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第四の暴力 深水黎一郎

多分この小説に書かれていること全部が本当ではないのだろうが、時々暴露されて話題になる、TV番組に横行するやらせ、あまりに無神経で気分の悪くなるようなドッキリ番組、企業としてのブラック体質、政治との癒着など、日本のマスコミの暗部に焦点を当てた連作短編集。3つの連作短編は、最初の一編でマスコミの非道に端を発した事件がまず描かれ、その後の2編がその後の違った未来を描くという構成。自分の好きなTV番組もやり玉にあがっているが、うすうす感じていたことだなぁと共感せざるを得ない部分も多かった。著者ならではの諧謔たっぷりで、自戒を込めて読み終えた。(「第四の暴力」 深水黎一郎、光文社文庫)
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