3回目の雪組を見て感じたこと。
「夢介」の方は、やっぱり明治座あたりの歌手芝居かなと思います。
姫は「お弁当を食べながら桟敷席でみたい」とか言ってましたが、本当にそうですね。
ただ、そういういわゆる楽しい座長芝居とはいっても、主役の夢介が周りに言われる程魅力的ではないという事が問題です。
「牛のようにのんびりとして日本一のお人よし」だけど、ここぞという時にはお金とか力とか使って人助けをする。
のんびりと、いざという時のメリハリがあまりきちんとついていないんですよね。
悪七の奥さんを助け出す時に出た、がらっと変わった夢介をもうちょっと見せてくれたら「いよっ夢介」と声をかけられたかもしれません。
また主題歌は完全な演歌で「惚れちゃたのさ」もそうで、歌うにはこぶしを利かせて歌う必要があったのですが、誰もそれを出来ちゃいないっていうか、出来ていたのは和希そらぐらいだった。
ショー「SENSATIONAL」は何度見ても「オーロラ」以外は見せ場のないショーです。でもその「オーロラ」もせっかく踊れる和希そらを出して、衣装も綺麗で大勢で踊っているのに、まとまりがないというか・・・これが川崎悦子だったらもっと素晴らしい振付になったんじゃないかなと思いました。
見に行った日は三井住友の貸し切りの日で終演後に彩風咲奈から挨拶があったのですが「本日は本当に」のところがすっかりなまっていて「夢介さん・・・」でした。
この作品で退団の綾凰華。
やっぱり星組から雪組に組替えになると長続きしないのかな・・と思ったりして。星組があまりに楽しすぎて硬い組ではダメなのかとか色々考えました。
私はこの人の事は本当はよくわからないのです。
姫が推しなので、舞台映像の中で「ほら、ここあやながいるよ」と教えて貰ったりして見てたのです。
98期。天華えまや暁千星と同期ですね。
星組に配属されてからのんびりと新人時代を過ごしていたようです。
元々目立つのが好きじゃないのかしら?
目が大きくて二枚目なのに、どこか消極的で引っ込み思案。
宝塚という競争社会の中であえてそういうのを避けているような感じのする男役でした。
星組で徐々に頭角を現していた時に雪組に組替え。
「ひかりふる路」から役付きがよくなり、ショーでもダンスが上手なんだなと思うようになりました。
演技力はどうかな?と思ったけど、「PR×PRINCE」で演技も出来てかっこよくて・・という事が証明され、ちょい遅咲きだけどこれから重要な男役になっていくんだろうなと思った矢先の退団。
かなり驚いたと同時に「やっぱりなあ」という思いもあって。
彼女は自分をよく知っている人で頭のいい子なんだなと思います。
ショーの中で歌う、彼女作詞曲はとてもよくて、詞の出来も上々。
研10。そして11に向かっていく時の決断。
私は尊重したいと思います。
あやなのダンスが大好きでした。かっこよくて男役全開で。歌っている時より演技している時より表現力が倍増している感じで。
多分本人は踊りたかったんだろうなと。
今後、どのような道に進んでいくのかわかりませんが、そのダンス力を生かせるお仕事につけたらいいですね。
幸せになって下さい。