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レモンと殺人鬼 くわがきあゆ

初めて読む作家。2023年の「このミステリーがすごい大賞」の文庫グランプリ受賞作品とのことで読んでみた。話の大筋は、過去の殺人事件の被害者家族である主人公が、再び殺人事件に巻き込まれたことをきっかけに様々な協力者に助けられながら事件の真相究明に奮闘するというもの。しかし、登場人物が主人公や協力者も含めて皆何か裏がありそうで、ハラハラの連続だ。人格破たん、歪んだ性格、悪意のオンパレードでリアリティーに問題があるような気もするが、ある意味今の社会の実相を反映しているような気もする。解説によると著者は現役の高校教師とのこと。多分、作家名はペンネームだと思うが、ペンネームじゃなければ無理じゃないかというくらい、作家の勇気を感じる一冊だ。。(「レモンと殺人鬼」 くわがきあゆ、宝島社文庫)
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