自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

生長の家の介護論

2015年06月10日 | 介護と自然治癒力

 


実相一元論から見る介護の意味     2015・6・10

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介護と愛について~理想を言うほど実行は難し~だが、

認知症で脳細胞が萎縮し、妄想や記憶の低下、食欲の絶え間ない増進、

理不尽な言動とそれに向き合う人 特に家族への配慮の無さは典型的な

認知の症状の一つでもある。


それを改善するために、薬で抑えるより仕方がないとするのが 

介護現場での大方の見方だろう。

 

その点を 谷口雅春師はどう考えておられるのだろう?

こうした症状の非介護人を前にして、一日中、振り回される介護人は、

どのようにゆとりをもって“愛”を行うことができるというのだろう?

 ここで具体的な例として 当時浜松市に住んでいた 鈴江静代さんの

実例をあげて、谷口雅春師は、介護の本質を、説明している。


静代さんの介護の状況は以下のようであったという。

 

“静代さんの夫の父は、長男、次男から嫌われ追われるようにして、

静代さんの夫三男の家に同居するようになった。

義父は最初から静代さんの挨拶にも横を向いて、お酒を一日一升のみ、

静代さんの出した食事には文句をつけ、大腸カタルになってしまう。

大便を漏らし、その世話をするにつけ、静代さんの心の中で‘

本当に憎たらしいくそじじい’と言葉にならぬ言葉をもらすのでした。

或る日、谷口師の主宰する‘生長の家’の講師に、個人指導を受ける

機会を得た。

すると思いがけないことを言われた。

‘あなたは素晴らしい御舅さんを家に迎えましたね。“

その言葉に隠された意味は 

あのおじいさんはあなたのところへ徳を持ってきたのですよ’

と言う意味だと知った静代さんは、今までの文句不満の心から

180度転換した境地になったという。

 この御舅さんによって、私は徳を積ませていただくのだ

そういう思いで心が一杯になると、御舅さんの、これまで静代さんを

煩わしていたお世話が、有り難く感じられるようになった。 

大便で汚れた下着を始末する際、これまでなら、

どうして、こんなに汚いものを洗濯しなければならないのだろう

と思っていたが、

‘これで徳を積ませていただきます’と‘有難うございます’

と静代さんは、唱えて行うと、本当にそのような感謝が湧いてくるよう

になった。

’憎い憎い’と思っていたお舅さんが、いつの間にか‘かわいい

とさえ思えるようになり、愛情も湧いてきた。

そしてある日、静代さんは、御舅さんに

お父さん、これまで私はお父さんのことを思わず、親不孝をしてきました。

すみませんでした

と謝ると、それを聞いたお舅さんの目から、大粒の涙がぽたぽたと落ち、

それ以来、静代さんとお父さんの中は、本当の親子のようになったという。

(*1)

 この実例に関し 谷口師は次の心の法則を説明する。

“これは‘立ち向かう人の姿は鏡なり、おのが心を映してや見ん’

という黒住教祖(*2)の説かれた真理が、本当であるということ

の実例であります。

今までは ‘このくそたれ爺め、くそ親父め’と思っているから、

その思い通りの糞をたれておった訳なんですね。 

そして 糞をたれればたれるほど、‘この汚いものを洗わせやがって’

と思って、静代さんも人を憎む‘穢い心’を起こす。

静代さんが‘穢い心’を起こせば起こすほど、そのおじいさんは 

益々‘穢いもの’を流しだすという風に、連鎖反応を起こして、

いくらでも悪い業が循環しておったということになっているわけです。“

(引用終わり)

 それを一般に 想念に引っ張られて、その事が起きる、

唯心所現といったり、そういう世界のことを、業(ごう)とか

カルマの世界とか呼ぶ。

その業の鎖にはまってしまうと、なかなか切ることが難しいものだが、

谷口師は

そのような業の悪循環を断ち切る道が‘感謝’なのであります”

と述べる。

感謝と一口に行っても奥が深い。

有り難いと思うということはどういうことなのか?

次回に譲りたい。

続く~

 

*1~”谷口先生を学ぶ” 誌 5月号より

*2~黒住教 - Wikipedia

 ja.wikipedia.org/wiki/黒住教 - キャッシュ

黒住教(くろずみきょう)は、岡山県岡山市今村宮の神官、黒住宗忠が

江戸時代(文化 11年11月11日・西暦1814年)に開いた 

祭神は「天照大御神」「八百萬神」「教祖宗忠 神」の3柱。 .

現在でも旭川荘では、黒住教の信者による奉仕活動が行われている。

 

 

 

 

 


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