ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
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宝塚コラム・・・湖月わたるへの手紙2

2006-10-28 20:52:25 | 宝塚コラム

 宙組に配属になり、3番手のポジションを獲得したあなたは

順風漫歩のスタートを切ったかのように見えました。

でもそれが違っていた事は・・すぐにわかりました。

姿月あさとお披露目公演「エクスカリバー」の吟遊詩人では早々に役柄と

本人のキャラクターの違いに評価は散々

次の「エリザベート」のルキーニも、声が高すぎる欠点がモロみえ。

本来ならフランツ・ヨーゼフ役者だったのに・・・フィナーレの軍服姿の

美しさにため息をつきながらも役柄に恵まれない事が悔しかった

 

その後も代表作に恵まれることなく、2001年の新専科制度で専科入り

(評判がよかった朝海ひかるとの共演作「月夜のウタゴエ」はパクリ騒動に

巻き込まれてビデオも出ず、作品自体が抹殺されてしまいました)

 

専科配属直後には「猛き黄金の国」「パッサージュ」に出演直後に

「ベルサイユのばら2001」にアンドレで特出など、さらに外部出演も

あり、いいようにこき使われてきたような印象もあります。

 

あなたも宙組から専科の時代は、ちょっとふてくされているように

見えましたよね。テレビのトークでもつまんないコメントばかりだし、

お茶会でもあまりファンに優しいとはいえないような・・・

(人それぞれ受け止め方があるとは思いますが)

大劇場作品に出されたと思ったら東京に行かずに別の作品に出演

させられたり、外部出演でいきなり女役をふられたり、

下級生が先にトップになってしまったり・・・・一時は本当にトップになれずに

退団するのではないかと思っていました

 

あの頃の専科生の扱いのひどさは目に余りましたものね

星組も、新専科制度のあおりをうけて絵麻緒ゆう香寿たつきのトレード

があり、お互いの組ファンが反目しあったこともありました

それぞれ育った組のカラーというものを色濃く残していた二人は

どうにも落下傘のように与えられた組のトップには向かなかったようです。

それを見守るファンの心の中にもちょっと辛いものがあって・・・

 

だから、いきなり香寿たつきの後を受けて星のトップにあなたが就任した

時は、本当にびっくりしたし、嬉しかった

そういえば、星組にいた頃のあなたはまだ青々とした若手だったのに

ベルサイユのばら2001」で稔幸の隣で堂々と相手役を演じている

あなたを見たとき、「大きくなって戻って来たんだね」と微笑ましく思った

ものでした。

 

そのあなたが、今度は本当に星組のトップとして返り咲いてくれた・・・

私の大好きだった頃の、技術的にはちょっと下手かもしれないけど

星組ならではのツーといえばカーの掛け合い、ファンサービスのすごさを

肌で感じる度に幸せを分けてもらいました。

 

 あなた自身もトップになった途端、つき物が落ちたように明るくなって

水を得た魚のように生き生きと輝き始めたのでした。

素晴らしい長身の持ち主。どんなにごてごてしたコスチュームでも

あっさりと着こなしてしまう容姿。

持ち前の育ちのよさと明るさで、宝塚らしい夢の世界を提供してくれました。

そうそう、「王家に捧ぐ歌」東京公演のフィナーレ近く、

檀れいとのデュエットダンスシーンで、檀ちゃんが転んでひっくり返った

事がありましたよねーー

あの時、めちゃくちゃになっダンスをひとしきり踊り終わり、ほっとした顔で

檀ちゃんを抱きしめるあなたを見たとき、愛おしさがこみ上げてきました。

 

あなたを見ていると、いつも娘役の気持ちになって舞台を見つめる事が

出来ました。

本当に、本当にありがとう。

 

