ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

”バナナボート”から”ちゃんちきおけさ”へ

2015-08-27 08:29:24 | コント

 得意な芸、特異なキャラクターを持つ役者がいると、コントも作りやすい。コント大会向けの2本目は二人の持ち芸が目玉だ。

 一人はすでに婆さん女優として人気の高いナオミだ。もちろん、婆さんではない。若い。だが、婆さんを演じると無類の面白さを発揮する。当人は、年相応の役をやりたいと懇願するのだが、台本作者の筆は自然と婆ぁへと向かってしまう。我慢するんだ!ババアたって当たり役あるってだけで幸せだろ!今回は60年ぶりのクラス会で、憧れの人との再会を抜け駆けしようとたくらむ婆さんだ。精一杯お洒落して化粧などしてみるものの、ポーチから転げ出すのは常時服用する薬の数々、寄る年波にはかなわないって役所を劇中の一人芝居として演じる。これが前半の見せ所だ。

 後半は、早めに集まった仲良し三人組の前に、早く亡くなった担任の先生が闖入する。いたずら者の男との子(今は爺さん)をこてんぱんにぶっ飛ばすおなご先生、最後の登場は、なんと音楽の時間、60年前の流行さながらカリプソ娘となって歌い踊る。

 歌うは、バナナボートだ!知ってる人は知ってる!ハリー・ベラフォンテが熱唱し、日本では浜村美智子がカリプソスタイルでカバーした。当時は繰り返す”me say day me say day me say day me say day”の 部分が、「痛てて、痛てて、痛てて、痛てて、」と読み替えられて子どもたちに大人気だった。最近、と言ってももう随分前になってしまったが、は、"Day-o day-o"の冒頭が「ヒデーオ、ヒデーオ」と替えられて、野茂英雄の応援歌にもなった。この名曲バナナボートを、浜村美智子を上回る悩殺カリプソ娘として歌い踊るのが、昨年「Goodnight Baby」で山本リンダ「どうにも止まらない!」で衝撃のオープニングを飾ったヒロコだ。歌唱力の確かさ、ダンスのキレの良さ、演技力の卓抜さ、バナナボートにはベストマッチ賞もののかっこよさだ。

 しかも、今回はそれだけで終わらない。バナナボートがいつの間にかちゃんちきおけさに変わっていくという、途方もないバラエティになっている。これは見物だ!先日の稽古でも、インパクトのある出だしがコミカルなちゃんちきおけさの大乱舞に流れ込んで行く部分、大いに盛り上がった。

 持ち味たっぷりの二人にシニア役者二人が精一杯絡む。ばかばかしさと懐かしさとほんのり哀愁?を湛えたショートストーリーになった。

 さて、このコントの落ちはてーと、・・・・ごめんなぁ、そりゃやっぱ、本番見てもらわねえと。

 

コメント
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