無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

あずみの自然農塾4月(お米の種まき)

2013-04-23 21:08:35 | あずみの自然農塾(シャロムヒュッテ)
本日、

今日はプランター菜園のお仕事をしました。
プランターは身近にはじめられる自然菜園です。
またの機会にご紹介出来ればと思っております。


今年2回目のシャロムヒュッテでの「あずみの自然農塾」です。

桜が咲いたのにもかかわらず寒い週末でした。


翌日植える準備で、前もってキャベツ、レタス、エンドウ、ソラマメなどの苗に水をたっぷりあげておくと、
植えた後の根の張りがよくなります。


ジャガイモも切り口が乾くように、前もって切っておき干しておくのが大切です。

段取り八分で、前もって行うことをしっかり準備しておくと、自然農はとてもスムーズに自然に沿って栽培できます。




お米の種モミも前日に、水で沈むものだけにしてザルに上げておくことで、種まきしやすくなります。


参加者ほぼ全員が空き地だと思った場所こそ、自然農の耕さない田んぼです。

今は、ムギとレンゲなど冬草が田んぼ全面覆っていて、緑色です。


田んぼの一角で、ワラを敷いたところがあります。
去年の生徒さんと作ったお米の苗代です。


ワラをめくり


根切りしながら整地していきます。


お米の種モミは小さいので、ちょっとしあ凸凹もないように丁寧に整地します。


土の塊を手でもみ崩し、


手で鎮圧して完了です。

自然農は、そのタイトルからして自然奔放なイメージが先行しがちですが、はじめはとても繊細な仕事を要します。
自然の中で食べ物が育つために、最低限の手助けをし、食べ物が自然に適応して育つきっかけをつくります。


手の指と指の間から種を均一に降ろしていきます。




種が重ならないように、播いた後手で調整します。


土をかけた後、鎮圧し、寒い安曇野ではクン炭を撒き、


更に切った切りワラ、


切らない去年のワラ、


そして、不織布も重ねます。

夏草である稲はとても寒さに弱いため、急な冷え込みに耐えられるよう、ワラの蓑(ダウンジャケット)を着せてあげます。


夜は、一品持ち寄りのポトラックパーティーでした。

想いのこもった一品に舌鼓を打ちながら、だんだんに和が広がっていきます。

自然農塾では、栽培だけでなく、交流やシェアリングを大切にし、感性も高めていきます。
感性を高め合うことで、自然の中でどうしたらいいのかわかる身体を磨いて行けるからです。

今月播いたお米の田植えは、6月。
無事、育ってくれますように~。


◆お知らせ
せた農こと、「せたがや自然農実践倶楽部」からお知らせです。
前回『東京で自然農をはじめよう!』で講師をさせていただいたことをきっかけに、二子玉川にあるせた農の畑にお迎えして『自然農講座パート1:春の種まき編』を行います。

4/29(月・祝)『東京で自然農をはじめよう!自然農講座パート1:春の種まき編』

来月の菜園スクールは、
5/18(土)&19(日)シャロムヒュッテであずみの自然農塾
5/26(日)Azumino自給農スクール 自然菜園実践コース
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あずみの自然農塾12月(もちつき&味噌造り)

