RVRも燃費不正か 三菱自報告 データ机上計算
2016年5月13日(金)
三菱自動車は、燃費偽装問題で、RVRでも燃費試験データを机上で計算していた可能性があると発表しました。
11日に益子会長も出席して記者会見が行われました。
で、肝心の誰が不正を指示したのか?ということに関して公表していないのです。私の記憶力は定かではありませんが、もう3週間以上経つと思います。誰だって、一番関心があるのは「誰がやったの?」ということでしょう。それが今だに公表できないってことは、①隠しているのか②何らかの偽装を行おうとしているのか③時間稼ぎをしているのか、いずれにしても、説明を十分行い社会的責任を果たそうとする姿勢は一かけらも感じません。というか、私は、未だ悪材料出尽くしということになっていないような気がします。調査をすればするほど不正が広がり収拾がつかない状態になっている可能性を感じます。
私は、4月21日のブログ「三菱自動車の燃費不正」で、もう解散した方がよいと書きましたが、やっと私と同意見の方を見つけました。
自動車評論家の国沢氏のブログから転載させていただきます。
今回厳しかったのが元通産省の古賀茂明さんでした。以下、古賀さんのコメントでございます。
「とっくの昔に淘汰されてもいい企業なんですね。技術力がなくて、負けちゃったわけですよ。2回も前に違う事ですけど、消費者をだましてるし、よく労働者とか、下請の方がかわいそうだからという話になるんですけど、こういう企業は、今回無理に助けても売れませんから、大リストラになっちゃうんですよ。だったら、二束三文でもいいから、まともな会社に買ってもらって出直したほうが、結局はいいと思うんですね。前回も三菱グループが助けちゃったんですけど、助けちゃいけないと思うんですよ。反社会的企業になっている。これを助けるといったら、三菱は反社会的グループなのかって、思われるかもしれませんね」。
ところが、助ける神もあるのですね。昨日のニュースでは日産が資本注入するそうです。昨日の東京証券市場では、これを好感して三菱自動車がストップ高の前日比80円アップの575円で取引が終了しました。始値から終値まで80円ですから、まだ買い残が残っています。今日もupすると思われます。まぁ、575円でもPBRが0.82ですから、将来は兎も角も現時点では原価割れで買うことができる値段ということですね。
さて、日産のゴーン氏ですが、この方の特徴は、他人を犠牲にしてのし上がるというのが得意な方です。私は追浜工場の大リストラは覚えていますよ。何千人もの人が首を切られました。三菱自動車はこれからリストラの嵐ですね。常に弱い労働者と中小下請けに皺寄せがくるという資本の論理は不条理な世界です。
日本市場で、三菱が売れるようになるとは到底思えません。そもそも自動車市場が縮小していく訳ですから。ただ三菱は東南アジアに強く、ゴーン氏はそこに魅力を感じたと思いますが、ここも厳しい競争市場であることに間違いありません。
3週間経っても、不正問題につて、対策はともかく、原因も公表できないような企業が生き残れるとは到底思えません。
(2016年5月15日、追記)
11日の記者会見では、誰が不正をしたか、明らかにしませんでした。ところが、13日の朝日新聞では、次のように報道されています。
MAE(子会社)の管理職が本社へ相談した際、性能実験部の管理職が「低い値のデータを使って」と不正を指示した。」とあります。このことが11日の記者会見の時点で分かっていないハズはありません。つまり、意図的に隠していたものと考えざるを得ません。この後に及んでもなおです。
日産自動車との資本提携で、三菱は浮かれていますが、こりゃ、再起不能と思います。