トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

縄文もどき木偶3 「仮面巫女」

2018-12-12 | 今日は真面目に
 土偶人気にあやかって「森の市」への展示品を試作。三作目は「仮面巫女」とした。縄文土偶に「仮面巫女」と名付けた土偶は無いのだが、「仮面土偶」と「仮面の女神」の言わばハイブリッドのようなイメージである。
 「仮面の女神」は足の開きが大きくて材を調達できない。「仮面土偶」は仮面の彫刻が煩わしく単純にしたかった。実物はどちらも女性的な特徴が見いだせないから、小生的には「仮面巫女」がふさわしいと思い名付けたのである。

 前作、前前作は二体づつだったが、今回は用材が無く1体である。古いカツラのブロック材を用いたから古色蒼然の雰囲気は現れるだろうと思っていた通りになったし、「仮面巫女」の名称もあながち見当違いでは無いように思える。

 ただデザインによる手間が大きくて二体も作りたくない、作らなくて良かった、と思えるほどの手間が必要だった。販売するにしても二束三文でなければ売れないイベントで、手間暇かけても儲けは度外視せねばならない売り値数百円程度である以上、程々の手数で恥ずかしくない物品、という事になると、いきおい単純な物、容易なものになってしまう。それでは意欲が湧かない。

 さて出来上がりを見れば着色したオイルで拭く必要もない色目なので、この木偶は「蜜蝋ワックス」で良いかとも思ったけれど荏胡麻油仕上げとなった。色合いが濃色となったものの古い感じは出ているだろう。小生、贋作作家の末席に並べるかもしれん…。と算盤勘定をと思った矢先に気が付いた。「これは木偶ではないか・・・」冷や水は奇遇の姿をとって思わぬところからやって来る。
 まあ、野暮から冷や水、爺も歩めば呆に当たる、そんなとこ…。

 外形線まで切りこむ ➡  全身が現れた ➡  曲面を出す ➡ 


 仕上げ終わり   ➡      荏胡麻油+朱クレパス溶液塗装