバート・レッドフォードでして、
多分彼も、チェには相当の思い入れがあることが伺えます。
実際の二人の旅の手記から映像化したものです。
1952年。
23歳のチェは、まだ医学生。
故郷のブエノスアイレスから、7歳年上の陽気なアルベルトと共に
バイクに乗って南米を旅します。
しかし、ほとんどお金もなく、バイクはポンコツで故障ばかり。
南米の美しい自然の中の田舎道を
時にはバイクを押しながら、
後半はバイクもダメになって徒歩やヒッチハイクで・・・。
決して楽な旅ではありません。
時には持病の喘息の発作にも悩まされます。
パタゴニアから険しいアンデス山脈を越え、チリへ。
そして南米大陸の北端まで。
一万キロを超える旅。
そんな中で彼らは様々な人々と出会います。
都市部の裕福な家庭に育ったチェには、初めて触れる人々の厳しい生活。
また、彼はハンセン氏病を専門科目としており、
その療養所も訪れるのですが、
そこでの人々との交流も、彼の心の底の何かを揺り動かすんですね。
彼は搾取するものと搾取されるもの、
虐げるものと虐げられるもの、
強者と弱者、
このように二分化される現実に次第に憤りを感じるようになっていくのです。
まだ、はっきりとした思想を持つにはいたりませんが、
革命家チェ・ゲバラとしての萌芽が見える。
そんなところが見所です。
チェはガールフレンドからアメリカで水着を買うためのお金を預かるのです。
それをアルベルトがことあるごとに狙う。
ほら、あのお金を使おうよ。
あのお金を貸してくれ・・・。
頑として、手を付けようとしないチェだったのですが。
結局何に使ったのか。
そこが注目です!
マチュピチュの遺跡を訪れる二人。
すばらしいシーンです。
そうか、チェもそこに立ったのだとしたら、
やはり一度は行って見たいものですねえ・・・。
この旅で、チェの中の何かがこれまでと変わる。
彼の激烈な人生への分岐点となる旅。
ガエル・ガルシア・ベルナルが素敵に演じています。
本物のチェもすばらしくハンサムなので、実にぴったり。
少し無精ひげの伸びた辺りがまた、精悍な感じも出て、
チェのイメージにいっそう近くなります。
アルベルト役のロドリゴ・デ・ラ・セルナは、ゲバラのはとこに当たる方だそうで・・・。
やはり、「チェ39歳」を見た後で、この作品を見るのがいいと思います。
「39歳」は、結末が切なすぎるので、
この作品で少し、気分を持ち直しましょう・・・。
2003年/イギリス/127分
監督:ウォルター・サレス
製作総指揮:ロバート・レッドフォード
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、ロドリゴ・デ・ラ・セルナ、ミア・マエストロ
Motorcycle Diaries 2