今日は久々に友人Tと一日遊ぶ予定になっていた。
お互い多忙、なかなか予定が合わなかったのでありますが。
白金の庭園美術館でオールドノリタケ展を見て ヌーベルシノワでも食べようかと計画していたのだが・・・ 昨日調べたら第2,4水曜は美術館が定休日だそうだ。ざ~んねん
で、私が招待券を持っていたので 世田谷美術館横尾忠則展に計画変更した。
結果、これが良かったのです。
まず 美術館に隣接するフレンチレストランでランチをいただく。
席から見える緑が美しかった
オードブルとメインデッシュ(私はイサキのロースト)
デザートを前に嬉しい局
はっきり言って手放しでほめられるお味じゃないですが、窓から臨む景色が何よりのご馳走です(フォローになってなくてすみませぬ)
庭園に点在する彫刻たちも美しく
彫刻と美を競うT 「最近太っちゃってさ・・・」ってどこがだよ
お腹を満たした後は今日の目的 冒険王 横尾忠則展です
細かい解説はこちらに今だったら飛べるので見ていただきたく思います。
物心ついて彼の絵は良く目にしてきた。はっきり言って特に好ましい絵だとは思わなかったのですが・・・
いや~ん おもしろかった!!
まずはルソーのパロディ どこかで見たルソーの絵が黒い笑いでパロディ化されている。
原画では人形を持っている女の子が酒ビンを持ってニカニカ笑っていたり、騎兵隊の下半身が裸だったり、婚礼の画の牧師が死神になって葬列に変わっていたり・・・
ここで私とTは笑いながら絵を見ていたら(小声でですよ、もちろん)学芸員オバに注意されてしまった。この日はとっても空いていたのでここの会場は私達と老年夫婦(楽しそうにしゃべりながら見ていた)しか居なかったのに・・・
ここは 画家自身も笑わせるために描いている絵なんだと思う 絶対!
しかつめらしく見るだけが芸術鑑賞なのだろうか? 例えば ニューヨークとかパリとかで開催したら絶対爆笑しながら観客は見ると思うよ。 結構むかついた、このオバには。
その後、Y字路を描いた 「予感・選択」 そして「旅のはじまり」この中で一つの絵が私は印象深かった 曰く「ぼくはヘレン・ケラー女史と同じ6月27日に父の弟夫婦の間に生まれて、横尾家に養子として迎えられた。養父母はぼくを橋の下で拾ってきたと言った。小さい頃から星空を仰ぎながらぼくはぼくの運命についていつも空想していた。そして星のように点滅するホタルに自分を譬えた。見えない守護霊と子の歳のネズミがぼくの長い航海の伴侶であることをぼくは知っている」 という 長い長い題名の絵。
波間を行くボートに乗った昔の映画のポスターのような男女と赤ん坊、人間とねずみの胎児が骨盤の形の骨の中に置かれて空に浮かぶ。ホタルの点滅。
見るものを不安にさせるが心に食い込む絵。
そして冒険・・・以下 「少年は冒険を好む」 「冒険の時代」 「創造の冒険ー夢、コラージュ、反復 名画」 「戦士の休息」 「冒険は終わらない」
江戸川乱歩の挿絵を思い出させる場面の中 小林少年のような子どもたちが描かれる。これも心を落ち着かせるのではなくて どこかを掻きたてる絵。
後 1960年から70年にかけての商業的なイラストやポスターの原画もあったのですけどね、私がびっくりしたのは 「女性自身」に三島由紀夫が小説(レター教室)を当時連載していてそこに横尾忠則が挿絵を描いていたってことなのです。
どんだけ贅沢なコラボレーションだよ! 三島のこの作品、彼の作品にしては軽いけどホントにおもしろい、知的なユーモアセンスのある好きな作品だった。
今の女性週刊誌(歯医者で見るだけだが)の記事といえば ジャニーズと韓流と皇室ミーハーネタで 誰がいったい読むのか?と疑問を喚起させるものだと思う。ってか読んでるのを見られるのは私的には恥ずかしいです。
この他、この時代は平凡パンチも明星も雑誌が文化を作り出していた時代だったんですね。
今はといえば・・・雑誌って安易に売れるものしか作らなくなったよねって私が嘆いても仕方ないけどね。
もう一つ 不思議なご縁を感じたのは 冒険は終わらないのパートの中で 「タカラヅカを観た夜に見た夢」という一枚があった。どこかの街中をタカラヅカの男役たちが踊りながら駆け抜けていくような画だったが その中の一人がどうみても轟さんだったのだ。
あと奇縁まんだらの原画も展示してあった。
ここ10日間に私がブログに書いたネタにこんな所でご縁があるとはね。不思議~
運命論者じゃないが こういうのって何かの導きを感じてしまう。
はっきり言って館内全部見終わったら、ものすごく消耗してしまった。
快い心の癒しになる絵ではないと思う。
ただ、はっきり言えることは見てよかったって事です。
今日は人もいなかったし、間近で好きなだけゆっくり見られた。こんなにおもしろいのにどうしてこんなにすいていたのであろうか?
