ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

教えましょ、トマトの旬!

2016-09-15 10:04:57 | 農業

 トマトは夏のもの、そりゃ誰だって知ってる。あっ、もしかすると都会の若い奴らわかってないかもな。いつだって売ってるからね、スーパー行けば。サラダって言えばトマト、とんかつ定食ならトマト、やっぱりあの際立つ真っ赤、食卓に華やぎをもたらすからね。

 でも、お味の方は、いつ食っても同じってわけじゃない。季節外れのトマトなんか、彩りが狙い、これ飾りでしょのパセリと同様、添え物の立ち位置にまで貶められている。味薄いし、酸っぱいし。まっ、栄養はありそうだから、我慢して食べようか、的な。だから、トマト嫌い!って人、少なくない。

 そんな人には夏場のトマト、それも完熟したもぎたてを味わってごらんって言いたいね。妖艶とさえいえる色合い、濃厚な旨み、トマトの常識がひっくり返るはずた。だいたいスーパーに出ている完熟てのは、もいでから何日か置いて追熟させたものだから、色は濃くなっても味の方はそれに伴わないんだ。やっぱねぇ、もぎたてなんだよ。樹上完熟なんだよ。で、それを食べられるのは、自分で作ってる人だけってこと。家庭菜園がブームになるのも当然すぎる。

 トマトは雨に弱い、露地栽培だとどうしても病気が出て長く収穫ができない。地這いの加工トマトは別だけど。それは結構知れ渡ってきていて、家庭菜園派でも、簡易のビニール屋根なんかかけて作っている人が多い。横から雨風は吹き込むが、ないよりははるかにましだ。我が家はイネの育苗ハウスがそのままトマト用に移行する。雨が当たらない分、散水チューブで時折水やりをして育てている。

 さて、夏も終わりともなれば、食べる側の興味も離れ、それを知ってかトマトも元気を失っていく。いつしか水やりも忘れ、ついには完全な放っぽらかし状態にまで堕落する。そんな遊び飽きたゲーム機同様のつれない仕打ちを受けつつも、トマトは最後まで命の営みを忘れない。そして、その最後の営為は、最高に糖度の乗った完全完熟完璧トマトとなって輝く。そうなんだ、この時期のトマトの甘さは、もう最高級スイーツの域に達しているのだ。めげずに実らせたなけなしの果実たち。

 そのつやつやとした表情が、誇らしげに誘ってくる。籠に盛られたミニトマトたち、そのそばを通るたび摘まんでは、その都度驚き感嘆する。そして、密かにほくそ笑むのだ。ふふふ、こんなに美味いトマトの秘密、知っているのは、自ら作る人間だけなんだよなってね。

 

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約束通りコント4本仕上げたぜぇ!

2016-09-14 11:18:49 | コント

 まずは、自分に、よくやった!たった2週間でコント4本書いたんだ、誰も感心しないから、自分で褒めちまおう。さすがに一度に4本は、かなり強引な力技だったなぁ、宇良の居そりとまではいかないが。でも、約束は約束だから、ともかく仕上げる、何はともあれ台本は渡す。内容はともあれね。おいおい。

 4本一気!には当然止むにやまれぬ事情がある。菜の花座の団員が増えたことだ。今、ぜひ出たい、必ず出る、っメンバーだけでも17人。希望者は極力舞台に上げる、望まなくとも役者を経験させる、これ、置農演劇部指導してたころからのポリシーだから、コント、やるやる!って手を挙げられたら、役振らないわけにゃいかんだろ。たとえ、83歳の大シニアでもだ。

 17人を2つに分ければ、9人と8人、こりゃコントで扱える人数じゃない。3つに分けたとしても、6人が2グループと5人で1グループ、まっ、書けないわけじゃないが、ここにもう一つ、注文があった。最長老は遠方からの参加、福島からの参加者も含めてできれば別時間帯で稽古したい。そりゃ、たしかに、夜10時過ぎまで稽古した後、山形市や福島市まで帰らせるってのはどうしたって理不尽だ。いじめかよ、って言われかねない。わかった!ほんじゃ4本だ。遠方通い組に1本、その他メンバーを3つに分けて書く。ってことで4本。

