1940年に作成された「PlayBall」の名で知られるヴィンテージ・カードの1枚。カタログなどをみると、このカードはカラーと白黒の2つのバージョンがあるようで、これは白黒の方だ。描かれている選手は、エミル・J・”ダッチ”レナードという投手。大リーグの歴史には”ダッチ”レナードと呼ばれた選手が2人存在し、ポジションは2人とも投手で、しかも2人とも歴史に名を刻む名選手だったということなのでややこしい。1人が右利きもう1人が左利きだったので、それで区別されることが多い。このエミルは左利きの方である。また、この左利きの方のダッチ・レナードは、「世界初」のナックルボーラーとされている。ナックルボールの発明者は1910年頃に活躍した別の投手なのだが、発明されてから長らく、ナックルボールは、非常に特殊な変化球として、試合で数球投げるだけの変速投球だったという。相撲でいえば「ネコだまし」のようなものかもしれない。そういう時代において、彼は、投球の9割以上がナックルボールという投球スタイルを編み出した。要するに、それまで「ボールを振らせる」ためのナックルボールを、「ストライクを取る」ためのナックルボールに進化させた選手という評価が与えられている。「世界初のナックルボーラー」というのはそういう意味での呼び名だ。
映画「ロード・オブ・ザ・リング・王の帰還」の最後のホビット村に帰ったサムが結婚式をあげるシーンで、サム役のション・アスティンが着用していたジャケットのコレクティブルである。最初に映画でこのシーンを見たときは、最後のこの部分に少し違和感というか、蛇足のような感触を持ったが、2度目に見たときは、何となく作者が最後にこのシーンを持ってきた意図がわかるような気がして納得したのを思い出す。そのシーンを彷彿とさせてくれるコレクティブルである。