自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

古神道にみる、先祖のお祀り

2023年08月16日 | 超古代日本の精神(ホツマツタヱ)



仏教が伝わる以前に日本に存在した、輪廻転生のお話
************************2023/8/16

今日は、お盆の最終日・・ご先祖さまを彼岸にお送り
する日となっている。

 日本では、ご先祖様の供養はとても大切な行事
となっているが、実は、仏教国の他国では、
これほどの、ご先祖供養は、あまり見聞きした
ことが、ない。

インドに16年、タイ国に3年、在住していたが、
ヒンズー教のインド(もともとの、仏教の発祥地)でも、
仏教国のタイ国でも、一年に、お盆のような、行事
はなかった。

 思うに、これは、日本文化の一端ではないか?
と考えるようになった。

ホツマツタヱ(日本の超古代史と言われている)
を開いてみるとご先祖さまの篤い法要の必要性が、
13綾に記されている。

今日は、それを、簡単にご紹介させていただきたい。
****************

13綾では、伊勢の道といわれる、夫婦のあるべき
姿や、鈴明(すずか)の道といわれる、天地道理の
道筋などが、春日神によって、諸神たちに、説かれて
いる。

その中で、豊受の神(伊勢神宮に、天照大神とともに、
祀られている神)のお話が、引き合いにだされている。

豊受の神は、実は、三世にわたり、生まれ変わってこられて
いる。
いわゆる、輪廻転生である。
その箇所を引用させていただく。

”一代目は、国常立尊(くにとこたちのみこと)として
天に生きて、元明けの御祖神が、もり(神役)を定める
のを見てきた。

転生、二代目は、第一代高皇産霊(たかみむすびのかみ)
東の常立尊(とこたちのみこと)として、百満歳いき、
神緒(玉の緒)をもって、魂をもった人が生まれる道筋
を知り、

今、第三代めに、玉杵尊として生まれ変わった。
すでに、八万歳である。【注1】

このように三世、生まれ変わることができたのは、
欲は無く、生死の道の理を知り、陰陽の力を合わせ、
人の心を理解できたからである。”

玉杵尊(たまきねのみこと)とは、豊受の神の別称
である。

ここでは、生まれ変わりの理、人として実直で素直に、
強欲を律すれば、佳き生まれ変わりが得られるという教え
に続く。

余談だが、春日神の説く強欲の定義が、興味深い。
春日神は、強欲とは、物への執着や、財宝財産をため込む
ことではなく、こう教える:

”物質を捨てることでも集めることでもなく、その業
(生かし方)を考えることです。

たとえば、宝を集めて倉庫に保管し]たままでは、塵芥
(ちりあくた)のように使い道がないものと同然です。

もし、素直で実直な人がいれば、自分の子供のように、
とりたてて、それらの宝を渡してあげれば、そこには、
物質欲は無いといえます。”

つまり、財宝をため込み、それを誇るのではなく、有意義
に使い、世のため人の為に使うことは、財を持っていて
も欲望を捨てている、と、いうわけである。

話を戻すと、では、先祖供養がどうして、大切かという
流れでは、次のように、春日神は、説く;

”人を惑わす、欲望強欲は、人から責められ打たれることは
なくても、自分の魂の緒にきちんと、記憶が残るため、
長い間、苦しむのも 襲われている夢のごとしです。

天(に座す神々への)祀りは行いなさい。
祖先の神棚に、神楽を奏すれば、こんぐらがった魂の緒が、
解けて、人として、転生できます。 

もし、祀らなければ、天の恵みは、その家には漏れて
しまうでしょう。“

と、祀り(供養)の意義をさらに、次のように、神々に
伝える。

”宝を、塵や芥のように、ため込んで、世の中に露呈して、
優越感を味わっているから、それを羨ましいと思う人が
宝の持ち主へ、災いして 魂の緒が、その羨望の念に、
乱され、死んだあと、行くべき、魂の本宮に、行けずに、
子孫を守ることもできなくなるのです。

そういう場合は、魂返し法を行えば、自然と魂の緒は
ほどけて、死後、本宮に帰る事ができます。”

人は、本宮(もとみや)に、死後、帰って、再び、また、
再生してくる。

が、もし、帰れないと、魂の緒が、もつれて
いわゆる、大往生ができないため、焦ってまた、この世に 
戻ろうとするとき、他の動物などに生まれ変わる可能性が
あると春日神は言う。

では、この魂返し法(たまがえしほう)について・・
具体的にどのようにすれば良いのか?

ホツマツタヱ13綾の後半に、こう記されている。

”あゆき・わすきの神に、その祭り(大嘗会)の時、
祭主に頼み、魂返し法で祈ってもらいなさい。

それをしてもらえないで苦しんでいた魂も、
もつれが解けて、宗神の宮に帰り、魂(たま)
と(しい)が【注2】
分れて、次の生まれ変わりには、貴人の家の子に
転生するでしょう。

とはいっても、大嘗会の祭りは、稀なこと、だから、
子孫のために、夫婦仲良く、本分を尽くすことが
伊勢の道なのです。”

伊勢の道は、13綾にたっぷりと説明されている。
この”魂返し法”は、実は秘法である。

簡単には、公開されない、そして、秀真研究家たちに
とっても、謎の多い、喧々諤々の、”秘法”である。

だからこそ、一般の人たちが、自宅でするには、難しい
ので、”伊勢の道”を尊び、それに準じた生活を行うことが
先祖供養の道につながる・・とここでは、説明されている



【注1】 完訳超古代史秀真伝 須田麻沙子編
215頁の注(23)参照

【注2】 完訳超古代史秀真伝 須田麻沙子編
217頁の注(32)参照



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