百花繚乱といった実家の庭であった。
先月の寒さで今年は花付きが悪かったらしいが 牡丹の花盛り つつじも咲き始めている
こんな庭を持つのもいいけど しょっちゅう草むしりや水遣りの心配をしている母も大変そうである。
植木屋さんの支払いもバカにならない模様。
こうやってたまに帰って愛でるくらいがちょうどいいなと思う、いつまでも親不孝なムスメですみませぬ。
それよりも羨ましかったのがコレ↓
庭で取れたものではありません。
半年ほど前、母が病院から帰ってくるのにタクシーに乗ったらしい。
愛想が良くて気のよさそうな運転手さんなので家に帰るまでに話が弾んだんだそうな。
そうしたら運転手さん
「奥さん、野菜は好きかい?」と聞いてきたんだって
「好きですよ。」と答えたら・・・
その運転手さん、タクシー業務のかたわら畑も持っていてそこで自分の家では消費できないくらい野菜がとれるので
「奥さんちに毎週届けるからさ、使ってくれないかい?」 と持ちかけてきたんですと。
?と思いながら試しに
「じゃ お願いしようかしら」と言ったら業務の前に週一度届けてくれるようになったんだそうだ。
「ただってわけにはいかないからちゃんとお金とってね」と母が言ったら
「じゃ、千円でいいよ」
千円って一回千円じゃないんですよ。 月千円。
つまりこの写真の量を 一週間毎に月4回届けてくれるんだって。(つまりこの量は250円ということになる)
先月雪が降ったり異様に寒くてキャベツなどがすんごく値上がりした際も、ほうれん草や春菊なども小さめながらちゃんといつもと同じ量届けてくれるんですと。
家に届ける手間もガソリン代も考えるとタダみたいな話 ヘタすれば持ち出しである。
「げっ 葉物が高い!」ともやし登場頻度が高くなっていた我が家の食卓から見ると羨ましい話である。
「年寄り二人じゃ食べきれないくらいなんだけどね。余ったら近所にあげたりはするけど」 と母
「毎日 葉っぱばっかり食べ続けてニワトリになりそうだ」 と 父 ぜいたくな話である。
ワタシが行っている間も 届いたばかりの菜花やカブなど食べる機会があったけど 新鮮で甘くてとてもおいしかった。
「自分の家でも食べてるから 農薬もほんの少ししか使ってないんだって。だからちょっと器量は悪いけどおいしいほうがいいよね~」と母。
「あなたの家が近かったらね、いくらでもあげるのに・・・」 残念である。
しかし 初めて乗りあわせたタクシードライバーをそこまで信頼して、毎週野菜を届けてもらうって 人を必要以上には疑いたくないけど 何かとせちがらい世の中、大丈夫なんだろうか?
「世の中良い人ばっかりじゃないんだからね。ちゃんと気をつけるところは気をつけてよ」と母には注意したが、
「大丈夫 ワタシは人を見る目はあるのよ」と妙に母は自信ありげだった。