書評、その他
Future Watch 書評、その他
マシュー・フォックス LOST ジャック

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
禁断のパンダ 拓未司
「2008年・このミステリーがすごい!大賞の受賞作」と大きな文字で帯に書かれているのを目にして購入。かの「チーム・バチスタの栄光」を世に送り出した賞の受賞作ということで期待して読んだが、まずは期待通りの面白さといったところ。文章も読みやすいし、ストーリーも楽しめた。この本の難点をあげるとすると、受賞作ということで最後に選考委員会の委員のコメントが載っているのだが、これははっきり言って不要な気がする。選考委員がこぞって、この大賞受賞作を、ミステリーとしては全く評価しておらず、ただ料理の描写が優れているだけであるとコメントしている。これほど読者を馬鹿にした話はない。選考委員のコメントをみても、「今すぐに商業出版できる…」とか「手あかの付いた既視感云々」などとなっており、なんだがこの賞そのものがどういう基準なのかさえ、判らなくなるようなコメントが多いのだ。この作品に責任は全くないのだが、最後の選考委員のコメントのせいで、妙に後味が悪くなってしまった。やはり巻末の解説は、選考委員ではなく、この本を読んで面白いと思う人に書いてもらうのが良いと思う。(「禁断のパンダ」拓未司、宝島社)
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )