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家裁調査官は見た 村尾泰弘

題名をみると、家裁調査官という職業についての解説書のようだが、実際に読んでみると、体系的な知識を得るための解説書というよりは、著者がその職業を通じて出会った人達の抱える問題点に焦点を当てながら、現代の社会の歪みや現代人の精神病理を綴ったエッセイ集に近い内容の一冊だった。あまり表舞台に登場しない地味な印象の職業だが、その人達が現代社会に必要不可欠な重要な役割を担っていること、世の中にはそうした重要な仕事が色々あるんだろうなぁと気がつかされる。(「家裁調査官は見た」 村尾泰弘、新潮新書)

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