美術館地下の吹き抜けのカフェテラスも誰もいなかったですよ。平日お薦めします。
* * *
それにしても、ついこの前は ル・ドゥーテのバラ画を鑑賞、今日は横尾忠則展 私も節操のない鑑賞者ですわね~
でも 観られるものは何でも貪欲に観てみたい。
オールドノリタケも諦めてはいません
お互い多忙、なかなか予定が合わなかったのでありますが。
白金の庭園美術館でオールドノリタケ展を見て ヌーベルシノワでも食べようかと計画していたのだが・・・ 昨日調べたら第2,4水曜は美術館が定休日だそうだ。ざ~んねん
で、私が招待券を持っていたので 世田谷美術館横尾忠則展に計画変更した。
結果、これが良かったのです。
まず 美術館に隣接するフレンチレストランでランチをいただく。
席から見える緑が美しかった
オードブルとメインデッシュ(私はイサキのロースト)
デザートを前に嬉しい局
はっきり言って手放しでほめられるお味じゃないですが、窓から臨む景色が何よりのご馳走です(フォローになってなくてすみませぬ)
庭園に点在する彫刻たちも美しく
彫刻と美を競うT 「最近太っちゃってさ・・・」ってどこがだよ
お腹を満たした後は今日の目的 冒険王 横尾忠則展です
細かい解説はこちらに今だったら飛べるので見ていただきたく思います。
物心ついて彼の絵は良く目にしてきた。はっきり言って特に好ましい絵だとは思わなかったのですが・・・
いや~ん おもしろかった!!
まずはルソーのパロディ どこかで見たルソーの絵が黒い笑いでパロディ化されている。
原画では人形を持っている女の子が酒ビンを持ってニカニカ笑っていたり、騎兵隊の下半身が裸だったり、婚礼の画の牧師が死神になって葬列に変わっていたり・・・
ここで私とTは笑いながら絵を見ていたら(小声でですよ、もちろん)学芸員オバに注意されてしまった。この日はとっても空いていたのでここの会場は私達と老年夫婦(楽しそうにしゃべりながら見ていた)しか居なかったのに・・・
ここは 画家自身も笑わせるために描いている絵なんだと思う 絶対!
しかつめらしく見るだけが芸術鑑賞なのだろうか? 例えば ニューヨークとかパリとかで開催したら絶対爆笑しながら観客は見ると思うよ。 結構むかついた、このオバには。
その後、Y字路を描いた 「予感・選択」 そして「旅のはじまり」この中で一つの絵が私は印象深かった 曰く「ぼくはヘレン・ケラー女史と同じ6月27日に父の弟夫婦の間に生まれて、横尾家に養子として迎えられた。養父母はぼくを橋の下で拾ってきたと言った。小さい頃から星空を仰ぎながらぼくはぼくの運命についていつも空想していた。そして星のように点滅するホタルに自分を譬えた。見えない守護霊と子の歳のネズミがぼくの長い航海の伴侶であることをぼくは知っている」 という 長い長い題名の絵。
波間を行くボートに乗った昔の映画のポスターのような男女と赤ん坊、人間とねずみの胎児が骨盤の形の骨の中に置かれて空に浮かぶ。ホタルの点滅。
見るものを不安にさせるが心に食い込む絵。
そして冒険・・・以下 「少年は冒険を好む」 「冒険の時代」 「創造の冒険ー夢、コラージュ、反復 名画」 「戦士の休息」 「冒険は終わらない」
江戸川乱歩の挿絵を思い出させる場面の中 小林少年のような子どもたちが描かれる。これも心を落ち着かせるのではなくて どこかを掻きたてる絵。
後 1960年から70年にかけての商業的なイラストやポスターの原画もあったのですけどね、私がびっくりしたのは 「女性自身」に三島由紀夫が小説(レター教室)を当時連載していてそこに横尾忠則が挿絵を描いていたってことなのです。
どんだけ贅沢なコラボレーションだよ! 三島のこの作品、彼の作品にしては軽いけどホントにおもしろい、知的なユーモアセンスのある好きな作品だった。
今の女性週刊誌(歯医者で見るだけだが)の記事といえば ジャニーズと韓流と皇室ミーハーネタで 誰がいったい読むのか?と疑問を喚起させるものだと思う。ってか読んでるのを見られるのは私的には恥ずかしいです。
この他、この時代は平凡パンチも明星も雑誌が文化を作り出していた時代だったんですね。
今はといえば・・・雑誌って安易に売れるものしか作らなくなったよねって私が嘆いても仕方ないけどね。
もう一つ 不思議なご縁を感じたのは 冒険は終わらないのパートの中で 「タカラヅカを観た夜に見た夢」という一枚があった。どこかの街中をタカラヅカの男役たちが踊りながら駆け抜けていくような画だったが その中の一人がどうみても轟さんだったのだ。
あと奇縁まんだらの原画も展示してあった。
ここ10日間に私がブログに書いたネタにこんな所でご縁があるとはね。不思議~
運命論者じゃないが こういうのって何かの導きを感じてしまう。
はっきり言って館内全部見終わったら、ものすごく消耗してしまった。
快い心の癒しになる絵ではないと思う。
ただ、はっきり言えることは見てよかったって事です。
今日は人もいなかったし、間近で好きなだけゆっくり見られた。こんなにおもしろいのにどうしてこんなにすいていたのであろうか?
美術館地下の吹き抜けのカフェテラスも誰もいなかったですよ。平日お薦めします。
* * *
それにしても、ついこの前は ル・ドゥーテのバラ画を鑑賞、今日は横尾忠則展 私も節操のない鑑賞者ですわね~
でも 観られるものは何でも貪欲に観てみたい。
オールドノリタケも諦めてはいません