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君のいたずらが僕の世界を変える 篠谷巧

書評誌で推薦していたので読んでみた。高校のクラスメイトだった漫画家志望の男子と駆け出しゲームクリエイターの女子という2人が主人公の物語。高校卒業後久しぶりに再会した2人がゲーム談義に意気投合するが、その直後に漫画家志望の方が事故で昏睡状態に陥ってしまう。話は、何とか彼を目覚めさせようと彼自身が高校時代に描いた漫画を読み聞かせするゲームクリエイターの話と昏睡状態の彼が見ている夢が交互に描かれて進んでいく。夢と物語の世界が影響を受けあって予想外の展開となる中、果たして最後に彼を昏睡状態から救い出すことができるのか、ハラハラしながら読み終えた。ゲームに疎い自分としては、ゲームの世界観、それを実感してもらうためのクリエイターの苦労などが随所に描かれていてそれも面白かった。特に、話に出てきた「コヨーテタイム」というゲーム用語は、そういうことだったのかととても興味深かった。(「君のいたずらが僕の世界を変える」 篠谷巧、宝島社文庫)
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