昨日夫と見てきた映画 「おくり人」
色々なところで紹介されているが、期待以上に私にとっては面白かった。
チェリストとして所属していた交響楽団がつぶれて、借金で買った楽器を処分して亡き母が残してくれた故郷山形の家に帰る主人公(モックン)。それに文句も言わずついてくる妻(広末)
故郷で職を探していた時 目についた広告の「旅のお手伝い」と言う文句につられてNKマネージメントという会社に採用される。旅行代理店と思って就職したそこは、遺体を棺桶に収める 納棺師を請け負う仕事だった。
その社長(山崎努)と一緒に最初は嫌々務めていた主人公が様々な人の死とそれにまつわる家族に出会いながら 納棺という仕事の意義深さに目覚めていく様子。
それに その仕事を賤しいものと見る妻や友人との葛藤や 幼いころに主人公と母親を捨てて行った父親への 複雑な想いも織り込んである。
モックンが司る 納棺の儀式を見て 私は
「似ている・・・・ 何かに似ている」とずっと思っていた。
終りの方で
「そうだ これは茶道のお手前だ」と思いあたった。
ご遺体の顔を整え、汚れを清め、手際よく着替えさせる。美しく死に化粧を施す。遺族にも清拭してもらってからお棺の蓋を載せるまで。
茶道の お道具拝見から 所作の定まった袱紗さばき、お茶をたてて客にふるまい、またそれを片付けて終わらせる。
その一連の流れになんと似ていることか。
静謐な中にも客に見せるための見せ場もあるし、完成された様式美も備えながら、きちんと合理的な目的に合致した動き。
モックンの身体全体の動きは 茶人のそれによく似ていた。無駄がなく上品で静謐だった。
言うまでもなく 死というのは誰にでも訪れる人生最後のイベントである。
それを通りいっぺんに機械的に淡々とすませるか、このように厳かな敬意をもったセレモニーにするか、自分のことはどうでもいいが、少なくとも父母や家族の死に立ち会わなくてはならなくなったら(あまり考えたくはないが)もちろん後者のようなセレモニーにしてあげたいと心から思った。
このように映画で扱っているのが主に人の死であるが、ところどころにちりばめてある抑制の効いたユーモアには笑わせてもらえた。
ストーリーも最後の石文のエピソードは 「作りすぎだろ」と内心つっこんだが、個々のエピソードもなるほどな~と興味深く味わえて130分という長さにも飽きることはなかった。
あと配役だけど モックンってホントに上手な役者さんになったんですね~ 一つ一つの所作が上品で押しつけがましくないのに存在が際立つ。ごく自然に役に沿った自分を作り出すっていうのがとても好ましい。同じジャニーズでもどんな役やっても同じってのもいるもんね。
MKマネージメント社長役の山崎努の存在感もよかったな~
妻役の広末も 表情はよかった。個人的にあの発声は嫌いですが。
あと、物語の背景である山形。
ここは数年前から夫が出張で年5,6回は行くところである。私も3度ほど行ったかな。
この自然、この通りなんですよ。鮭の上る川も 稲刈りの終わった田んぼに降りてくる白鳥も見た。
夫はもっと山形フリークなので これは日和山公園、これは山居倉庫と場所が特定できたようだ。
あの独特な山形弁と旅行者にひたすら親切な山形の人々。この映画を見て思い出されてまた行きたくなった。
食事もおいしいんだよね。米沢牛 日本海の魚。米と野菜、蔵元でできたての新酒も飲ませてもらったっけな~
山崎努とモックンがが焼いたフグの白子をすごくおいしそうに食べる場面で酒田の鮨屋こO勢(Oはいです)で食べたことを思い出した。
ホントまた行きたいな~ 結局私って食い気かいな・・・
色々なところで紹介されているが、期待以上に私にとっては面白かった。
チェリストとして所属していた交響楽団がつぶれて、借金で買った楽器を処分して亡き母が残してくれた故郷山形の家に帰る主人公(モックン)。それに文句も言わずついてくる妻(広末)
故郷で職を探していた時 目についた広告の「旅のお手伝い」と言う文句につられてNKマネージメントという会社に採用される。旅行代理店と思って就職したそこは、遺体を棺桶に収める 納棺師を請け負う仕事だった。
その社長(山崎努)と一緒に最初は嫌々務めていた主人公が様々な人の死とそれにまつわる家族に出会いながら 納棺という仕事の意義深さに目覚めていく様子。
それに その仕事を賤しいものと見る妻や友人との葛藤や 幼いころに主人公と母親を捨てて行った父親への 複雑な想いも織り込んである。
モックンが司る 納棺の儀式を見て 私は
「似ている・・・・ 何かに似ている」とずっと思っていた。
終りの方で
「そうだ これは茶道のお手前だ」と思いあたった。
ご遺体の顔を整え、汚れを清め、手際よく着替えさせる。美しく死に化粧を施す。遺族にも清拭してもらってからお棺の蓋を載せるまで。
茶道の お道具拝見から 所作の定まった袱紗さばき、お茶をたてて客にふるまい、またそれを片付けて終わらせる。
その一連の流れになんと似ていることか。
静謐な中にも客に見せるための見せ場もあるし、完成された様式美も備えながら、きちんと合理的な目的に合致した動き。
モックンの身体全体の動きは 茶人のそれによく似ていた。無駄がなく上品で静謐だった。
言うまでもなく 死というのは誰にでも訪れる人生最後のイベントである。
それを通りいっぺんに機械的に淡々とすませるか、このように厳かな敬意をもったセレモニーにするか、自分のことはどうでもいいが、少なくとも父母や家族の死に立ち会わなくてはならなくなったら(あまり考えたくはないが)もちろん後者のようなセレモニーにしてあげたいと心から思った。
このように映画で扱っているのが主に人の死であるが、ところどころにちりばめてある抑制の効いたユーモアには笑わせてもらえた。
ストーリーも最後の石文のエピソードは 「作りすぎだろ」と内心つっこんだが、個々のエピソードもなるほどな~と興味深く味わえて130分という長さにも飽きることはなかった。
あと配役だけど モックンってホントに上手な役者さんになったんですね~ 一つ一つの所作が上品で押しつけがましくないのに存在が際立つ。ごく自然に役に沿った自分を作り出すっていうのがとても好ましい。同じジャニーズでもどんな役やっても同じってのもいるもんね。
MKマネージメント社長役の山崎努の存在感もよかったな~
妻役の広末も 表情はよかった。個人的にあの発声は嫌いですが。
あと、物語の背景である山形。
ここは数年前から夫が出張で年5,6回は行くところである。私も3度ほど行ったかな。
この自然、この通りなんですよ。鮭の上る川も 稲刈りの終わった田んぼに降りてくる白鳥も見た。
夫はもっと山形フリークなので これは日和山公園、これは山居倉庫と場所が特定できたようだ。
あの独特な山形弁と旅行者にひたすら親切な山形の人々。この映画を見て思い出されてまた行きたくなった。
食事もおいしいんだよね。米沢牛 日本海の魚。米と野菜、蔵元でできたての新酒も飲ませてもらったっけな~
山崎努とモックンがが焼いたフグの白子をすごくおいしそうに食べる場面で酒田の鮨屋こO勢(Oはいです)で食べたことを思い出した。
ホントまた行きたいな~ 結局私って食い気かいな・・・