おかんのネタ帳

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二十日鼠と人間

2018-11-04 12:30:13 | 演劇・舞台
あっという間に、11月ですよ~
ほんとにあわただしい・・・10月から急ぎ足で年末に向かってる感じ。
早く年取りそう~(汗)

さて、先週、上京してきました~
ずっと前から、予定していたことです。
おかげで、その前後、忙しい思いをしました。
パソコンはダウンするし・・・

目的はいつものように、観劇です。
応援してる俳優さんが出演する舞台ですよ。
来週末、大阪公演があるのですが、なんといっても、
あの、Jさんとこの俳優さんが主演ということで、
チケットを買うのに苦労した舞台なんですよ~

大阪は4日間5公演やけど、東京公演は3週間以上あるので、
東京へ行こうと、最初から決めていました。

でも、お友だちの協力があったから行けたこと、
言うまでもありません、はい。
ほんま、感謝です~~



いつもの富士山は、こんな感じでした。
お天気はまずまずやったんですけどね。



かすかに、冠雪する頂が見えるかな。
相変わらず、富士山が見えるとテンションがあがります~



行先は、新大久保のグローブ座。
初めて行く劇場です。
東京は、少ししぐれてましたね。

関ジャニ∞ファンの娘が何度か行ったことあるらしいのですが、
あの、Jさんの事務所傘下の劇場らしいです。ふ~ん。

キャパは、3階まであって700席あまり。半円形になってます。
小さい目のホールですね・・・チケット激戦になるわなぁ。

今回は2列しかない3階席の前列です(←それでもA席なんですよ)
ステージ全体が見えるので、なかなかいい眺めです。
が、深く腰掛けるとステージの前の方が見切れてしまうんです。
ついつい、前かがみになってみてましたね。

作品は「二十日鼠と人間」。



ノーベル賞作家・スタインベックの名作ですね。

舞台の感想は、また、大阪公演が終わってから書くつもりですが、
世界大恐慌時、1930年ごろのカリフォルニアの農場が舞台。
2人の出稼ぎ労働者ジョージとレニーの悲劇の物語。

スタインベック自身の季節労働者としての経験をもとに書かれ、
スコットランドの詩人ロバート・バーンズが、1785年に発表した、
「巣を農夫の鋤で破壊されたねずみ」の悲劇をうたった詩「To a Mouse」に感化され、
この詩の一節をタイトルとしたそうです。

いつか自分たちの農場を持つという夢をもつ出稼ぎ労働者、ジョージとレニー、
いつも二人で行動しているけど、頭の回転が鈍い大男のレニーが、
いつも問題を起こすためひとつの場に居つくことができず、
農場を転々と渡り歩くはめになる。

二人がたどりついた大きな農場。そこには、
ラバ使いの名人の賢いスリム、ボスの息子のカーリー、
若さと美貌を兼ね備えるカーリーの妻、下品で無神経なカールソン、
片手が無く孤独な老人キャンディ、
黒人であるがために馬小屋に住まわされているクルックス・・・
彼らに出会い、生活をともにしていく。

レニーは頭は鈍いけど、ピュアな心を持ってる青年。
ジョージはいつもレニーに彼の夢を語っていた。
そしてある日、キャンディの、右手を失った際の貯金によって、
ジョージとレニーの夢が現実味を増すが、夢の実現を前に、
2人に悲劇が訪れる…。

私の大好きな俳優さんは、スリムを演じます。
とにかく、足が長くて顔が小さい・・めっちゃかっこ良くて、
主演さんのファンの方のツイッターにも、お褒めの言葉がいっぱい。
うれしい限りですけど、見た目だけでなく、
役としても、かっこ良いんです。

登場シーンのイメージが原作と少し違ってたのですが、
パンフにある、演出の鈴木裕美さんの言葉を読むと、
それも伏線のように思えました。

賢くて大人なスリム、その場の状況を読み取る力、
農場で働く彼らの気持ちを読み取る力、
何より、あの時代に農場で生き抜いていく術を、
賢いスリムはよく知っていたんですね。

原作の中で、飼ってるメス犬が産んだ子犬を、
半数を水につけて殺したと言うところがあるんですが
(舞台でも、そのセリフがありましたが)

「全部は育てられないからな」

あの時代の、あの環境だからと理解しつつも、
彼の心の根底にあるクールさに、ちょっとビビりましたね。

老人キャンディの飼ってる老犬についても、
スリムは他の農夫たちの意見を聞き、クールな判断をします。

舞台では、原作よりもストレートなセリフでした・・・

原作に書かれている説明文的なところを、
舞台では、セリフでコンパクトに伝えてます。
なので、その意味を考えると深いなと思うこともあります。

ラストシーンに向かっての、ジョージとスリムの会話は、
原作にない演出でしたね。

3階からなので、正確なセリフはわかり辛かったのですが、
確かに、スリムは、ジョージに、”行動”を促しています。

ジョージの気持ちを理解している、といえばそうなのですが、
ある意味、常識的で、ある意味、残酷な・・・

でも、スリムは、それがあの時代に生きていくためには、
必要なことだと、思っていたんでしょうね。

来週末、大阪で見届けてきます。

足の長いかっこ良いスリムさんを、目に焼き付けて来ます!