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くちびるに歌を 中田永一

「きっと、この小説は日本の宝になる」という帯に書かれた宣伝文句が有名になった本書。帯には、その他に、いくつもの本屋さんによる推薦文がぎっしり書かれており、今年の本屋大賞のノミネート作品にもなっている作品だ。読み始めてみると、頻繁に語り手が変わっているようだし、時間も行ったり来たりしているし、語りとは違う「文章」が時々挿入されていたりで、何か複雑な構成の小説の様相だったが、50ページくらい読み進めると、語り手は2人だけだということや挿入された「文章」が登場人物たちの書いた作文であることが判明し、意外にスッキリした流れの話であることが判ってきた。(「くちびるに歌を」 中田永一、小学館)

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