水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

評論文読解の超基本(2)

2020年04月20日 | 国語のお勉強(評論)
⑥ 数値と記号を区別しましょう。

 数値は変わります。記号の役割は一定です。
 文章で記号にあたるのは、助詞、助動詞、接続詞、副詞といった言葉で、常に決まった意味で用いられます。
 ②で説明した言葉、「しかし(←→)」「たとえば(=)」「よって(→)」といった言葉がこれにあたります。
 「は(=)」、「むしろ(<)」、「のみ(only)」なども仲間です。

 数値にあたるのは、名詞や動詞、形容詞といった言葉です。そのつど意味は変わるので、文脈で規定するしかありません。
 表記が異なるだけでも意味がちがいます。
 「身体」「からだ」「カラダ」「〈からだ〉」が全く別物であるように。

 「愛は死であり、同時に生である」というようなわけのわからない文章の場合も、A=B、A=Cという構造は読み取れるはずです。
 Bの言い換えB’、Cの言い換えC’を他の部分から見つけることが読解です。

 筆者の言いたいことは、形を変えながら繰り返し登場しますが、それは次のように「対比を示す記号」の後ろに出現しやすいので、それをチェックしましょう。

〈対比を示す記号〉
     。だが、   
     。しかし、   
     。一方、   
     ではなく、   
     に対して、   
     とは逆に   
     と言うよりむしろ   
コメント
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