2012-12-07 08:23:03 | あずみの自然農塾(シャロムヒュッテ)
本日、


先日のシャロムヒュッテでの今年最後の「あずみの自然農塾2012」では、




餅つきを行いました。

お餅の搗き方もいろいろありますが、せっかく覚えた鍬の使い方同様、
腕の力だけでなく、身体を一つにしてお餅を搗きます。

黒いのはおはぎではなく、シャロムで育てた黒米でついた紫玄米餅です。

この地方独特の食べ方、ダイコン下ろしと醤油でいただいたり、きな粉をつけて、青空の元けんちん汁と一緒に食べました。


前日から火入れしていた大豆も柔らかく煮えました。


水を切った茹で大豆をミンチャ―で挽いていきます。


ミンチャ―でひき肉状態に挽いた大豆は、同じ大きさに調えた味噌玉にしてスタンバイ。


地元の麹屋さんの麹です。

麹は、お米と麹菌から出来た大豆を味噌にしてくれる立役者です。
麹だけでは腐敗しやすいので、


味噌玉1個分の塩と麹を適量計っておくと、あとは混ぜるだけです。


塩と麹をまずは良く混ぜ、塩麹を作ります。

そこに味噌玉を1つ崩しながら、塩麹と良く混ざるように混ぜていきます。


あとは、空気を押し出すように、容器に密着するようにギュウギュウに塩麹と混ぜた味噌玉を詰めていきます。

大豆はとても栄養が高いので腐りやすいので、寒の時期に、手際よく、塩麹の力を借り、空気中の雑菌が容器に入らないように詰めて、夏まで冷暗所で発酵させます。

夏になったら、コウジカビ以外の雑菌が出てしまったら表面を取り除き、天地返しをし、容器や蓋をさらに殺菌して熟成させたら完成です。

来年度の「あずみの自然農塾2013」7期生の募集は、今しばらくお待ちください。
12月末頃~2月まで先着順で行います。





12月5日(水)は長野、12日(水)松本で、
無農薬ずくなし家庭菜園教室です。

長野メルパルク教室
長野城山公民館教室
松本教室

【拙著のご紹介】

『これならできる!自然菜園』


『コンパニオンプランツで失敗しらずのコンテナ菜園』

好評発売中~
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あずみの自然農塾12月(野沢菜の切り漬&味噌・餅つき準備)

2012-12-03 09:12:36 | あずみの自然農塾(シャロムヒュッテ)
本日、

昨日で、3~12月開催の「あずみの自然農塾2012」が無事今年度終了いたしました。
1泊2日の自然農体験学習会。今年は、映画「よみがえりのレシピ」の上映会と重なり、素敵な締めになりました。

【1日目】

みんなで収穫した黒米もち米など、翌日の餅つきの準備から始まりました。

今回は、白いノゲが特徴の「白毛モチ」と、黒米「しなの深紅」の玄米モチを搗きました。
前日から冷水で浸水させておくことで、美味しく蒸せます。

最近のお米の精米技術は昔と違って高く、砥ぐように砥ぐと割れてしまうので、コツが要ります。


前日といえば、味噌造りは3日間かかるので、前日から水に浸水した大豆を、


この地区伝統の竈で大豆を煮はじめ、明日麹と合わせます


昨日は、朝まとまった雪が降ったので、みんなで蒔いた「野沢菜」畑も雪が被さっていましたが、


みんなでのこぎり鎌をつかってきれいに収穫しました。

「野沢菜」は、長野の野沢温泉の在来ツケナ。
自然農では、草の上から種をばら蒔き、草を刈っただけですが、十分大きく育ちます。


野沢菜の切り漬は、本漬けができるまでの即興漬けモノ。

食べやすい大きさに切って、


塩と昆布などで混ぜるだけ、数日後から食べ始めることができます。

昔みたいに大家族で一年分の漬けモノを準備する必要のない現代には、切り漬がもってこいです。

次回は、12月の自然農塾の2日目をお伝えいたします。



12月5日(水)は長野、12日(水)松本で、
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あずみの自然農塾11月(蕎麦の脱穀、蕎麦打ち)

