書評、その他
Future Watch 書評、その他
アドウェール・アキノエ・アグバエ LOST Mr.エコー
弟の遺体を島で発見するというとてつもない偶然に直面している。このドラマのなかのこうした偶然の積み重ねが、運命的な偶然のまま終わるのか、最後に何らかの意味付けがなされるのか、それが判るまでは、このドラマから目を離す訳にいかない。もっとも、このドラマには、これまで十分楽しませてもらっているので、偶然で終わっても文句を言うつもりはないのだが。
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笙野頼子三冠小説集 笙野頼子
94年に立て続けに野間文芸新人賞(「なにもしてない」)、三島由紀夫賞(「二百回忌」)、芥川賞(「タイムスリップ・コンビナート」)の3賞を受賞した作者のそれらの受賞作を納めた短編集。この3作品を一挙収録という非常に有り難い本書。文壇での評価は、それこそ真っ二つのようであるが、新人が目標とする上記の3つの主要な「新人賞」を受賞した作家は、後にも先にも彼女だけなのだそうである。3つの作品は、それぞれがユニークで、ストーリーとか構成をとやかく言うのがあまり意味のないことのように思える作品ばかりである。夢の中のような文章の流れを追っていって思うことは、文学というのは、結局最終的にはその作品が好きか嫌いかということになってしまうのだなぁということだ。私の好みでは、3つのなかでは、「タイムスリップ・コンビナート」のユーモアというか余裕のある雰囲気が最も楽しめた。(「笙野頼子三冠小説集」笙野頼子、河出文庫)
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