水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

7月20日

2012年07月20日 | 学年だよりなど

 「進路だより」に書いた原稿。

 ~ 結局のところ、日本の教育の現場では「勉強方法」について教えてこなかったと思うのです。例えばノートの取り方、記憶の仕方、本の読み方、メモの取り方、ものの考え方。あるいは、「考える」とはどういうことなのかを学校の先生から教わってきたか。ほとんどないでしょう。「君たち、自分の頭で考えろ」とは言います。けれども、考える方法を教わっていなかったり、「ちゃんと覚えておかないと駄目じゃないか」と叱られますが、覚える方法を教えてもらっていなかったり、「しっかり本を読むんだぞ」と言われるけれども本の読み方を教わってなかったりするわけです。(伊藤真『“司法試験流”勉強のセオリー』) ~


 学校の勉強をすることで、勉強方法を身につけると、それは一生の宝になります。
 学校の勉強「内容」が直接仕事に役立つことはないのですが、「方法」は役立ちます。
 勉強のコツは仕事のコツにもなり、実は生き方のコツにも通じます。
 コツとは、たんに要領よくやることではありません。
 少ない努力で大きな効果を生むためのものでもありません。
 コストパフォーマンスはかえってよくないものもなかにはあります。
 しかし、一見遠回りなことが、実は物事の本質に近づいていることも多いのです。
 とにかくやくさん勉強しよう。勉強方法も考えながらやろう。方法を身につけよう。
 物事を身につけることについてのコツのようなものが自然とわかってきます。
 そうなれば、将来にわたって、自分のやりたいことをやれるようになってくる可能性が高まります。
 最近読んだ「コツ本」としては、篠田恵里香『ふつうのOLだった私が二年で弁護士になれた夢がかなう勉強法』(あさ出版)が、大変参考になりました。
 少し前に出た本ですが、上に引用した、伊藤真『“司法試験流”勉強のセオリー』(NHK出版新書)、斎藤孝『結果を出す人の「やる気」の技術』(角川oneテーマ21)も、必ずやる気になれます。
 勉強だけでなく、部活でもなんでもすべてにおいて通じる法則を知っておきたいなら、もう古典の部類に入りますが、岡本浩一『上達の法則』(PHP新書)を薦めます。

コメント
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