2012-11-20 23:29:48 | あずみの自然農塾(シャロムヒュッテ)
本日、

週末に、あずみの自然農塾11月が開催されました。
シャロムヒュッテで、1泊2日の自然農体験ワークショップものこり1回となりました。

今回11月は、蕎麦の脱穀、調整、そして蕎麦打ち教室も行いました。
※実際には、当日雨のため、脱穀前に蕎麦打ちを行いました。


蕎麦は、自然乾燥させ、足踏み脱穀機で脱穀しました。


脱穀したての蕎麦の実には、クモやハサミムシ、ヨトウムシの幼虫がいるので、広げて乾燥させ、


最後、唐箕で葉や中味の入っていない実などを風で飛ばし、実のみに調整します。


蕎麦の実を石臼に入れて反時計回りに回すと、


白いソバ粉が押し出されます。


ソバ粉だけにするために、フルイでフルイ、2度挽きし、


挽きたてのそば粉になります。

玄蕎麦1㎏をソバ粉にするには、約1時間かかります。


今年もお蕎麦「ふじもり」のご主人、藤森俊樹さんを講師に、


みんなで捏ねて、のして、切って


蕎麦切り体験をしました。


挽きたて、打ちたて、茹でたての三立ての新蕎麦、しかも在来蕎麦を茹であがった先からお腹いっぱいになるまでいただきました。

先のうどん打ち、おやき作り、水餃子づくりに続き、蕎麦打ち体験、次回12月3、4日は、餅つき、野沢菜漬け、味噌造りと、

あずみの自然農塾では、宿泊することで、自分たちで育てた作物を調理し、いただくのが醍醐味の一つです。

自然に育った野菜の生命をいただくことに感謝感激です。


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あずみの自然農塾10月(稲刈り)

2012-10-24 07:57:34 | あずみの自然農塾(シャロムヒュッテ)
本日、
昨日は一日中雨でした。この頃は、まとまった雨が降る傾向が多いですね。


今月のあずみの自然農塾では、始まる前の時間を使って、
希望者のみの自然菜園プランター講座を行いました。

プランターは、近くに田畑がない方でも、身近な場所で野菜などを育てる小さな菜園です。
今回は、イチゴとニンニクを一緒に植えました。

無農薬で育てるイチゴはプランターに向いています。
来年の収穫が楽しみです。


あずみの自然農塾で、耕さない田んぼには、3種類のお米をみんなで植えました。

黒米、農林48号、ハッピーヒルの順番に色が異なります。

6月に田植えした稲は、もう少しで刈る時期になりますが、今回は少し早いようなので、


シャロムの他の田んぼ、耕したイセヒカリをみんなで収穫することにしました。




刈った稲は、2~3本の稲ワラで結束していきます。

紐と異なり、コツを得ながら、しっかり結んでいくことで、


ハザ掛けして天日に干している間も抜け落ちないように結束し、掛けていくのが大切なポイントです。


昔ながらの野良仕事のコツ、最初のうちはとても難しいものですが、コツをえて繰り返すうちに、身体が慣れてくるから不思議です。

近代化してしまった農業は、機械なしでは、出来なくなりつつあります。
自然農を学ぶ機会に、昔からの知恵を伝えられたらと思います。

今年も稲の収穫が無事できました。


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あずみの自然農塾とは?

2012-10-22 09:47:45 | あずみの自然農塾(シャロムヒュッテ)
本日、秋

「あずみの自然農塾」も今年で6年になります。
元々、シャロムヒュッテで行われていた半日の体験型「安曇野自然農学習会」が、
6年前から宿泊、菜園付きの初年度名「安曇野自然農クラインガルテン塾」→「あずみの自然農塾」と進化していきました。

私も下積み修業時代の10数年前から全国各地の自然農学習会に参加して、各地のお世話人の元、川口由一さんから自然農を学びました。

「自然農」とは、無農薬栽培で、耕さず、草も虫も敵とせず、持ち込まず待ちださないという3原則の元、
自然の営みを活かして、作物を育て、生命をいただき、種を採り播く生き方です。


地域風土を活かすので、おこなう場所で、少しずつやり方が工夫されてきましたが、耕さない田畑で、草を刈って敷きながら食べ物を育てることは変わりません。

昔と異なり、自然農関連の本も多く出版され、認知度も高まり、自然農への取り組みやすくなってきました。

私の原点であり、今も大切な自然農をシャロムヒュッテという大舞台でスタッフの協力の元、みんなと6年にわたって行えたのは好運でした。う
教えることは教わること。学習会を通じて色々な学びがあり、出会いがあり、素晴らしい機会を得ています。

「あずみの自然農塾」については、
毎年工夫をしていますので詳しくは、その年のシャロムヒュッテホームページからの募集要項をご確認ください。

この6年のだいたいの流れは、
3月~12月に、月1回の1泊2日10回行われ、
毎月のテーマ、作物を1年間体験しながら、自分の自然農区画で野菜を収穫できるものです。