あなたがいない星組の行く末がどんな風になっていくのか

不安は募りますが、今は考えないようにしています

そして、あなたの今後は学業を始めるとか。

新しいスタートですね。

どんなことでも、あの新専科制度の混乱期を乗り越えたあなただから

きっと大丈夫だと思います 信じています。

幸せになってください。これからの長い人生を充実したものにして下さい。

あなたが心から人生を楽しみ、自己実現してくれることで、

ファンの心の中にはヅカ時代の思い出が美しく残るのですから

 

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宝塚コラム・・・湖月わたるへの手紙1

2006-10-28 12:30:10 | 宝塚コラム

 今になって・・湖月わたるさん、あなたのの退団がこんなにも

ショックだった自分に驚いています

あなたが星組のトップになってくれた事は一つの奇跡でした。

そしてあなたのおかげで、どんなに心癒され安心して舞台に通う事が

出来たか・・・・

私にとって5組の中でも一番大好きで思いいれのある星組を

ずっと引っ張っていてくれたこと。

私が大好きだった時代の星組の片鱗を見せてくれたこと。

感謝します

いつか夢は終わるものと思ってはいても、少しも長くあなたの時代が

長く続くようにと祈っていました。

あなたがいなくなった星組をどのように受け止めたらいいのか

考えても考えても答えが出なかったからです。

 

それでも時が過ぎて・・・・・

今、思い浮かべるのは、大劇場で見た「王家に捧ぐ歌」でのあなたの姿。

1幕最後・・・涙をせき止める事の出来なかった自分。

それはラダメスへの涙でもあったけど、一番嬉しかったのは

あなたが星組に帰って来てくれたことでした

舞台の隅々に懐かしい星組の香りが立ち込めていました。

躍動と協力と安心感のある・・みんなが一つになった星組を

もう一度見ることが出来たあの瞬間 頬を伝う涙が止まらなかったのです。

大劇場まで行ってよかった・・・・金色の衣装に身を包み、堂々たる演技を

していたあなたはまさに星の象徴だったのです。

 

 あなたを知ったのはいつごろだったでしょうか・・・・

確か最初に見た「剣と恋と虹と」「ジュビレーション」でした。

ひときわ背が高い騎士の役だったあなたは、名前がわからなかったけど

すぐに視界に飛び込んできましたし、ショーでも神田智と一緒に

監獄ロック」を歌っていましたね。

あの時「歌・・・下手?」って思ったんです

 

その後、友達に見せてもらった「国境のない地図」のフィナーレで

一人で階段を下りてきたあなたを見て、完璧に名前がインプットされました。

非常に将来有望な新人さんであるという事も。

 

とにかく背が高いので、どこにいても目立っていたという印象がありましたが

その実力の程については・・・正直今ひとつだったと思います。

当時のトップは麻路さき

そこに紫吹淳、彩輝直ら個性的な男役が組替えで来て、

何となくお坊ちゃん育ちのようなあなたは頼りなく見えたんです

 

声も高すぎるし歌えないし、演技も今ひとつ・・・そんな印象でした。

パッションブルー」の「ラメントジターノ」でも、今ビデオを見れば

あの紫吹淳とよく渡り合ってるなと思いますが、当時はやっぱり

頼りなく見えていたのは事実です

エリザベート」のエルマーも今一つ・・・・

新人公演卒業後の伸び悩みが顕著に見られていました。

 

そんなあなたに「おやっ?」と思ったのが「誠の群像」の黒田了介役でした。

まだ声が高くて青っぽい所はあったものの、役としての貫禄が素晴らしく

演技もしっかりしていました。

さらに「魅惑Ⅱ」でも、群舞で踊る姿にほれぼれして、思わず目が釘付けに

なる事も多々ありました

 

バウ作品「夜明けの天使たち」という佳作を経て、いよいよ星組の

トップ路線に乗る・・・と思っていた所に宙組への組替え

これは本当にショックでした

私にとって「湖月わたるといえば星組」だったのに

 

それでも3番手就任と言うのはめでたいことだし、あなたの今後を

考えればいい事なんだと思うようにしました。

 

けれど・・・・・

あなたの迷走はまさにここから始まったんですね。

 

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