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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

居場所

2012年07月26日 | 日々のあれこれ

 今日は第一回目の「オープンキャンパス」。先日のスーパーアリーナでのフェアに続いて、本格的に学校見学シーズンがはじまった感じだ。
 午前の講習の最後の時間帯に、見学の方が到着するだんどりになっている。
 4階大講堂入り口が受け付けで、すぐそばの1年1組の授業担当がこの私めであるとは、期せずして本校はベストの選択をしているといえる。
 4時間目、いつもどおりのプリントを配布し、「まちがっても寝ないように。日本にこんな高校があったのかと思われるくらい集中して解きなさい」と指示すると、「先生、いつもどおりでいいんじゃないですか」という子がいるので、だめだ、こういうときはウソも大事、ウソも死ぬまでつきつづければ本物になるんだよと諭すと、なるほどと納得してくれたが、これは何の指導だろう。
 さて、そろそろ解説に入ろう、東大生も生み出す古文の基礎をいっちょ見せてやるかと話し始めるのだが、みんな素通りして行ってしまうではないか。気付かないかなあ、すぐそばの教室に流れる清逸な空気を。
 拍子抜けしたまま、しかしいつも通り安定感あふれる授業、一見簡単なことを話しているようで、あとでふりかえるとあまりにも深く国語の神髄に到達している話、つまりいつも通りの授業を終える。
 こういう日は学校が用意してくれるお弁当(登利平のとり弁当)をそっこうでかきこんで、レッスンの先生と連絡をとったり、合奏の準備をする。
 3学年全部で合奏した方が見栄えがいいので、久しぶりに「チャルダッシュの女王」をとりだしてみたら、一年生がここ一ヶ月で成長しているので、西部地区のときよりずいぶんいいひびきになっていた。
 小講堂のなかに設けたイスに座って見学してくれたのは一組だけだったので、その方の来年度の入学・入部を祈念して、全員で心をこめて演奏させていただいた。
 その後お越しになった楽器のレッスンの先生に、今日は合奏もきいていただくと、曲のイメージをつくる上で極めて貴重なお話をいろいろとしていただく。ありがたいことだ。
 今日のオープンキャンパスには1000人を越える方が来てくださった、例年よりも多いと後で聞き、ほっとする。あたらしい仲間をたくさんつくれるよう、これから秋にかけて営業がんばろう。
 卒業するときに、川東に来てよかったと言ってくれる卒業生はたくさんいるのはうれしいが、そうでない子ももちろんいる。
 反省すべきことは反省し、改善すべきことは小さなことでもやっていかないといけない。
 でも、400人なら400人それぞれに別のメニューを提供するのは難しいし、同じメニューでもおいしいという子もいればまずいと感じる子もいる。まずいと感じる場合、最初から受け入れようとする姿勢に欠けている場合がけっこうあるのだ。
 昨夜「怒り新党」で、マツコデラックスさんが「自分の居場所じゃないとこだと思っても、そこでとりあえず、すごくがんばるのよ。そうしたら新しい扉が開けるんだから」と言ってて、なんとまっとうなことを言われるのだろうと思って聞いていた。
 居場所は自分でつくるしかないのだと思う。
 探してみつかるものではないし、まして向こうからやってくるものではない。
 なんかここは違うと思うのなら、潔く去る。それができないならそこでがんばってみる。
 合わないと思った場所でも、がんばってみたら全然ちがった世界が広がることがある。
 べつに本校でなくてもいいので、高校へ行ったなら、まずがんばってほしいなあ。
 自分のことは棚にあげて言っているけど、本気で若者たちには、いい人生への一歩を踏み出してほしい、そして人として成長し、年老いていくわれわれの面倒をみてほしいものだ。

コメント (3)
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