3月畝作り  苗作り

4月ジャガイモの植付け 春野菜の種蒔き 陸苗代づくり 田んぼに種蒔き

5月夏野菜の播種&定植 田んぼの畦塗り 畦豆蒔き  レンゲの種採り

6月ニンニク 大麦の収穫 田植え

7月自然農法センター見学会 田んぼの草刈り 竹内さんの田畑見学

8月秋冬野菜・ソバの播種 夏野菜収穫 田草刈り

9月ニンニク・タマネギの播種 夏秋野菜の収穫 田んぼにレンゲ蒔き 草刈り

10月米の刈り取り 小麦大麦播種  小豆大豆の収穫 畝作り

11月米の脱穀 大根掘り 自家採種 蕎麦打ち 来年の苗代準備 大豆の脱穀

12月野沢菜漬け 味噌作り 餅つき


詳しくは、あずみの自然農塾レポートをご覧ください。


2日間の流れはおおよそ、以下のようです。


1日目
14:00 田んぼ(もしくは畑)の体験
17:00 温泉
19:00 夕食(自然農で採れた野菜をいただきます)
20:30 交流会(もしくは、座学)



2日目
6:00 自分の区画で野良仕事
7:30 畑(もしくは田んぼ)の体験

10:30 ブランチ(シャロムで自然農ビュッフェ)

12:30 畑の体験

14:00 自分の区画で野良仕事

15:00 感想会(2日間のシェア)
16:30 解散

残りあと2回(11月、12月)。
今年も事故もなく、シャロムヒュッテさんで、20数名が自然農を1年間体験し、旅立っていきます。
毎年同じ様なことですが、同じだったことがなく、出会いと旅立ちに立ち会っております。

今日は、しみじみと6年間を振り返ってみました。
あっという間の6年間でした。6年間の学びが、1冊の本に結びつきましたし、又そこから広がっているように感じます。

来年の「あずみの自然農塾」の募集は、12月末位~2月にシャロムヒュッテホームページ上で行います。

これからもよろしくお願いいたします。



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あずみの自然農塾9月(種採りと長鎌講習)

2012-09-19 15:43:54 | あずみの自然農塾(シャロムヒュッテ)
本日、のち


取材協力させていただいた学研ムックから『自然農法で野菜づくり』が発売されました。

この本は、日本における自然農・自然農法・自然栽培を網羅した自然に野菜を育てたい方向けの雑誌テイストの本です。
表紙には、あずみの自然農塾の参加者の畑が載りました。

シャロムヒュッテでの仕事が縁で、後半の数十ページに、私が自然農の畑の基本を紹介させていただきました。
これから自然農・自然農法で畑を考えている方に特にお奨めです。

