4月3日。
練習とミーティング。コンクールの自由曲をどうしたいか、意見を聞きたいと思って。
例年以上に部員の意見を聞こうというマインドで今年いるのは、自信がないからだ。部員たちにもそう語ったが。
自分で指揮台に立つようになって4年目にB部門で西関東に行き、部員が増えてAにかわってからもすぐ県大には進めた。でもここ数年は、銅賞が定位置になってしまっている。
昔と比べて演奏の質が大きく劣化しているとは思えないが、もちろん上手になっているとも思えず、つまり変わっていないこと自体が、結果がついてこない一番の原因とも思える。
ポップスやお芝居は上手になってきたと思うのが、コンクールだけは … 。
いっそ、多数決でもいいから生徒達に曲を決めてもらい、指揮だけはさせてもらおうかななどと考えてしまうのは、しかし「逃げ」の姿勢であることは間違いない。
自分のマインドがあまりに後ろ向きであったことが、みんなの意見を聞いているうち、だんだんわかってきた。
みんなが求めているのは、おそらく民主的な顧問ではない。かりに自分たちの意見をいっこも聞いてもらえないとしても、適切に導いてもらえるなら文句なく従いたいというのが本音なのではないか。ちがうかな。
ちがっててもいいや。そう思うことにしよう。
練習方法にしても、曲選びにしても、メンバーそれぞれが納得していないと上手にならないというのは、一面では真実だ。同時に、全員が同じように納得できる部活の運営形態というのは存在しない。
そういう部活があるとしたら、むしろ不健全な姿とも言える。
部員同士、部員と顧問、それぞれが納得できないこともかかえ、我慢するのではなく、それをぶつけあいながら一歩高いレベルで解決していくことでしか、組織のポテンシャルは上昇しない。だから、もう少し自分を出す度合いを高めさせてもらってもいいかなと急に思ってきた。