ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

糠味噌腐るこの暑さ

2015-08-10 08:43:09 | 暮らし

 どうもおかしい、糠味噌のかぐわしい香りに代わって、どぶ泥のような腐敗臭が日増しに強くなってきた。それでも、丹精込めたこの糠味噌床、冬場、ニンジンを漬けてなんとか生き延びた糠味噌床、愛着はひとしおだ。キュウリが次々におがり、ナスも一時の不調からかろうじて立ち直って、炎暑の中こまめに実を着けるようになってきたというのに。糠床が、・・・

 なんとか復活を願って丁寧にかき回したり、捨て漬けを試みたりしてみたものの、臭いはますます強烈になるばかり。愛ゆえに目をつぶり鼻をつまんで付き合うのも、ついに限度を超えた。どんなに深い愛着で結ばれていても、臭いが鼻につくようになれば、別れ時、人間と同じことだ。泣く泣く、それでも悪臭に息を詰めながら、1年半のおつきあいを精算した。

 やはり、この暑さなんだろうな、家の中と言えども連日35℃を越す猛暑、乳酸菌には辛い環境、逆に悪玉酪酸菌には快適環境、ふっふっふ、俺の時代だ、炎暑万歳!と快哉しつつ日々勢力拡大を成し遂げたのであろう。

 改めてネットの糠床読本を調べてみた。むむっ、なんと、暑い夏場は冷蔵庫に!知らんぞそんなこと!日に2回はかき混ぜる、その時間は少なくて2分!がーん!そんなにも、そんなにも、酸素が恋しい、生き物だったのか、乳酸菌君は。

 そんじゃ負けるわ、あの悪辣非道の酪酸菌の敵ではないわ。きゃつは、酸素なんか無くたってしたたかに生き抜く強者なんだから。乳酸菌が作り出す乳酸の酸味に期待しすぎたってことだ。ごめん、乳酸菌諸君、孤立無援の戦いと気づきもせずに攪拌という支援策をないがしろにしてしまって。本当に、ごめん。でも、捨てるから。

 わかった!かき混ぜはたっぷり時間をかけて!夏場は冷蔵庫に入れる!この二つをしっかと心に刻んで、新ためて糠漬け2号に挑戦しよう。容器も小さなものにして、酸素供給はこまめかつ念入りに!2号がリリーフしてから3日、まだ糠床のかぐわしさは漂ってこない。まだ数日は我慢が必要だ。幸い、夏はまだまだ続きそうだし、キュウリやナスの糠漬けとも再会の日は巡ってくるだろう。その懐かしい味を夢に描いて、さっ、今日もかき混ぜようぜ。

コメント
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