【1日目】

今月のあずみの自然農塾の1日目では、7月にみんなで収穫した小麦で夕食に水餃子など作る準備として、始まって早々うどんを捏ねました。


秋が深まるにつれて、夏野菜の種採り、いわゆる自家採種が始まります。

まな板にのっているのでは、善光寺キュウリの完熟果実です。


あずみの自然農塾では、自家採種を体験してもらいます。
自家採種というと大変な気がしますが、体験してしまうと簡単に出来そうな気がしてしまうから不思議です。


今回は、1日目にトマトとキュウリの自家採種のその一を行いました。
トマトなどの自家採種は、発酵も含めて2~3日かかるためです。


その後、シュンギクの収穫の仕方、


ダイコンの間引きのタイミングの調べ方、


そして前回、草の中に種まきした在来蕎麦が見事に長方形に発芽していました。
蕎麦の白い花は綺麗です。


その蕎麦の畑の隣りに、前回同様草の中に、今回は野沢菜を種まきしました。


自然農ならではの種まき方法ですが、草を刈る前に種を蒔き、みんなで寄ってたかって草を刈り敷く、


耕さずこの刈って敷いた草の中から、自然に発芽生長してくる妙が自然農ならではです。

【2日目】

2日目は、(公財)自然農法国際研究開発センターの中川原先生をお招きして、長鎌講習会を開きました。


長鎌など刃ものを扱う際に、欠かせないのが研ぎです。

研石の種類や鎌の研ぎ方をて取り足とり教えてもらいました。


次は、畑に出て実践です。

伸びたメヒシバを研いだ長鎌でサクサク刈っていく姿に、みんな見せられていました。


その後は、みんなで実習です。

前後左右を気を払いながら、長鎌で草を刈っていきます。
機械と異なり、振動もガソリンもない長鎌で身体を使って草を楽々刈る体験でした。


2日目は、初日にかき出したキュウリやトマトの種子が発酵し、あとは洗って沈んだ種を乾かすだけです。


洗って沈んだ充実した種子をネットに入れて脱水して完了です。
あとは風通しの良いところで乾燥させれば、3~4年種の寿命がある限り種まきできます。


2日目に、自然農の田んぼに行くと、黒米、農林48号が頭を垂れていました。


実りの秋です。

ハッピーヒルも実り始めていました。
3種類の稲がきれいに実ってきた田んぼで記念撮影。

稲刈りが今から楽しみです。


9月23日(日)は、Azumino自給農スクール畑コースAzumino自給農スクール畑コース開催日です。


【拙著のご紹介】

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あずみの自然農塾8月-2(稲の草刈り&粘土団子)

2012-08-24 05:59:54 | あずみの自然農塾(シャロムヒュッテ)
本日、時々の予報。

昨晩は、突然の雷雨。
ここのところ雨が降っていなかったのでいいお湿りでした。
最近の天気は、どうも変なので、種まきや収穫のタイミングが難しいので、
全天候型で無為自然に対応できるよう心がけが必要です。


自然農の耕さない田んぼです。
稲も大きくなってきました。

6月中旬に植えたので、もう少しで穂が出てくる様子でした。
今回は長靴で、田んぼに入りみんなで稲以外の草を刈って敷きました。

参加したみんなも初めての田んぼの草刈り?
通常の田んぼは耕して代をかいているのでぬかるみ、長靴では足を取れてしまいます。
そして、通常の田んぼでは、草はすべて抜いてしまうのですが、自然農では抜かずにのこぎり鎌で刈って敷きます。

耕さない田んぼには耕さない田んぼの流儀があり、
ぬかるまないので、穂が出る直前まで田んぼに入ることもできます。


見てください。一見すると普通の稲の葉のアップのように見えますが、

2枚の葉が重なってくっついています。


重なった上の1枚の葉を取り除くと、虫の幼虫が、、、

イネツトムシです。正式名称は、「イチモンジセセリ」という蝶の幼虫です。

イネの葉を数枚つづり合わせて「つと」(苞)様の巣を作り、昼間はこの中にひそみ、夜出て葉をむさぼり食害します。

幼虫は3週間内外で、つと内で蛹になる。

出穂前後が加害最盛期となるので収量に及ぼす影響も大きいので、一般的には農薬散布で予防します。

被害は緑色の濃厚な品種や晩植え、窒素の多いイネに多く、また水害後などにも発生が多いので、
6月に遅く植えた自然農の田んぼは狙われやすいものです。


お天道様が高くなる早朝7~9時に頑張って草刈りを終え、イネツトムシも除去しました。


これは、今回自然農にみんなで作った粘土団子です。

粘土団子は、10数年前に、自然農法の祖故福岡正信さんに教わったもので、
団子の中には、数種類の野菜などの種を入れて蒔くことで、耕さない畑に無為自然に種まきできます。

世界的には、砂漠の緑化に成功した事例として福岡翁の粘土団子は有名で、著書「ワラ一本の革命」などに記述されています。

8月16日は福岡翁の命日なので、8月の自然農塾では、毎年ご冥福を込めて粘土団子作りを行っております。


今回は、余った種などを持ち寄って、それらをタライの中に混ぜ入れて粘土団子を作りました。

入れた種は多種多様。
ダイコン、カブ、ニンジン、野沢菜、ゴボウ、カボチャなど数種類の色々な品種が入り、
その他には、緑肥作物のシロクローバー、レンゲ、ハブソウなどマメ科の種、コムギなどイネ科など入れました。

粘土団子には、特定の野菜の種を蒔くのではなく、様々な種を混ぜるのが特徴で、1個の団子に2~3個の種子が入ると理想です。
無為自然に、自然に生えてきた野菜が自然なので、種の種類は特定しません。


