立体形を製作しつつ「手間暇ばかり必要で動きは円盤2枚を組み合わせた物より悪いのはなんて骨体!」と嫌気がさしてきて更に脅迫工作症を悪化させてしまった。「円盤型でブーメランのように戻って来る方策はないだろうか?」と乱暴な思考に入ってしまったのだった。要は「転がっているのだから右回りか左回りをすれば良い!」と単純に考えて即、製作開始である。まあ、脅迫工作症は悠長には決してならないのであった。
「結論が正しいのか誤っているのか、誤っているならそれは何処か⁉」なんて論理的思考など出来なくなった脳軟化症耄碌の進行著しい孤爺であれば「やってみなけりゃ解らない!」のである。かくして2枚の円盤の片方を小さくすれば一回転で移動する長さが異なるから「カーブするはずだ!」との固い結論の元、曇天を幸いにフイールド作業を休んで縁台工作を開始したのである。直径の差をどのくらいにするか、元より資料もあるはずもなく「1割では大きすぎるから」と直径の差を5%に決めて円板を加工した。そこで問題になるのは「中心間距離」である。オロイドとツーサークルローラーは中心間距離の違いがあるのだが2枚の円盤の直径が異なる今回の数値、正しいのが判らない。まあ、回転距離の違いに委ねた試作だから中心間距離は同等径の数値としてみたのだった。
昼を摂るのもあわただしく組付け試運転してみた。なんと「曲がらない」のである。考えてみれば見目麗しく真実一路、正直で曲がった事など大嫌いな孤爺の生み出したものであるからして「曲がるはずも無い」のでありました。で、どういう動きを見せてくれたことと言うとこれはびっくり仰天玉手箱!、ひょこりんひょこりんと回転速度が変化する様に見えている。これはこれで面白く見えるのだが直径の差を1割程度にしてみればどうなるのだろうか。フイールド作業を行わねばならないのに脅迫工作症が収まらない。ああ我が老後は、農耕牛馬の様に尻を叩かれて生きておる。
仕上がったらこれも返礼品の中にいれて送ろう。肩の痛みを我慢しつつ脅迫工作症に付き合ったばかりに今度は座位姿勢多用の結果、腰が痛み始めて来た。まあ、何事も塞翁が馬だのう。