書評、その他
Future Watch 書評、その他
T206 ③ Oldring Phila A ヴィンテージカード
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T206 ② Ferguson Boston N ヴィンテージカード
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首無のごとき祟るもの 川津田信三
最初にかなり複雑な「書き手」と「語り手」の関係が説明されていて、何かそのあたりにこのミステリーの複線がはりめぐされているのだろうと予感して読み始めた。結局、その予感は当たったには当たったのだが、終盤の50ページのどんでん返しに次ぐどんでん返しには、正直驚かされた。また、読んでいると、土着の信仰が残っている山奥の話というにはあまりにも不自然な土地柄やしきたりの設定、突然説明口調になる登場人物の不自然さ等が気になってくるのだが、その不自然さに作者の苦労があることが最後に判ると、そうした不自然さも、トリックを見破るための「読者に与えられた情報」だということで、「まあ仕方ないか」という気にさせてくれる。練りに練った作品であることは間違いないが、描かれた警察のあまりの無能さなどを考えると、ミステリーの不自然なところを大胆に指摘する「ミステリーを切る」のキムラ弁護士の突っ込みどころ満載という気がしないでもない。(「首無のごとき祟るもの」川津田信三、原書房)
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