田んぼの粘土を乾かしてパウダーにしたものを種子と良く混ぜます。


種と粘土パウダーがよく混ざったら、少しずつ水を加え練っていきます。


練った粘土は、ボソボソしていると粘土団子にした後割れやすいので、

タライに叩きつけながら、空気を抜きしっとりと締ってくるまで良くまとめます。


その後、直径1cm位の粘土団子を手のひらですりすりしながら調えていきます。


参加者全員で、粘土団子を作りました。
はじめて作る団子ですが、みんなで童心にかえって楽しく作り、


こんなにもたくさんの粘土団子が完成しました。


後は草むらに投げるだけです。

※本当は、1週間ほどよく乾燥させてから蒔くのが本式ですが、今回は半乾きの団子を蒔きました。


蒔いた後は、草を刈ってあげるとより野菜が生えやすいです。

腰丈よりも高い草を刈っていくと、中からトウモロコシ、カボチャ、キュウリ、ひまわりなど5月に蒔いて育った粘土団子から育った野菜がニョキニョキ発見され、みんなを驚かしました。

私が自然農、自然農法を始めるきっかけになった福岡翁著『ワラ一本の革命』。
1数年前に、粘土団子を市民農園で蒔いたことを思い出します。

「初心忘れるべからず」私にとっても大切な一時でした。


今週末8月26日(日)はAzumino自給農スクール(畑コース)開催日です。
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あずみの自然農塾8月(ニンジン&ゴボウの自家採種と、ソバの種まき)

2012-08-23 11:25:08 | あずみの自然農塾(シャロムヒュッテ)
本日、

暑い日が続きます。30℃を越えると正直野菜も私も堪えます。
週末に「あずみの自然農塾」を行いました。


あずみの自然農塾では、毎年前年度の生徒さんが種まきした小麦を、
新年度の生徒さんが麦踏みし、収穫します。

その挽きたての小麦粉で夕食をみんなで作ります。


捏ねた小麦は濡らしたさらしで包み寝かしておくことで、
夕食で作る「ほうとう」と「おやき」になります。


8月は春野菜の種採り、いわゆる自家採種の時期でもあります。

写真は、ニンジンの種です。一つの花に無数の種がひしめきあって実っております。


これはゴボウの実です。


つぶすと売っている時のゴボウの種が顔を出します。


写真に写っている草むらに「自然農」流ソバの種まきを行いました。


ソバの種は、去年自家採種した在来種のタネです。


なんと草むらに、ソバの種をそのまま蒔いていきます。


そして、草を刈るだけ。
刈った草の合間からソバが生えてきます。

耕しませんし、土もかけないのにちゃんとソバが育ちます。


ソバの種まきはいろいろありますが、耕さない畑に種を蒔く方法としてこんな破天荒な草むらへの種まきもあります。

ポイントは、ソバの種まきの適期のタイミングを逃さず、日中の乾いた草むらに適量蒔くことです。

シャロムヒュッテでの「あずみの自然農」では、1泊2日しながら1年通いながら自然農に親しみながら習得していきます。

次回のブログでは、田んぼでの草刈り&福岡正信式「粘土団子」をご紹介したいと思います。
お楽しみに~
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あずみの自然農塾7月(耕さない田植え-2)

2012-06-20 07:08:46 | あずみの自然農塾(シャロムヒュッテ)
本日、

台風4号は大丈夫でしたか?
恵みの雨も過ぎたれば、災害を招きますね。
うちの田畑も雨が多く、今日は田んぼに水を入れずにすみそうで、畑はどうなっているのかドキドキです。