 一番人数の多いチームはチョイ役1人を含め7人。さすがに、これはコントというよりショートストーリーになっちまった。頭から終わりまで笑いでつなぐというわけにはいかないなぁ。井上さんのコントからアイディアをお借りして、立場が変わるたびに回りの態度もコロコロ変わるってやつをやってみた。人数の多い分、切れ味はにぶったが、その分、分厚く迫ってくれるといいんだがね。

 2本目は、最近流行りの不倫ネタだ。テレビのコメンテーターの不倫追及が、どんどん不倫連鎖を引きずり出していく、ってとんでもない構成だ。キャラもどぎつく書き込んだので、観客に考える暇なく畳み込む勢いが大切だ。3本目は、人型ロボット、お払い箱になったロボットが、過疎地の独居老人見守りのために各戸配布された、という設定。そこにどじなコソ泥が入り込んで、てんやわんや。これが一番ナンセンス度は高いかな。

 最後の1本は、遠隔地組。最高齢者を含むということで、運転免許返納を話題にした。高齢の三姉妹、長姉は85歳、妹は15歳若いが認知症気味、どちらが免許返納すべきかを言い争う。そこに颯爽とライダー姿の次姉が現れて、結末は・・・・

 てことで、ともかく、書いた。コント大会にすべてのグループが出られるかは他団体との兼ね合いで微妙なところだが、まずはしっかり仕上げてもらおう。このところお声がかかることの多い菜の花座だ、作っておけば上演の機会はきっとめぐってくる。残り5回の稽古、集中力で一気に完成だ。

 

 

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稲刈り準備始まった!

2016-09-13 09:58:46 | 農業

 稲刈り予定日まで2週間、そろそろ準備に入らなくっちゃ。まずは、田んぼを乾かすこと。地下水くみ上げの田は、ギリギリまで粘って、昨日を最後に水を止めた。堰の水を入てれてる田の方は、ちょっと厄介なんだな、これが。このところ雨降り多く、土嚢でせき止めてもそれを乗り越えて入り込んでくる状態が、定期的に続いている。そう、雨が降ればかけ流し状態になるんだ。まぁ、堰の水は井戸水ほど冷たきゃないので、イネの実りにそれほど悪影響はない、とはおうんだけど。うん、コシヒカリ、順調に実って行ってるし。ただ、このままだと、雨のたんびに田に水が入り、いつまでの乾かない。大雨なんか来れば、たちまち水田に逆戻りになる。手刈りするしかなくなる。こればっかりは避けたい!ここは一つがっちり土木工事?をして、一切の水の侵入を防がなくてはならない。

 まず、堰の周囲の草を刈る。特に取水口の下流は入念に刈って、草を取り除き川幅を確保する。水の流れってけっこうデリケートで、ちょっとでも邪魔が入るととたんに流れが停滞するからだ。滞った水は田んぼに入り込む。これを阻止するには、水の流れをスムーズにすることが必要ってことだ。続いて取水口の整理。取水管理のために置いてあったビニール土嚢とか石とかを取り除き、大きなビニールを2重にして敷く。その上に土嚢を乗せてぎゅっぎゅっと踏みつけ隙間を塞ぐ。前衛は石ブックで防御。それでも水はどこかしらから侵入してくるので、土を投入して堤防の完成度を上げる。これで、水が入り込まないと思ったら大間違い。必ずどこかしらから滲み出してくる。2枚に折った1枚をたくし上げ、それを土嚢の上にかぶせて、さらに土嚢積み。またもや土で細部を塗り固め、ようやく堤防は完成。やれやれ一仕事だ。水尻のせき止め板をすべて外して、入るを止め、出るを促して、これですべて終了。後は、乾くのを待つだけだ。

 地下水利用の田んぼは、ポンプを止めれば水は止まるからいたって簡単。ただ、忘れぬうちにポンプの水抜きをしておかねばならない。ポンプ本体に水が残っていると、冬場凍り付き破断して壊れてしまう。こうなってポンプ交換10数万円、手痛い思いをしたことがあるので、いつかそのうちは絶対禁物だ。

 これで安心。でも、大きな田んぼはこのまましゃ乾かない。周囲に張り巡らした波板を外して周りに水分を浸透させてやらねばならない。そのためにはまず草刈り。と、ここまで進んだ。後は、波板を外し、乾くのを待つ。

