局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

夢を実現した女たち

2010-08-13 20:51:44 | 友人
世の中デフレ デフレと騒いでいる。
みんながモノを買わなくなったから値段が下がり、経済が回らなくなるらしい。

そういわれれば ワタシもデパートでなんか購入するといった頻度がずいぶん少なくなってしまった。
Iなんかの年間購入額が一時の何分の一かになっていつのまにかカード会員の割引率が少なくなっていることを発見。

確かに今すぐ欲しい!って言うものってあんまりないしね~ 服やバッグで今更流行を追おうともあまりおもわないし、電化製品も使えりゃいいやって思うし あまり物欲が刺激されない今日この頃・・・
欲しいものが多いムスメに比べて 物欲の低下ってのも一種の老化かもしれないとも思ってしまう。

しかし、この状態に久しぶりに刺激を与えてくれたのは 今回帰郷したさいの故郷の友人たちであった。

一人は画家。

舞台友Nが 「ねえ局 Kが歌舞伎座が取り壊されるってのでこの前東京に描きにきてたらしいよ。ワタシ記念に欲しいんだけど一緒に見に行かない?」と誘ってきたのであった。歌舞伎好きなN。思いいれがあるのであろう。
ワタシも 最後の公演、助六を☆観にいき このオモムキのある建物が銀座の然るべき場所から消えてしまうのがなんとも惜しいことだと思っていたのであります。



造詣教室も兼ねたKのアトリエ。
彼女は小学校から高校まで同じ学校だったが、とにかく画が好きで暇があったら何かを(例えば先生の似顔絵や)どこにでも(教科書のかたすみにも) いつでも(授業中でも)描いている人であった。
その後教育学部で美術の教師になる勉強をしてしばらくは教職についたが 自分で教室を興して営業のかたわら、故郷の色々なところのスケッチしたのが評判をよび、講演や一日絵画教室などの講師によばれたりする文化人になってしまった。
スケッチ集やカレンダーなども出版され 原画もファンがいてよく売れているらしい。

そんな有名人になっても 昔と変わらず 飾らずそそっかしくおもしろい女性である。

舞台友Nはさっそく歌舞伎座のスケッチをお買い上げ。その上年末に行ったイタリアスケッチ旅行の画もお買い上げ。
ついでにKがNのキレイな横顔をスケッチしたいといいだし、あっと言う間にそれも作品となった。


Nの特長がよくとらえられている。



ワタシは見てるだけ・・・ と思っていたのだが、やっぱり歌舞伎座のスケッチの原画が欲しくなり、まだ額装されずにスケッチブックにあった小さいのをお買い上げしてしまった。これならウチのリヴィングにもマッチします。

気の良いKは出版されたばかりのスケッチ集をワタシとNにくれた。表紙裏にもさっと風景を描いてサインしてくれる。





その後 Nを車に乗せて隣の市でやっていたやはり小中の同級生の 今度はビーズ作家の展示会に。
毎年この季節に開く彼女の展示会は受注会も兼ねている。



彼女の作品はとにかくデザインと色使いが美しい。小さな方眼紙にデザインを起こしあの小さなビーズの一つ一つを使ってを織り器でつむぐ繊細な作業。
「もう目がヤバイし 肩もこりかたまっちゃってるんだよね~」と嘆きながらも毎年新しい作品を繰り出してくるデザイン力・・・



今回ワタシが目をつけたのは この袱紗である↑
ちょうど熨斗袋が入る大きさ。この色だから 冠婚葬祭使えそう。熨斗袋を出した後はくるくると丸めるとごく小さくなるしなやかさ。
こんなの受付で出したいではないか・・・

「これ欲しい!」って言う前にNとMちゃん(現地で待ち合わせ)に先を越されてしまった。
一つ作るのに一月はかかるので そう一度に何個も予約できないらしい。(私たちだけじゃないし)
値段を聞いたら ん~とちょっとためらう価格なので一年袱紗貯金して貯めてから買おうっと。

代わりに即売コーナーのペンダントを買ってしまった。

 

この色あわせがとても好み。

図らずも仲間の作品で欲しいものに二つ巡り合えた日。
ありきたりの物じゃないモノで久しぶりに沸いた物欲が満足した日だった。

ビーズの友人も中学校の頃から美術や家庭科の被服の授業にはみんなの注目の的。あの当時の地方のチューボーの基準からは考えられない趣味の良さだった。Nは小学校の時 彼女がさっさと描く洋服のデザイン画をうちに持って帰ってそれを元に服を作ってもらった事があるらしい。 ワタシもNが中学の家庭科の時に作ったワンピースとあまり切れを使ってつくったサンダルが 当時みんなでダッサイ型紙を使ったはずなのに 色々なところにオリジナルな工夫があって大層かわいいものに出来上がったのを思い出した。

二人とも少女の頃から得意だったこと、好きでたまらなかったことを職業にして それを成功させている女性たちである。

色々紆余曲折もあったみたいだけど ひたすら えらいよな~と感動してしまった。
(やはり故郷の女はエネルギッシュな人が多いよ)
コメント
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