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ピエタ 大島真寿美
今年の「本屋大賞ノミネート作品」10冊が発表になったが、既読は5冊。受賞作発表までまだ時間があるので、ゆっくり残りの5冊を楽しむ事ができる。本書は、未読の中の1冊。今年の夏頃に書評で絶賛されていて、しばらく本屋で見つける事ができずにいたのだが、何件も本屋さんを探して少し前にようやく入手できた本だ。ノミネート作品になったことで、苦労しないで入手できるようになるのは良いことだろう。読後の感想は、素晴らしいの一言。最後の1行には思わずジーンときてしまった。作曲家ヴィヴァルディに音楽の薫陶を受けたヴェネチアの孤児院「ピエタ」の娘が、恩師の死後に彼が残した謎の多い1枚の楽譜を捜し求めるという話だが、かつて読んだ書評に「読後の幸福感が稀有な作品」とあったように、何ともいえない心の温まる小説だ。主人公の女性の一人称で書かれているが、その静かな語り口が静かな室内楽のアンサンブル聞いているようで心地よいし、細やかで適切な心理描写も素晴らしい。登場する人物はほとんどが女性で、男性の影は薄い。彼女らそれぞれが誇りを持って強く生きており、それに対する主人公・語り手・作者の温かいまなざしが伝わってくる。著者の本はこれが初めてだが、他の作品をすぐにでも読んでみたいと思わされた1冊だ。(「ピエタ」 大島真寿美、ポプラ社)
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