 おっと、ちらほらと顔を見せる稗も引っこ抜いて、田の外に出そう。このままにしたらタネが落ちて、来年はとんでもないことになるからな。

 今年の稲刈りは、例年より1週間遅らせた。水口のイネもしっかり実らせてから刈り取ろうって算段だ。幸い、思惑通り、隅から隅まで順調に実が入りつつある。後は、天気だな。畑に播いた野菜たちの芽も出たことだし、もう、雨はいらない。これからは、天気祭り、てるてる坊主の活躍だ。

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嘘をつくのは難しい!高校演劇大会置農作品

2016-09-12 08:01:34 | 劇評

 残念だったなぁ、置農久しぶりに県大会出場を逃した。結果を聞いてからずっと腹の底の方で、得体の知れないわたがまりが居座り続けている。辛いんだよ。苦しいんだよ。自分のすべてが否定されたようで、悶々とするんだよ部員たち、そして、顧問。僕も経験がある、それも2回も。あまりに悔しくて、単独公演の可能性を必死で探ったりもした。結局、時の流れに癒されるまで待つしかない。ただ一つだけ、アドバイスするなら、悲しみをやり過ごすには、何かに打ち込むこと。無ければ作ってでも公演にこだわることかな。幸い、置農演劇部には敗北に沈んでる暇はないはすだ。コントとか、子どもミュージカルとか、演歌ショーとか、みんな待っている。気落ちして下を向いてる暇があったら、辛い心を封印して、明日の行事に我を忘れよう。

 結果が残せなかった彼らに、感想を伝えるのは傷口に塩を擦り込む技とも思えるが、次に生かすためだ、敢えて聞いてくれ。

 気になった点は少なからずあった。装置も整理されていなかったし、照明の扱いにも手が回っていなかった。例えば、ピンスポの上下の大きさの違いとか光量不足とか。でも、そんなこたぁ大したことじゃない。多くの観客が感じた一番の違和感はジイサン、バアサンの役作りじゃないかなぁ。確かに今どきのシニアは昔風のジジババとは違う。服装も洒落ていたり、美魔女と呼ばれそうな若すぎる?人もいたりする。菜の花シニア団のメンバーを手本に作ったから、なおのことその傾向が強かったんだと思う。でも、年寄りは年寄りなんだよなぁ。話し方であったり、姿勢やちょっとした仕草であったり、若い人たちとはどこか違う。Tシャツにジーパン姿でも、シャツは裾を入れてたり、股上が深いジーパンだったり、よく見れば、やっぱ、ジイサンだよなぁ、って見透かされるところは多々ある。女性の服も、シャレてはいても、若者向きのものとは、本質的に違う方向のはずだ。外観ばかりじゃない。話し方もあまりに早口で、演じてる高校生が透けて見えていた。シニアが活躍する芝居だったから、ここは致命的だったかな。

 でも、僕が感じた一番の違和感は、劇の構造だった。いつも一緒に行動していたお祖母ちゃんが、実はすでに死んでいた、少女はその幻想から離れることが出来なかった。それが最後の最後に明かされて、現実に独り立ちしていく。まっ、この形は高校演劇ではよくあるパターンなので、この構造自体が不自然と言うつもりはない。ミステリアスな展開を持続させ、最後に一気にどんでん返し、決まれば、合わせ技1本!以上の効果的技法だ。ただ、この方法は諸刃の剣で、見終わった観客が、騙されたことを爽快に感じるのか、、なんか不快感、不消化感で席を立つのか、二つに一つ、なかなか難しい技法なんだ。

 今回のこの芝居では、残念、後者の失敗例だったかな。えっ、そんなぁ!それずるいでしょ!無理あるでしょ!なんか勝手に引きずり回された感じが強くした。じゃあ、なぜそうなったか?って考えると、それは伏線の有無ってことなんじゃないだろうか。ミステリーの作法と同じだ。事前のヒントや伏線なしにどんでん返しの結末を持ってきたら、観客・読者は納得しない。所々に、完全に気取られない程度に、あれっ、そのセリフなんか意味あり気?とか、あっ、なんかありそうだぞって部分を挟んでおくことが、フェアな作り方なんだと思う。それがなかったから、あるいは、潜り込ませていたのだとしても、伝わらなかったから、唐突などんでん返しに不愉快さを感じたんだと思う。そう、相撲取ってたはずなのに、巴投げされたようなもんだ。

