もう、この介護用具は返品します 2022年11月17日
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彼は何年間も車いす生活でした。施設でリハビリをと、誘われても、
頑なに拒んでいたようです。
ところが、自宅療法に切り替えて、必須用品として借りた
車いす用のスロープが、一か月たらずで、不必要になるという奇跡が、
起きたのです。
自宅介護に切り替えてひと月ほど・・・とうとう、写真にある、高い
段差も乗り越える力を持てるようになりました。
かつ、車いす無しに、トイレまでの10mほどは、徒歩で往復できる
ようになっていました。
写真の、左側のスロープは、車いすで部屋に入るために借りた介護用品。
そして右側の、縁台が、その介護用品を返却したあと、置かれました。
ここで彼は、20㎝弱の段差を、つっかえ棒をつかまりながら、登るよう
になっていました。
その上る様子が、このビデオに写っています
歩けると信じて、手を差し伸べていけば、必ず、歩ける。
歩くことこそ、自立する第一歩、自立するのは人間らしく生きる
第一歩。
自立とは生計をたてたり、働いて身の回りのものをそろえる意味
ではないのです。ここで、いう、自立とは、’自ら立とう’とする心意気
のこと。
車いすから、まず、立ってもらう。たったら、一歩でよいから足を踏み
出してもらう。それが、なかなかできないのは、そのためには、忍耐と
覚悟と、信念と寄り添う心が必要だからでしょう。
老健やリハビリ施設のスタッフさんたちは、それがわかっていても、
現場での任務の多さと、時間のなさでそれだけに集中できる時間が、
なかなか取れないのだと思います。
しかし、自宅療養に切り替えて、夫のお世話になった昼間の施設の
スタッフの皆さまたちは、違ってました。
ラインでやり取りさせていただいていた、すみこ社長は、歩くという
ことが人間らしく生きるための、第一歩であることをよく承知して
おられたからです。スタッフの方たちも、何かにつけて、夫を立ち上がらせ
歩くような方向で、尽力してくださっていました。
自宅で立てなかった方が、ここで、立てるようになり、立てるから
歩けるようになるケースは、この施設ではごく日常茶飯事であったことは、
知っていました。
それがこの施設で是非、リハビリを、と当初からの大きな期待の一つで
あったのです。
夫にとっても、こちらでお世話していただいたことは、とてもラッキー
なことでありました。
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