ヴィシュヌデヴィ女神とはどんな神様? 2018/5/26
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ヴィシュヌデヴィのお話 由来
さて、今回の巡礼の旅の締めくくりにかかり、ヴィシュヌデヴィ
という女神についてまだ一言も触れていないことに気が付いたので、
今日の主題とさせていただく。
それは、神話の世界にさかのぼる。
昔々、トヴァシタ(Tvashta)という名前の行者がいた。摩訶不思議な
霊力を持ち、天国の王といわれたインドラ神を恐れさせた。
というのも、インドラ(Indra)神は善良な行者たちを発作的な怒りに
任せて残忍な死に追い込んだばかりだったから。
トヴァシタがその事件を知れば、自分に対してどのような反逆に
出るかと考えたのだ。
その心配どおり、トヴァシタはこの事件を知ると、怒りにふるえ、
大切な息子の命を生贄に捧げてまで、亡くなった聖者たちを弔う
儀式を行った。
儀式の、赤赤と燃える薪の炎の中で、息子は幼い命を全うしたが、
その命はその”儀式火”に溶け込み、トヴァシタの次の新しい息子
となって、新しい命を得て、生まれ変わった。
この息子は、ヴリットラスラ(Vritrasura)という名前をつけられた。
彼の生まれた目的、それは、父の執り行ったインドラ神の祭儀で
殉教した兄の命の代価を償うために、インドラ神に復習することだった。
成人したヴリットラスラは 何とかしてインドラ神に勝つ手段を
講じようとする。
ヴリットラスラはそのために、自分のアートマの持つ力を発掘しようと、
日夜 瞑想の行に励んだ。そして、その結果、大いなる力を体得すること
ができた。
その力というのは、‘湿ったり乾いたりする如何なるもの、木製、金属製
のあらゆる武器anything that was either wet or dry or any weapon made
of wood or metal)、に倒され、死に至らすことはできないというもの
だった。
この最高の自分自身から来る大いなる力は、闘いの場において、さらに
威力を発揮するものであることもわかった。
この自分に備わっている力を認識することで、ヴリットスラは宿敵の
インドラ神を打ち破る自信を得た。
彼は意気揚々とインドラ神が治めている天の国(the Inderlok)に赴いた。
彼の意気の凄まじさと強さを感じ取って、インドラ神はおののき、
助けを求めてシャンカラ神(Shankar~シヴァ神の別名)のところまで
逃げ延びた。
天の国には多くの神々が住んでいる。神々を救うためにも、シャンカラ神は
インドラ神の助けに応じ、二神は、ブラハム神を誘い、皆で、ヴィシュヌ神
の助言を求めに、赴いた。
ヴィシュヌ神は話を聞くと、次のようにアドヴァイスした:
“まず、ヴリットラスラの持っている勝利に対する執念をそぐことだ。
そのためには、彼に対して友人のようにふるまい、相手が気を許したところで、
近づいて、彼の護衛がいない間にヴリットラスラの命を奪うが良いだろう。”
”さらに、女神に祈るがよい。勝利を得るためには、女神のもつ智慧'
’Yogmaya'がヴリットラスラに滞りなく流れるのを止めなければならない。”
それを聞いたインドラ神は、心から女神達に祈り続けた。
さらに、ヴィシュヌ神のアドヴァイスどおり、ヴリットラスラに対し、和解を
申し出て近づき、護衛がいない彼が海岸べりで寝ているときを狙い、海水の
泡沫を集めて武器をつくった。
そして、女神たちに懇願して、その泡沫の中に入ってもらった。
それをさらに骨を砕いたもので周りを固めて武器とした。
それは、‘’湿ったり乾いたりする如何なるもの”ではなく、”木製でも金属で
できた武器でもない”という、ヴリットラスラを打ち倒すために有効な
武器となった。
この武器でインドラ神はヴリットラスラを倒し死に至らしめることができた。
天の国に住む神々は、このときに、援助してくれた女神たちに感謝を表明した。
伝説によると、こうして、女神たちが悪鬼(the Asuras)を滅ぼすために
奮闘した時期があったようだ。
女神たちは 主に三つの神に変容して、三体となり、それぞれ固有に持つ
特性と神力を重ね合わせて、強靭なスピリチャルな力を発揮して、悪鬼たちと
闘ったとされている。
その女神たちの名前は、カーリー神(Mata Maha Kali)、
ラクシミ神(Mata Maha Lakshmi)、サラスワティ神(Mata Maha Saraswati)
であった。
カーリー女神 サラスワティ女神 ラクシミ女神
女神たちは自分たちの聖なる力を出し合い、蓄え、その威力がいよいよ
高まったときに、その威力の象徴なる自分たちの子供‘神’を生むことにした。
その子供神こそ、ヴィシュヌデヴィ女神ということになる。
続きは次回で・・・
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