おかんのネタ帳

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鍾馗(しょうき)さんとの出会い

2007-09-22 22:57:54 | 湖国日記
建築関係の某社のHPの仕事をしてますが、先日、営業の人から、改築するというお宅の奥様が「しょうきさんを離れの屋根においてください」と言われてるという話をききました。
「しょうきさん?」・・・なんかどっかで聞いたような・・・
「屋根の上にある人形のようなもんなんやけど、お寺の方向に上げるらしいんです」
「確か、地場産業の八幡瓦を展示してる『かわらミュージアム』で見たような気がするけど・・」
「そうそう、そのお宅は八幡瓦らしいよ」

調べてみました・・・「しょうきさん」は「鍾馗さん」といって、その昔、唐の玄宗皇帝が病に伏した時に、夢の中で鬼が楊貴妃の宝物を盗もうとしたところ、そこに出てきてその鬼を退治した伝説の人物とか。その「鍾馗」さんが、なぜに瓦人形になって屋根に飾られたのか・・・

昔、京都三条のあたりの薬屋さんが大きな家を建てたところ、その屋根に乗ってる大きな鬼瓦を見た向かいの家に住む娘さんが、その鬼に睨まれているような気がして毎晩うなされ、ついには病気になって寝込んでしまったというのです。心配した両親が、向かいの薬屋さんに鬼瓦を取り外してくれるようにお願いしたけど、大金を払って取り付けた鬼瓦だから外せないといわれたとか。そこで両親が中国の伝説にならって「鐘馗さん」を鬼瓦に向けて置いたところ、娘さんの病気はすっかり治ったというのです。
もちろん鬼瓦も魔除けなのですが、「鐘馗さん」はこの鬼瓦に対して二重の防衛として創られたことになり、以来、京の町家ではこの「鍾馗」さんを屋根に乗せる風習が定着したようです。


今回のお客さまの家で聞いた話では、各家が町内にあるお寺に向けて「鍾馗」さんを置いているというので、そのお宅の周囲を歩いてみたら、ホントに、置いてあるんですね~
形や大きさはマチマチやったけど、1階の屋根に、ちゃんとあるんですよ。
おもしろいですね~

ベンガラの家が多い地域ですが、京の町家に習って「鍾馗」さんを挙げたのも、京都に近いことから滋賀でもそういう風習が伝わったんでしょうね。
他地域でも乗せているところがあるらしいのですが、それは、誰かが伝え聞いたんでしょうか・・・

古いお宅のリフォーム工事は、いろんな意味でおもしろいです~

「鍾馗さん」については、こちらから
「鍾馗さん」の瓦人形については、こちらとかで・・・

あぁ・・・タイガース・・・泣


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