 それと、もう一つは、技の切れ味てことかな。得意技を決めたたことで、それまでの状況が一気に白日の下に晒される、その明快感、これが必要だ。技の解説や技に至る過程をクドクド説明してるようじゃダメなんだ。一発決まればすべてはわかる、参りました!と行くような万人納得の切れ味が必要なんだ。これが不足すると、その技、強引過ぎ!掛かりっこないぜ!ってことで、審判の手は上がらない。今回の作品では、母親との関係でも、シニアたちとの付き合いでも、詐欺の扱いでも、あまりに強引な力技の連続だったと思う。突拍子もない設定を置いても悪くはない。でも、最後はきっちり回収できるってことが大切なんだなぁ。

 舞台の嘘は、つかれた人も嬉しくなるようにつきたい。騙されて幸せになるような嘘をつきたい。これは僕が目指しているものでもある。騙し討ちはご法度だ。お互い、心戒めようじゃないか。て、ことで、コント大会、待ってる。もっと、笑い取れるように演技力磨くのも君たちの課題だ。

 

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そうだ!ネギの植え替えしよう。

2016-09-11 09:50:27 | 農業

 畑が空いている。キャベツ、ブロッコリー、白菜が育ち、大根、赤カブ、小カブ、山形青菜に茎立ち、必要十分量は種を播いた。でも、まだ半分近くが更地のままだ、せっかく耕したちゅうのに。そのうち、半分はタマネギ、ニンニク、ラッキョウ用で、こちらは来年の夏前まで畑で育つから、別区画を準備している。問題は今年中に収穫する野菜類のための畑だ。10メートルの畝が4本ほどとれる広さ、まっ、悩むほどの面積じゃない。そのまま何も植えずに冬越しさせたって、どうってことはない。

 のだが、なんかもったいないというか、やり残した感じというか、手抜きした後ろめたさというか、どうも落ち着かない。潔癖症?いやいやそんな大それたもんじゃない。貧乏人根性って言った方がふさわしい。はて、どうしたものか?

 そうだ!ネギの植え替えをしよう。

 春に見放した山の畑から移植したネギ、思い切って本数を限定したこともあって、どうやら雑草に負けることなく大手を広げて育っている。このまま土寄せを繰り返して冬場の収穫を迎えてもいいのだが、この時期植え替えすれば、もっと柔らかく、もっと太く育つ、はずだ。そう、はずだ。山の畑ではついつい放ったらかしで、植え替えした記憶が定かでないから、あくまで、はずだ。それと、我が家のネギは代々植え次ぎを繰り返してきたので、野生化していて、やたら分茎してしまうのだが、それも植え替えで防げるかもしれない。

 思い立ったら、すぐにやる。5メートルほど2本の畝を掘り起こし、ネギを確保。うーん、やっぱり見た目は太いが、中では分茎していて、分けると九条ネギかワケギのような細さだ。やっぱり植え替えて正解だな。開いていた畑空間に2列植え溝を掘って、1本1本10センチ間隔で並べた。

 が、なんせ、何本にも分かれたネギ、倍になった畝でもとても間に合わない。1/3ほど苗が余ってしまった。それと、分ける時に根から離れてしまったものも多数。そのまま残渣として、雑草置き場に放置するって手もあるが、やっぱり、ここはもったいない精神で、余り苗は、一まとめにして根元に土をかけた。

 育たぬまでも、折々の必要は満たしてくれるかもしれない。根を失ったネギは活けても枯れるばかり、なら、ともかく、取り込んで食卓に乗せてみるか。まだまだ、堅いかもしれないけど。

 ということで、路頭に迷った根無しネギ、昼は焼き飯にタマネギ代わりに大量にぶち込んだ。おっ、いけるじゃないか!しっかり火を通せば柔らかくなって十分お役立ち野菜だ。よしよし、これなら、ってことで、夜は豆腐と豚肉にこれまたドバっと加えてすき焼きもどきのネギ鍋。おおーっ!これは最高!細いので、調理の手間はかかるが、そのちょっとした面倒さえ惜しまなければ、大いに役立つ。

 良かった、良かった。やっぱり、無精がらずに仕事はまめにやることだ。お陰で、端境期の中継ぎリリーフ、手に入った。ということで、今朝は味噌汁の菜にもなって、これまた、美味!

 

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