シャロムヒュッテでの自然農の田植えの続きです。


自然農の田植えは大変丁寧なため、なかなか進みませんが、

コツコツと植えているとどんどん植えた稲が眼前に揃って顔を出すので、やりがいがあります。


苗代のあった田んぼの隅は、他よりも少し低くなりましたが、田植えができます。


冬草の中に、耕さず田植えをすると、畑に稲を移植しているような仕上がりです。


田んぼには、トノサマガエルが居ました。

トノサマガエルは、水田環境と密接に結びついているため、
宅地開発などにより水田環境そのものが失われ、生息地が減少しています。

それは、指に吸盤がないため、コンクリート護岸された水路では落ちたら這い上がれなくなるからです。

トノサマガエルなど大型の生き物がいる田畑は、貴重な生き物のスポットです。


田植えが終わり、水を入れる前に、刈って敷いた冬草が浮かないように、
みんなで稲の株間を踏んで回りました。


別のシャロムの田んぼです。

こちらは耕した田んぼなので、トロトロです。


うちの合鴨も連れてきたので、一緒に草取り、虫とりをしてもらおうと思います。


耕した田んぼは、土が柔らかく稲の根の生育が耕さない田んぼよりも早く生育できますが、
その分、草の発芽や生育も早く、田植えから稲刈りまで3~5回草取りに入る必要があります。

合鴨は、田んぼの草も虫も食べます。
最初水が澄んでいるうちは、オタマジャクシなど水の中の生き物を食べ、
水が濁ってくると、葉の上に出ているイネミズゾウムシを食べてくれるので、助かります。

イネミズゾウムシは、稲の葉を食べ、その後根に卵を産み、幼虫が根を食べてしまいます。
しかも雌のみで繁殖できるため爆発的に増え、稲の収量が減収してしまうので、被害が大きい虫害になります。


田んぼの中には絶滅を危惧される生き物がたくさんいます。

トキをはじめ田んぼには、田んぼのリズムに合わせて多くの生き物が生活し、生き続けてきました。
ところが、農薬、化学肥料、除草剤、水路のコンクリート化などで生き物が生きられない環境になりました。

写真の左は、タイコウチ(準絶滅危惧)
農薬、営農形態の変化で減少個体数が減少しつつあるが郊外の水田などではまだ見ることができる 。
泥の中に身を隠し、獲物を待ち伏せることが多い初夏に水辺の草上などに産卵します。

写真右は、コオイムシ(絶滅危惧IB類)
雄が卵を背負って保護するかつては水田などに多く見られたが、昭和30年代に大量の農薬散布が始まってから徐々に姿を消していった。水田環境に適応してきたため、農薬、農地整備の影響を受けやすく珍しくなった昆虫。

シャロムの田んぼはもちろん無農薬無化学肥料で、地域としても農薬の空中散布がないため生き物が集まってきます。


合鴨とみんなが触れ合うこと、田植えや草取りをすることで、
肌で、足で耕した田んぼと耕さない田んぼの違いを感じてもらいました。

合鴨もお腹いっぱい食べてお腹がプッくらしていました。


自然農塾は人との交流も魅力の一つです。

今回は、寺田本家の蔵人が立ち寄ってくれ、お酒を造る際に歌う唄を披露してくれました。


午後は、畑で各自の自然農菜園区画のお手入れです。

トマトの芽かきや誘引を伝え、


ナスやピーマンなどは一番果のちぎり方、その後の根を張るための処方を学びました。


各自の菜園では、伸びた草を刈って敷き、誘引や春野菜の収穫を楽しみました。


シャロムの畑でキュウリ支柱のネットの張り方も学びました。

キュウリは、ネットに張ることで、20%多く収穫できるそうです。
台風にも耐えられるようにしっかりネットを張っていきます。
ネット張りにはコツがあるので、みんなで協力しながら張りました。

シャロムでは、自然農をはじめ自然農法、有機農業、炭素循環農法など様々な農法を行っております。

さまざまな農法を見学し、体験し、各農法の特徴を学び、自分の好みや地元の風土に合わせて各地で自然な形で農が広がってくれるといいなーと思います。

来月は、2泊3日で、自然農法センターやうちの田畑の見学会もあります。
楽しみです。


Azumino自給農スクール
育苗コース、田畑コース、畑コース、田んぼコースを選べます。

「無農薬・ずくなし家庭菜園講座」
カルチャーセンターをはじめ3つの講座。
メルパルクカルチャー、城山教室(長野市)は、6月6日(水)、
NHKカルチャーは、6月13日(水)です。

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コメント (9)
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